日本債券の信用リスクに変化?

水瀬ケンイチ

モーニングスターに日本債券の信用リスクについての記事が出ていました。

モーニングスター アナリストの視点(ファンド)
2011/03/29 顕在化しない国内債券の信用リスク

日本債券といえば、ボラティリティの低さに定評がありました。
ただ、あまりにも金利が低かったので、投資妙味が薄いと思って昔は投資対象から外していました。
リーマン・ショックの時、他のほぼ全てのアセットクラスが一斉に下落する中、ほぼ唯一上昇して抜群の安定度を誇っていました。
そんな日本債券のボラティリティの低さを見直して、今までアセットアロケーションにゼロだった日本債券クラスを(新興国株式クラスの比率アップとセットで)組み入れたのが2009年です。
以来、やはりポートフォリオの安定に貢献してくれています。

しかし、上記モーニングスターの記事に気になるグラフが出ていました。
photo_20110329.jpg
(モーニングスター アナリストの視点(ファンド)2011/03/29より引用)

日本のソブリンCDSが上がってきています。
先週には、信用リスクの高さが過去最高水準に近づいているるように見えます。(参考:日銀レビュー2010年4月
これが、東日本大震災とその後の原発事故などによる一時的なものなのか、それとも金利上昇(=債券価格下落)トレンドの前触れなのか、すこし注視しておきたいと思います。

<関連記事>
2011/02/25 日本の公的年金が日本国債を売り始めたぞ

関連記事




投資判断は自己責任でお願いします。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても、管理人は責任を負えません。また、当ブログ内容の無断転載を禁じます。

Posted by水瀬ケンイチ