売らずに我慢するテクニック 『株価下落時の(メンタル面での)対応いろいろ』

水瀬ケンイチ

私の投資スタイルは、インデックスファンド・ETFのバイ&ホールド戦略です。

この戦略を採用している投資家のいちばん大事な仕事は、企業分析やマクロ経済分析ではなく、単に「ファンドを売りたくなった時に我慢すること」だと考えています。

投資において、目的と方法がしっかりと決まっていれば、あとはそれを継続するために、どんなことでもやるべきだと思っています。
些細なこと、屁理屈みたいなこと、おまじないみたいなこと、支えとなる言葉……なんだっていいのです。

皆さんいろいろと工夫しておられるようです。
今回は、コメント常連のhinoさんから寄せられたテクニックをご紹介します。

※注意事項ですが、これらは「バイ&ホールド戦略」を採用している方々の日々の工夫です。他の戦略の方々にとっては当てはまりません(むしろ害があるかも)ので、ご注意ください。



株価下落時の(メンタル面での)対応

◆休む
急激な株価の変動などを見て、ドーパミンが噴出した状態のまま投資判断をしない。一晩寝て冷静な頭で対処を考える。

◆過去を振り返る
過去の暴落を振り返り、どの程度の期間、どのくらいの金額まで下落したのかを学ぶ(=判断基準を増やす)

◆フレーミング(思考の枠組み)を変える
1)逆に考えてみる。資産が「もう何割、減少した」ではなく、「まだ何割、残っている」と考える
2)資産の増減額(=部分)ではなく、総資産額(=全体)で把握する

減少額で見た時は大きく感じた金額(例:-30万)が、資産全体(例:750万→720万)で見ると、それ程でも無いように感じる(筈)
出来れば、総資産の推移を「棒グラフ」にしてみると、視覚的に効果が感じられる(筈)

※作成するグラフは、棒グラフの方が良いと思います。折れ線グラフですと、どうしても直近の「変化率」に注目してしまうので。
・棒グラフ  …対象の量を把握するのに向いている
・折れ線グラフ…対象の傾き(変化)を把握するのに向いている

◆リバランス
…暴落時をピンチと考えるのではなく、リバランスのチャンスと考える。

参考書籍)「あなたのお金と投資脳の秘密―神経経済学入門」ジェイソン・ツヴァイク(著)

※「第6章 リスク」で、リスク許容度がその時々の状況、感情(天候でもw)によって移ろい易い事をトクトクと解説。章の最後で(メンタル面の)リスクコントロールについてアドバイスしてたので、そこから抜粋+若干アレンジしてみました。


以上です。
hinoさんは、人間が持つバイアスについてとても詳しいことでツイッターでも有名です。
折りしも現在は下落相場の真っ只中、参考になるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

※その他の「売らずに我慢するテクニック」集が、こちらのカテゴリーにたくさん出ています。ご興味があればご覧ください。
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Posted by水瀬ケンイチ