「第1回 保険見直さナイト」体験レポート
水瀬ケンイチ
2010年10月23日(土)に「第1回 保険見直さナイト」が行なわれました。
<関連記事>
2010/10/03 本音トークのイベント「第1回 保険見直さナイト」が行なわれます
ツイッターで実況中継してくれたかたがいらっしゃるので、詳しくはそちらをご覧いただくとして(後述)、僕が個人的に印象に残ったことを箇条書きでメモしておきます。
■出演者
後田亨氏(保険代理店役員)
花輪陽子氏(FP)
羽生祥子氏(「日経マネー」保険担当記者)
金村聖正氏(ネクスティア生命)
越川直毅氏(オリックス生命)
十一屋氏(ブログ「サクサク Money Note」管理人)
司会: えんどうやすゆき氏
■印象に残ったこと
<第1部:座談会「生命保険とはどんな金融商品か?」>
・(最初にちょっとしたプレゼンを行い)あるテレビ局にお話した内容と同じ。民放では無理と言われた(後田氏)
・保険は誰もが感じられるリスクには向いていない。めったに起こらないこと、起こったら経済的に困ることのために(後田氏)
・特に忘れていいのは医療保険、貯蓄保険(学資保険・こども保険など)(後田氏)
・保険は他の金融商品と比較して、代理店や会社の取り分=コスト、支払い実績=パフォーマンスが明らかにされていない。情報開示が遅れているビジネスとの付き合いは最小限にとどめるべき(後田氏)
・掛け捨て保険1本を持てばよいと言われるが、日経マネー誌内でも反応が2つに分かれる。高齢者はたくさん掛け、若い人は後田さん寄り。背景を考えると、高齢者は貯蓄だけでも資産の増えた世代。今の金利は低くなっていて経済情勢が違う(羽生氏)
・起きる確率5%をどう思うか。入院したら、皆確率100%と感じる(越川氏)
・私自身は医療保険に入っている。入院したらいい治療を受けたいから。万人に必要とは限らない(金村氏)
・差額ベッド代はよく言われるが、実際におかれているのは20%くらい。利用率は4%くらい。多くても8-9%。あまり説得力がないのでは(十一屋氏)
・もともと、マーケティングのために作られたのが、女性特約や介護特約など(花輪氏)
・保険はギャンブルとよく言うが、同業者によく怒られる。競馬の方がオッズが開示されているのでよっぽど良心的(後田氏)
<水瀬コメント>
後田氏のプレゼンの後、出演者の間でも活発な攻め合いがあり、いい意味で緊張感のある展開でした。
保険は起こったら経済的に困ることのためにあるもので、1~2日の入院で1~2万円に保険で備える必要はないというのは自分の中では新しい発見でした。特に自分の場合は投資で2年分の生活防衛資金があるので、短期入院に対する保障は不要かもしれません。
一方、たまたま今年、妻が気胸という病気で入院、術後3週間で再発という経験をしているので、確率は低くても起こった当人にしてみれば確率100%というお話は納得。ちなみに、入院費用はまとまった金額になりましたが、一時的に生活防衛資金で支払い、後から妻が加入している都民共済からしっかり保障を受けて補てんしました。
<関連記事>
2010/10/03 本音トークのイベント「第1回 保険見直さナイト」が行なわれます
ツイッターで実況中継してくれたかたがいらっしゃるので、詳しくはそちらをご覧いただくとして(後述)、僕が個人的に印象に残ったことを箇条書きでメモしておきます。
■出演者
後田亨氏(保険代理店役員)
花輪陽子氏(FP)
羽生祥子氏(「日経マネー」保険担当記者)
金村聖正氏(ネクスティア生命)
越川直毅氏(オリックス生命)
十一屋氏(ブログ「サクサク Money Note」管理人)
司会: えんどうやすゆき氏
■印象に残ったこと
<第1部:座談会「生命保険とはどんな金融商品か?」>
・(最初にちょっとしたプレゼンを行い)あるテレビ局にお話した内容と同じ。民放では無理と言われた(後田氏)
・保険は誰もが感じられるリスクには向いていない。めったに起こらないこと、起こったら経済的に困ることのために(後田氏)
・特に忘れていいのは医療保険、貯蓄保険(学資保険・こども保険など)(後田氏)
・保険は他の金融商品と比較して、代理店や会社の取り分=コスト、支払い実績=パフォーマンスが明らかにされていない。情報開示が遅れているビジネスとの付き合いは最小限にとどめるべき(後田氏)
