世界の株式時価総額比率とMSCI AC Worldインデックス比率は違う?
水瀬ケンイチ
ゴールドマンサックスによると、2030年、世界の株式市場は激変するとのこと。
【ロイター 2010/09/17より引用】
2030年世界の株式時価総額は145兆ドルに、中国が米国を抜き市場は激変=ゴールドマン
ゴールドマン・サックスは16日、2030年までに中国の株式市場の時価総額が米国を追い抜くだろう、とするリポートを発表した。今後20年間で現在43兆ドルの世界の株式市場の時価総額は145兆ドルにまで増加すると予想。なかでも新興国市場が大幅に増加することで、世界の株式市場は激変するとしている。
同社のティモシー・モウ氏は、新興国株式の時価総額は現在の14兆ドルから2020年には37兆ドル、2030年には80兆ドルに増加する可能性があると予想。世界の株式市場に占めるシェアも現在の31%からそれぞれ44%、55%に拡大する可能性があるとしている。このため、MSCI AC World指数におけるウエートも、現在の13%から2020年には19%、2030年には31%に拡大する見込みだ。
【引用おわり】
新興国大躍進の予想ですね。
記事によると、世界の株式市場に占める新興国の比率が
2010年 31% → 2020年 44% → 2030年 55%
と拡大する見込みとのこと。
MSCI AC Worldインデックスにおける新興国の比率も、
2010年 13% → 2020年 19% → 2030年 31%
と拡大する見込みとのこと。
ここでアレッ?と思ったかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
【ロイター 2010/09/17より引用】
2030年世界の株式時価総額は145兆ドルに、中国が米国を抜き市場は激変=ゴールドマン
ゴールドマン・サックスは16日、2030年までに中国の株式市場の時価総額が米国を追い抜くだろう、とするリポートを発表した。今後20年間で現在43兆ドルの世界の株式市場の時価総額は145兆ドルにまで増加すると予想。なかでも新興国市場が大幅に増加することで、世界の株式市場は激変するとしている。
同社のティモシー・モウ氏は、新興国株式の時価総額は現在の14兆ドルから2020年には37兆ドル、2030年には80兆ドルに増加する可能性があると予想。世界の株式市場に占めるシェアも現在の31%からそれぞれ44%、55%に拡大する可能性があるとしている。このため、MSCI AC World指数におけるウエートも、現在の13%から2020年には19%、2030年には31%に拡大する見込みだ。
【引用おわり】
新興国大躍進の予想ですね。
記事によると、世界の株式市場に占める新興国の比率が
2010年 31% → 2020年 44% → 2030年 55%
と拡大する見込みとのこと。
MSCI AC Worldインデックスにおける新興国の比率も、
2010年 13% → 2020年 19% → 2030年 31%
と拡大する見込みとのこと。
ここでアレッ?と思ったかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
なんで世界の株式市場比率とMSCI AC Worldインデックス比率が大きく違うの?という疑問です。
記事に堂々と並べて書いてあるので、どうやら間違いではなさそうです。
僕も疑問だったので調べてみました。
結果は、MSCI AC Worldインデックスにおける比率は、単なる時価総額加重平均ではなく、浮動株調整を行っているからということでした。
言われてみれば、ああそりゃそうだよね…ということなんですが、こういう素朴な疑問って調べるのに時間がかかるんですよね(^^;
中国をはじめ新興国の多くでは、国や財閥などが主要企業の株式のほとんどを所有していることが多いので、先進国企業に比べて浮動株はかなり少なくなる。だから、株式市場比率とインデックス比率の差も大きくなるというわけです。
全世界インデックスに投資していると浮動株調整後の比率になりますが、僕のようなIVV+EFA+VWOというような「組み合わせ」でやっている投資家には工夫の余地が生まれます。
純粋な株式時価総額の比率で組むと、新興国の比率は今でも31%に上昇します。
これをGDP比率にすると37%(ゴールドマンサックスの元レポートより)まで上昇します。
新興国の将来の成長をどこまで取り込むかということになるのかもしれませんが、楽しくも悩ましい問題です。
まぁ、「株式投資の未来」(ジェレミー・シーゲル著)で指摘されている「成長の罠」(成長企業は過大評価されることが多いので投資家にとってのリターンが低くなることがある)という話もありますし、結局のところ、新興国の将来予測というあやふやなものよりも、自分のリスク許容度と相談して新興国比率を決めるのが無難だと思います。
記事に堂々と並べて書いてあるので、どうやら間違いではなさそうです。
僕も疑問だったので調べてみました。
結果は、MSCI AC Worldインデックスにおける比率は、単なる時価総額加重平均ではなく、浮動株調整を行っているからということでした。
言われてみれば、ああそりゃそうだよね…ということなんですが、こういう素朴な疑問って調べるのに時間がかかるんですよね(^^;
中国をはじめ新興国の多くでは、国や財閥などが主要企業の株式のほとんどを所有していることが多いので、先進国企業に比べて浮動株はかなり少なくなる。だから、株式市場比率とインデックス比率の差も大きくなるというわけです。
全世界インデックスに投資していると浮動株調整後の比率になりますが、僕のようなIVV+EFA+VWOというような「組み合わせ」でやっている投資家には工夫の余地が生まれます。
純粋な株式時価総額の比率で組むと、新興国の比率は今でも31%に上昇します。
これをGDP比率にすると37%(ゴールドマンサックスの元レポートより)まで上昇します。
新興国の将来の成長をどこまで取り込むかということになるのかもしれませんが、楽しくも悩ましい問題です。
まぁ、「株式投資の未来」(ジェレミー・シーゲル著)で指摘されている「成長の罠」(成長企業は過大評価されることが多いので投資家にとってのリターンが低くなることがある)という話もありますし、結局のところ、新興国の将来予測というあやふやなものよりも、自分のリスク許容度と相談して新興国比率を決めるのが無難だと思います。
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