投資信託のいわゆる「隠れコスト」って何?

水瀬ケンイチ

投資信託の運用コストを評価する時に、信託報酬の多寡を見るのが一般的かと思います。
少し詳しい人は、いわゆる「隠れコスト」も見なければいけないと言います。

でも、その「隠れコスト」って具体的になんのこと?とお思いのかたも多いかと思います。
それを簡潔に説明してくれているレポートがありましたのでご紹介します。

住信アセットマネジメントWEBサイト レポート&コラム
STAM インデックスシリーズ Vol.17 「インデックス運用にかかるコスト

詳しくは上記レポートをご覧いただきたいのですが、このレポートで説明されているコストのうち、「その他費用」に分類されているものが、いわゆる「隠れコスト」です。
具体的には……
1. 有価証券の売買にかかる手数料
投資信託の運用を行う場合、有価証券の売買に際してかかる費用のことです。株式や債券等を売買するためには、その売買代金に対して手数料が発生します。取引手数料が自由化された国が多く、比較的低コストでの売買が可能ですが、この費用は売買の都度、信託財産から差し引かれます。

2. 外国証券における管理費用(カストディーフィー)とは
外国株式・外国債券等の現地保管・受渡にかかる費用のことで、以下の2つに大別されます。
・セーフキーピングフィー:保管にかかる費用(残高に応じてかかります。)
・トランザクションフィー:売買等にかかる費用(1件の売買等につきかかります。)

3. 監査報酬とは
信託財産に関して監査証明を取得するための費用のことです。

(上記レポートより抜粋)


なんとなく、イメージがわいたでしょうか。
僕も理解できる項目といまいちよくわからない項目があります(^^ゞ
でも、「隠れコスト」は信託報酬とは別にしっかり取られる費用ですので、その合計金額くらいは押さえておきたいところです。
また、補足ですが、「隠れコスト」は、信託報酬と違い毎年同じではなく、その年によって変わる場合が多いようです。

これが少しくらいなら問題ありませんが、投資信託によっては意外と高く、信託報酬と合計した実質コストは思っていた以上に高かったなんてこともあるので、注意しろと言われているわけです。

じゃあこれってどこに掲載されているの?ということになりますが、これは投資信託の決算ごとに発行される「運用報告書」に掲載されています。
最後に、ファンド情報サイトで、「隠れコスト」まで掲載されているスグレモノがありますので、ご紹介しておきます。
僕は複数ファンドを効率的に調べたい時などに活用させてもらっています。

DFC FUNDGIDE
(追記)2011/02/18 現在はサービス中止しています。現在はモーニングスターで「隠れコスト」まで見られるようになってます。
投資信託の「隠れコスト」も把握した上で、気持ちよく運用したいものです。
関連記事




投資判断は自己責任でお願いします。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても、管理人は責任を負えません。また、当ブログ内容の無断転載を禁じます。

Posted by水瀬ケンイチ