米国バンガードの超低コストの秘密
水瀬ケンイチ
日経電子版に、米国バンガードについてのコラムが掲載されています。
日経電子版 > マネー > コラム> いつかは経済自由人!
日本と大差、米巨大投信「顧客本位」の秘密 (2012/03/21)
(大人の事情で直リンクができません。申し訳ありませんが上記リンクを辿ってください^^;)
バンガードは、超低コストファンドを提供する世界最大級の運用会社です。
詳しくは上記コラムを読んでいただきたいのですが、つまり、こういうことです。

(上記コラムから引用)
このブログでも追っかけていますが、バンガードのインデックスファンド・ETFの運用コスト(信託報酬)は、純資産額の拡大とともに年々下がっています。
バンガードが超低コストなのは、インデックスファンドだけではありません。アクティブファンドの平均運用コストも、なんと年率0.29%とのこと。
なぜ、こんなことができるのか、その秘密がコラムには書いてあります。
日経電子版 > マネー > コラム> いつかは経済自由人!
日本と大差、米巨大投信「顧客本位」の秘密 (2012/03/21)
(大人の事情で直リンクができません。申し訳ありませんが上記リンクを辿ってください^^;)
バンガードは、超低コストファンドを提供する世界最大級の運用会社です。
詳しくは上記コラムを読んでいただきたいのですが、つまり、こういうことです。


(上記コラムから引用)
このブログでも追っかけていますが、バンガードのインデックスファンド・ETFの運用コスト(信託報酬)は、純資産額の拡大とともに年々下がっています。
バンガードが超低コストなのは、インデックスファンドだけではありません。アクティブファンドの平均運用コストも、なんと年率0.29%とのこと。
なぜ、こんなことができるのか、その秘密がコラムには書いてあります。
「バンガードの投信そのものがバンガードという会社の所有者だ。だから、『外部株主対投資家』という対立構造がない。会社の収入が増えればそれをそのまま投資家に還元できる。『投資家がバンガードを所有している』(加藤代表)というユニークな構造が、バンガードの最大の秘密だ」
バンガードの利益は投資家の利益、というわけです。
この組織形態こそが超低コストの最大の秘密だとコラムには書かれています。
しかし!
バンガードの魅力は、コラムに書かれている「超低コスト」と「組織形態」だけではないと思います。
そこには、従業員にまでくまなく浸透している「投資哲学」があるのです。
コラムにはそのあたりのことが書かれていません。
最近のインデックス投資を始められたかたは、バンガードは海外ETF一覧表の中にある、低コストなETFのいち運用会社に過ぎないという認識しかないかたが多いかもしれません。
往年のインデックス投資家であれば、バンガードの創始者ジョン・C・ボーグルが著した「インデックスファンドの時代」を読んでいるかたも多いのではないでしょうか。
475ページの分厚い本ですが、少しでもバンガードに興味を持つ者ならば、読む価値は十分にあります。
前半はインデックスファンドの優位性についてしっかり検証されており、それはそれで読むに値するのですが、なにより、後半は丸々、バンガードという運用会社の投資哲学とその歩みについて書かれています。
ボーグルの卒業論文、会社の立ち上げ、まさかの解雇、当時のミューチャルファンドの問題点、企業構造の革新、「ボーグルの愚行」と揶揄、認可されるまでの苦難、抵抗勢力との戦い、地道な啓発活動、やがて顧客からの支持が集まり始める、直販への移行、401kの浸透とともに成長、そして純資産の拡大とともにどんどんコストを引き下げていく……。
その歴史を見れば、バンガードという運用会社が、最初から順風満帆でさっそうと超低コスト商品をひっさげて登場したわけではないことが分かると思います。
そして、何が現在のバンガードを作ったのか、その一貫した「投資哲学」が、本書の中にはギッシリと詰まっています。
例えば、セゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」や、海外ETFの「VT」「VWO」などを通じて、バンガードのお世話になっているインデックス投資家は、一度読んで損はない一冊だと思います。
きっと、ますますバンガードのことが好きになるでしょう。
それは、今後、山あり谷ありの資産運用を継続していくための、原動力のひとつになると思います。
P.S
バンガードの英語表記である“Vanguard”の語源は、フランス語の“Avant-Garde”=「アバンギャルド」=「前衛」を表しています。バンガードはとても前衛的な運用会社なのです。
バンガードの利益は投資家の利益、というわけです。
この組織形態こそが超低コストの最大の秘密だとコラムには書かれています。
しかし!
バンガードの魅力は、コラムに書かれている「超低コスト」と「組織形態」だけではないと思います。
そこには、従業員にまでくまなく浸透している「投資哲学」があるのです。
コラムにはそのあたりのことが書かれていません。
最近のインデックス投資を始められたかたは、バンガードは海外ETF一覧表の中にある、低コストなETFのいち運用会社に過ぎないという認識しかないかたが多いかもしれません。
往年のインデックス投資家であれば、バンガードの創始者ジョン・C・ボーグルが著した「インデックスファンドの時代」を読んでいるかたも多いのではないでしょうか。
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475ページの分厚い本ですが、少しでもバンガードに興味を持つ者ならば、読む価値は十分にあります。
前半はインデックスファンドの優位性についてしっかり検証されており、それはそれで読むに値するのですが、なにより、後半は丸々、バンガードという運用会社の投資哲学とその歩みについて書かれています。
ボーグルの卒業論文、会社の立ち上げ、まさかの解雇、当時のミューチャルファンドの問題点、企業構造の革新、「ボーグルの愚行」と揶揄、認可されるまでの苦難、抵抗勢力との戦い、地道な啓発活動、やがて顧客からの支持が集まり始める、直販への移行、401kの浸透とともに成長、そして純資産の拡大とともにどんどんコストを引き下げていく……。
その歴史を見れば、バンガードという運用会社が、最初から順風満帆でさっそうと超低コスト商品をひっさげて登場したわけではないことが分かると思います。
そして、何が現在のバンガードを作ったのか、その一貫した「投資哲学」が、本書の中にはギッシリと詰まっています。
例えば、セゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」や、海外ETFの「VT」「VWO」などを通じて、バンガードのお世話になっているインデックス投資家は、一度読んで損はない一冊だと思います。
きっと、ますますバンガードのことが好きになるでしょう。
それは、今後、山あり谷ありの資産運用を継続していくための、原動力のひとつになると思います。
P.S
バンガードの英語表記である“Vanguard”の語源は、フランス語の“Avant-Garde”=「アバンギャルド」=「前衛」を表しています。バンガードはとても前衛的な運用会社なのです。
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