・掛け捨て保険1本を持てばよいと言われるが、日経マネー誌内でも反応が2つに分かれる。高齢者はたくさん掛け、若い人は後田さん寄り。背景を考えると、高齢者は貯蓄だけでも資産の増えた世代。今の金利は低くなっていて経済情勢が違う(羽生氏)
・起きる確率5%をどう思うか。入院したら、皆確率100%と感じる(越川氏)
・私自身は医療保険に入っている。入院したらいい治療を受けたいから。万人に必要とは限らない(金村氏)
・差額ベッド代はよく言われるが、実際におかれているのは20%くらい。利用率は4%くらい。多くても8-9%。あまり説得力がないのでは(十一屋氏)
・もともと、マーケティングのために作られたのが、女性特約や介護特約など(花輪氏)
・保険はギャンブルとよく言うが、同業者によく怒られる。競馬の方がオッズが開示されているのでよっぽど良心的(後田氏)
<水瀬コメント>
後田氏のプレゼンの後、出演者の間でも活発な攻め合いがあり、いい意味で緊張感のある展開でした。
保険は起こったら経済的に困ることのためにあるもので、1~2日の入院で1~2万円に保険で備える必要はないというのは自分の中では新しい発見でした。特に自分の場合は投資で2年分の生活防衛資金があるので、短期入院に対する保障は不要かもしれません。
一方、たまたま今年、妻が気胸という病気で入院、術後3週間で再発という経験をしているので、確率は低くても起こった当人にしてみれば確率100%というお話は納得。ちなみに、入院費用はまとまった金額になりましたが、一時的に生活防衛資金で支払い、後から妻が加入している都民共済からしっかり保障を受けて補てんしました。
<第2部:座談会「かしこい保険の選び方」>
(保険を見直した方がよいのはどんな人?という問いに対して)
・自分で加入している保険を説明できない人(後田氏)
・うん十年前に加入した保険のままの人。某副編集者にもいたので、妻になりすまし調べた。予定利率が28%。しかし小さな字で「予定です」と書かれている。怪しまれつつ実際には数%とのこと(羽生氏)
・保険会社は2年経った契約は転換できる。利率が良かったのは96年4月1日まで。その頃に契約された方はお宝保険なので乗り換えない方がいい場合も(後田氏)
・ライフステージの変わった方。保険金不払い問題では、お客様に保障対象をすべて出すべきだが出していなかった。一方、お客様から請求がなかったという側面もある。加入している保険内容が分かってない方は見直すべき(金村氏)
(「保険の見直し」は誰に相談すれば良いか? という問いに対して)
・ 誰がいいかと見抜く方法はない。情報に対してお金を取っている人は選択肢に(後田氏)
・「生命保険文化センター」を利用することもひとつ(金村氏)
・一番は自分で勉強すること。二番はコンサルだけをやっているFPに。三番は日本FP協会での無料相談(1回のみ)(花輪氏)
・家電を買うのと同じノリで、複数の代理店から提案をもらいネットで入る(十一屋氏)
・以前、広告部から保険会社について批判記事はやめてほしいとクレームきたが「いいよ、書け」と言った。以来、保険会社からの広告出稿はありません(会場から拍手)(飛び入りの日経マネー鈴木編集長)
(入ってはいけない危険な保険は?あるいは危険な考え方は?という問いに対して)
・自分で理解できるものに入る。保険以外の名前が入っているものは危険(○○の力とか)(後田氏)
・9割くらいは危険な保険(花輪氏)
・得するという言葉を保険を説明するときに使うこと(羽生氏)
・同業者が評価している保険は、ホームページで試算ができる。試算ができず、資料請求となるところはたいてい外れ(後田氏)
<水瀬コメント>
やはり投資と同じで、自分で勉強するのが一番というのが響きました。
投資には「理解できないものには投資しない」という大原則がありますが、保険もそうなのかもしれません。
相談する相手探しはなかなか難しそうです。「生命保険文化センター」や「日本FP協会」に相談というのは自分の中では新しい発見でしたが、それでも基礎知識なく相談するのは危ないかなと思いました。
個人的には、「保険は不要」というオプションも提案できる人でないと相談する気がおきません。
<第3部:「プロに聞きたい!Q&A」>
(個別のお話になりますので、割愛させていただきます)
