リバランスの有効性を示すデータ
水瀬ケンイチ
ほったらかしのインデックス投資でも、年に1回はやるべきことがあると言われています。
それが、リバランスです。
リバランスは、運用していく中で崩れてきたアセットアロケーション(資産配分)を、所定の比率に戻す作業です。
主な目的は、アセットアロケーションを整えることで、過剰なリスクを取ってしまうことを防ぐというものですが、副次的な効果として、高くなっているアセットクラスを売って安くなっているアセットクラスを買い増すことによる、いわゆる「逆張り」効果も狙えると考える人もいるようです。
過去のデータで見ると、リバランスによるパフォーマンス改善が見られます。
「しぶとい分散投資術―世界金融危機でわかった!」(田村正之著)に、そのデータが掲載されています。
伝統的4資産(日本株式・外国株式・日本債券・外国債券)の均等配分で、1969年12月末に100円投資したとして2007年12月末まで続けたとします。
期間は38年間です。
リバランスの方法により、結果は以下のとおりです。
リバランスなし: 1,145円
5%乖離時にリバランス: 1,308円
10%乖離時にリバランス: 1,371円
1年ごとにリバランス: 1,404円
3年ごとにリバランス: 1,509円
この条件だと、3年ごとにリバランスがいちばん高パフォーマンス、その次に1年ごとでした。
ちなみに上記データの出所は、イボットソンでした。
なるほどねーと思いつつも、他のデータも見てみたいと思っていたところ……
それが、リバランスです。
リバランスは、運用していく中で崩れてきたアセットアロケーション(資産配分)を、所定の比率に戻す作業です。
主な目的は、アセットアロケーションを整えることで、過剰なリスクを取ってしまうことを防ぐというものですが、副次的な効果として、高くなっているアセットクラスを売って安くなっているアセットクラスを買い増すことによる、いわゆる「逆張り」効果も狙えると考える人もいるようです。
過去のデータで見ると、リバランスによるパフォーマンス改善が見られます。
「しぶとい分散投資術―世界金融危機でわかった!」(田村正之著)に、そのデータが掲載されています。
伝統的4資産(日本株式・外国株式・日本債券・外国債券)の均等配分で、1969年12月末に100円投資したとして2007年12月末まで続けたとします。
期間は38年間です。
リバランスの方法により、結果は以下のとおりです。
リバランスなし: 1,145円
5%乖離時にリバランス: 1,308円
10%乖離時にリバランス: 1,371円
1年ごとにリバランス: 1,404円
3年ごとにリバランス: 1,509円
この条件だと、3年ごとにリバランスがいちばん高パフォーマンス、その次に1年ごとでした。
ちなみに上記データの出所は、イボットソンでした。
なるほどねーと思いつつも、他のデータも見てみたいと思っていたところ……
最近のSTAMのコラムに、リバランスのデータが出ていたので、さっそくチェックしました。
住信アセットマネジメント コラム&レポート
2011/09/22 STAM投資ゼミナール 第3回「リバランスの効果~長期分散投資には定期的なリバランスが効果的~」
上記コラムからの引用です。

こちらも伝統的4資産の均等配分で、運用期間は1984年12月末~2011年8月末です。
期間は約27年間ながら、直近の2011年8月末まで入っているのがいいですね。
数値は出ていませんが、グラフの目測でリスクあたりのリターンを推計すると、やはり3年ごとのリバランスがいちばん高パフォーマンスのようです。1年ごともまあまあです。
ちなみに上記データの出所はBloombergでした。
2つのデータを見る限りでは、リバランスは3年ごとか1年ごとくらいがよさそうです。
ここ最近は相場の変化が激しいので、ポートフォリオを適正なリスク量に保つためには、1年くらいがちょうどいいのではないかと、個人的には考えております。
世の中には、毎月の積み立ての時から、所定のアセットアロケーションに近づけるよう、投資するアセットクラスと金額を調整している投資家さんもいるようです。
毎月アセットアロケーションを計算して、その差分に応じて投資商品を変えるという、その努力がすごいなぁと思うのと、上記レポートのデータにも出てきたちょっとした「逆張り効果」がなくなっちゃうんじゃないかなぁ?という思いで見ています。
ただし、繰り返しになりますが、リバランスの主目的はリスク量の調整であって、パフォーマンスの向上はオマケだということを考えると、ある意味では、運用期間中のリスク管理をしっかりやっているということにもなり、どっちがいいということはないのかもしれません。
とはいえ、いずれにしても「リバランスなし」はあまりよろしくないようですので、ほったらかす中でも、年1回くらいはリバランスを考えてみてはいかがでしょうか。
<関連記事>
2011/08/01 リバランスの効果が高いのは月次?四半期次?年次?それとも乖離率?
住信アセットマネジメント コラム&レポート
2011/09/22 STAM投資ゼミナール 第3回「リバランスの効果~長期分散投資には定期的なリバランスが効果的~」
上記コラムからの引用です。

こちらも伝統的4資産の均等配分で、運用期間は1984年12月末~2011年8月末です。
期間は約27年間ながら、直近の2011年8月末まで入っているのがいいですね。
数値は出ていませんが、グラフの目測でリスクあたりのリターンを推計すると、やはり3年ごとのリバランスがいちばん高パフォーマンスのようです。1年ごともまあまあです。
ちなみに上記データの出所はBloombergでした。
2つのデータを見る限りでは、リバランスは3年ごとか1年ごとくらいがよさそうです。
ここ最近は相場の変化が激しいので、ポートフォリオを適正なリスク量に保つためには、1年くらいがちょうどいいのではないかと、個人的には考えております。
世の中には、毎月の積み立ての時から、所定のアセットアロケーションに近づけるよう、投資するアセットクラスと金額を調整している投資家さんもいるようです。
毎月アセットアロケーションを計算して、その差分に応じて投資商品を変えるという、その努力がすごいなぁと思うのと、上記レポートのデータにも出てきたちょっとした「逆張り効果」がなくなっちゃうんじゃないかなぁ?という思いで見ています。
ただし、繰り返しになりますが、リバランスの主目的はリスク量の調整であって、パフォーマンスの向上はオマケだということを考えると、ある意味では、運用期間中のリスク管理をしっかりやっているということにもなり、どっちがいいということはないのかもしれません。
とはいえ、いずれにしても「リバランスなし」はあまりよろしくないようですので、ほったらかす中でも、年1回くらいはリバランスを考えてみてはいかがでしょうか。
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