【特別寄稿】 世界でいちばん割安なのはどの国?世界各国のバリュエーション表
水瀬ケンイチ
世界各国の株式市場で割安なのはどこか?
通貨で割安なのはどこか?
PERなど単発のデータで世界各国を比較するものはありますが、PERだけでなく、PBR、実質実効為替レート、長期金利、配当利回り、益回り、内部留保率、配当成長率といった各種指標を網羅的にまとめたデータが、読者のかたから寄せられました。
複数の指標を比較することで、より正確に現状を把握することが可能になります。
あまりに素晴らしかったので、ご本人にお願いしてデータとともにその説明文を書いていただき、「特別寄稿」として掲載させていただくことにしました。
何かのご参考になさっていただければと思います。
以下、特別寄稿「世界でいちばん割安なのはどの国?世界各国のバリュエーション表」です。
世界各国のバリュエーション表
(タカちゃん作成)

(クリックで拡大します)
バリュエーション表の使い方の説明
(筆者 タカちゃん)
このデータでは、各国の株式市場の割安度、収益力などが確認できます。
一般的にPERが低く、ROEが高い市場で実質実効為替レートが安く、長期金利は低いほど良いと考えられます。
なお、PBRが低い事も割安との見方が出来ますが、ROEが低い場合がある為、注意が必要です。
一般的に「ROE<長期金利」の関係になっている国の株式市場は投資価値はほとんど見出せません。
長期金利が高い国では長期的に通貨が下落する傾向にあります、その一方で株式は変動があります、
だからROEは長期金利よりも高いのが普通です。
注意点はリターンが欲しければリスクを取る必要がありますが、ハイリスクだからと言ってハイリターンとは限らず、「ハイリスク・ローリターン」の市場も存在します。
なお、リタイヤメントプランニングを考えている方は配当利回り、配当成長率、ROE(必ず長期金利よりも十分に高い事を確認)に注目してみるのも面白いかも知れません。
現在、iSharesシリーズのETFでは各国の株式市場へのアクセスが出来る物がありますが、日本の証券会社で買える物は主に新興国が中心です。
先進国の株式ETFを検討されている場合はIB(インタラクティブ・ブローカーズLLC)への口座開設も検討してみて下さい。
新興国、フロンティア・マーケットにありがちですが、凄く高利回りの市場があります。
しかしながら、それには理由があって高利回りになっていると考えた方が無難です。
これらの市場ではリスクが高く、投資のコストが先進国よりも高くなりがちなので、そこを割り引いて考えてみて下さい。
また、新興国でも先進国とROEが変わらない国もあり、必ずしも新興国の高いリスクを取る必要が無いケースもあります。
気に入った国が見つかったら国の定性的な情報も調べた上で自己責任で投資してください。
国によってリスクファクターが大きく異なり、その性質も大きく異なる場合が多いです。
最後に実質実効為替レートについてですが、これは通貨の割安度を確認する為の物です。
注意点は1973年1月~現在までの平均を100とした通貨と、1994年1月~現在までの平均を100とした通貨があります。
数値が大きいほど割高、数値が小さいほど割安です。
現在、高金利通貨でバブル状態になっている国もあり注意が必要です。
この手の通貨は何らかの事情で通貨が暴落する事も珍しくないからです。
最終的な判断は自己責任でお願いします。
通貨で割安なのはどこか?
PERなど単発のデータで世界各国を比較するものはありますが、PERだけでなく、PBR、実質実効為替レート、長期金利、配当利回り、益回り、内部留保率、配当成長率といった各種指標を網羅的にまとめたデータが、読者のかたから寄せられました。
複数の指標を比較することで、より正確に現状を把握することが可能になります。
あまりに素晴らしかったので、ご本人にお願いしてデータとともにその説明文を書いていただき、「特別寄稿」として掲載させていただくことにしました。
何かのご参考になさっていただければと思います。
以下、特別寄稿「世界でいちばん割安なのはどの国?世界各国のバリュエーション表」です。
世界各国のバリュエーション表
(タカちゃん作成)

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バリュエーション表の使い方の説明
(筆者 タカちゃん)
このデータでは、各国の株式市場の割安度、収益力などが確認できます。
一般的にPERが低く、ROEが高い市場で実質実効為替レートが安く、長期金利は低いほど良いと考えられます。
なお、PBRが低い事も割安との見方が出来ますが、ROEが低い場合がある為、注意が必要です。
一般的に「ROE<長期金利」の関係になっている国の株式市場は投資価値はほとんど見出せません。
長期金利が高い国では長期的に通貨が下落する傾向にあります、その一方で株式は変動があります、
だからROEは長期金利よりも高いのが普通です。
注意点はリターンが欲しければリスクを取る必要がありますが、ハイリスクだからと言ってハイリターンとは限らず、「ハイリスク・ローリターン」の市場も存在します。
なお、リタイヤメントプランニングを考えている方は配当利回り、配当成長率、ROE(必ず長期金利よりも十分に高い事を確認)に注目してみるのも面白いかも知れません。
現在、iSharesシリーズのETFでは各国の株式市場へのアクセスが出来る物がありますが、日本の証券会社で買える物は主に新興国が中心です。
先進国の株式ETFを検討されている場合はIB(インタラクティブ・ブローカーズLLC)への口座開設も検討してみて下さい。
新興国、フロンティア・マーケットにありがちですが、凄く高利回りの市場があります。
しかしながら、それには理由があって高利回りになっていると考えた方が無難です。
これらの市場ではリスクが高く、投資のコストが先進国よりも高くなりがちなので、そこを割り引いて考えてみて下さい。
また、新興国でも先進国とROEが変わらない国もあり、必ずしも新興国の高いリスクを取る必要が無いケースもあります。
気に入った国が見つかったら国の定性的な情報も調べた上で自己責任で投資してください。
国によってリスクファクターが大きく異なり、その性質も大きく異なる場合が多いです。
最後に実質実効為替レートについてですが、これは通貨の割安度を確認する為の物です。
注意点は1973年1月~現在までの平均を100とした通貨と、1994年1月~現在までの平均を100とした通貨があります。
数値が大きいほど割高、数値が小さいほど割安です。
現在、高金利通貨でバブル状態になっている国もあり注意が必要です。
この手の通貨は何らかの事情で通貨が暴落する事も珍しくないからです。
最終的な判断は自己責任でお願いします。
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