全体を通して、保険の話でこれだけ盛り上がることができるのだということに驚きました。
業界の内情をぶっちゃけた話や白黒はっきりつけた話が多く出ていたので、すごく納得してスッキリされたかたも、異論・反論がある方もいらっしゃると思いますが、大切なのは、ここで聞いたり知ったことをもとに、自分で考えて行動することだと思います。
水瀬家でも保険について、再度見直してみたいと思います。
主催のえんどうやすゆきさん、ご出演の皆さん、お疲れさまでした&ありがとうございました。
P.S
イベント全体の模様をまっき~さんがツイッター中継してくれていたので、詳細にご興味がある方は以下のリンクからどうぞ。
まっき~の議事録
第1回 保険見直さナイト (1/2)
第1回 保険見直さナイト (2/2)
(保険を見直した方がよいのはどんな人?という問いに対して)
・自分で加入している保険を説明できない人(後田氏)
・うん十年前に加入した保険のままの人。某副編集者にもいたので、妻になりすまし調べた。予定利率が28%。しかし小さな字で「予定です」と書かれている。怪しまれつつ実際には数%とのこと(羽生氏)
・保険会社は2年経った契約は転換できる。利率が良かったのは96年4月1日まで。その頃に契約された方はお宝保険なので乗り換えない方がいい場合も(後田氏)
・ライフステージの変わった方。保険金不払い問題では、お客様に保障対象をすべて出すべきだが出していなかった。一方、お客様から請求がなかったという側面もある。加入している保険内容が分かってない方は見直すべき(金村氏)
(「保険の見直し」は誰に相談すれば良いか? という問いに対して)
・ 誰がいいかと見抜く方法はない。情報に対してお金を取っている人は選択肢に(後田氏)
・「生命保険文化センター」を利用することもひとつ(金村氏)
・一番は自分で勉強すること。二番はコンサルだけをやっているFPに。三番は日本FP協会での無料相談(1回のみ)(花輪氏)
・家電を買うのと同じノリで、複数の代理店から提案をもらいネットで入る(十一屋氏)
・以前、広告部から保険会社について批判記事はやめてほしいとクレームきたが「いいよ、書け」と言った。以来、保険会社からの広告出稿はありません(会場から拍手)(飛び入りの日経マネー鈴木編集長)
(入ってはいけない危険な保険は?あるいは危険な考え方は?という問いに対して)
・自分で理解できるものに入る。保険以外の名前が入っているものは危険(○○の力とか)(後田氏)
・9割くらいは危険な保険(花輪氏)
・得するという言葉を保険を説明するときに使うこと(羽生氏)
・同業者が評価している保険は、ホームページで試算ができる。試算ができず、資料請求となるところはたいてい外れ(後田氏)
<水瀬コメント>
やはり投資と同じで、自分で勉強するのが一番というのが響きました。
投資には「理解できないものには投資しない」という大原則がありますが、保険もそうなのかもしれません。
相談する相手探しはなかなか難しそうです。「生命保険文化センター」や「日本FP協会」に相談というのは自分の中では新しい発見でしたが、それでも基礎知識なく相談するのは危ないかなと思いました。
個人的には、「保険は不要」というオプションも提案できる人でないと相談する気がおきません。
<第3部:「プロに聞きたい!Q&A」>
(個別のお話になりますので、割愛させていただきます)
全体を通して、保険の話でこれだけ盛り上がることができるのだということに驚きました。
業界の内情をぶっちゃけた話や白黒はっきりつけた話が多く出ていたので、すごく納得してスッキリされたかたも、異論・反論がある方もいらっしゃると思いますが、大切なのは、ここで聞いたり知ったことをもとに、自分で考えて行動することだと思います。
水瀬家でも保険について、再度見直してみたいと思います。
主催のえんどうやすゆきさん、ご出演の皆さん、お疲れさまでした&ありがとうございました。
P.S
イベント全体の模様をまっき~さんがツイッター中継してくれていたので、詳細にご興味がある方は以下のリンクからどうぞ。
まっき~の議事録
第1回 保険見直さナイト (1/2)
第1回 保険見直さナイト (2/2)
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