ジョインベスト証券の続報に思うこと

ベールに包まれていたジョインベスト証券の情報が徐々に明らかになってきました。
ニュース自体は既にいろいろなところで取り上げられていますので、個人的な感想を書きたいと思います。

■トピックス1 手数料
ジョインベスト証券の手数料が明らかになりました。
https://www.joinvest.jp/commission/popup.html

安っっ

でも、まだEトレから乗り換える気は起きません。
今までも、売買手数料の安さだけだったらセンチュリー証券等もっと安いところがありました。
インデックス投資家の自分としては、今後取り扱い開始になる、投資信託の品揃えが気になります。そして、それより何より、例のアレ、よろしくお願いします!!

■トピックス2 ムービー
ウェブサイトご紹介ムービーが見られます。
https://www.joinvest.jp/movie/popup.html

うわ、80年代バブルのかほりっ

バブル世代の企業PR映像を感じさせる紹介ムービーに、老舗証券会社を感じてしまいました。ジョインベストなんて名前を付けても、PUFFYをキャラクターに使っても、やはりあの会社は良くも悪くも“野村”です。

■トピックス3 経営メッセージ(これは前からあったかも)
より多くの人に、もっと投資の楽しさを。
私たちジョインベスト証券は、これまで投資の経験がない方から、投資のエキスパートまで、お客様のニーズに合わせたサービスを提供し、資産を有効に活用する「楽しさ」を演出していきます。
また、誰もが立ち寄れるお金の「コア・ステーション」を目指して、株式をはじめとする多彩な商品・サービスを展開していきます。
私たちは、「フリー、オープン、エンジョイ」を合言葉に、自由なベンチャー精神のもと、新たなビジネスの可能性を追求し、常に挑戦し続けていきます。

嘘くさっ

暴言失礼。でも、直感的にそう思ってしまいました。
何故にこんなに厳しい感想が沸き起こって来るのか、自分でも不思議でしたが、その理由がわかりました。
それは、過去に野村が作った「野村ファンドネット証券」という投資信託専門会社のことが頭のどこかに残っているからだと思います。
この会社は、正直素晴らしかったです。
低コストのインデックスファンドをはじめ、投資信託の品揃えは国内最高レベルでした。また、コールセンターにも力をいれていて「いつでも相談できる」というのも売りにしていたと思います。
マネー誌等に、長期投資を啓発する広告展開も積極的にしていました。
そして、たくさんの個人投資家が、長期投資を目指して口座を作ったものです。(僕もそのひとりでした)

ところが、この会社、ある日突然なくなってしまいました。
まだ会社ができて何年も経っていないのに。まさに、青天の霹靂という感じでした。
会社からはたいした説明もありませんでしたが、野村證券に口座を移すか?みたいな文書は来たと記憶しています。
しかし、口座を移したとしても、野村ファンドネット証券で取り扱っていた投資信託のほとんどは、もう新規購入できなくなってしまいました。
「ドルコスト平均法が有効です」なんてインフォマーシャルをバンバン打っていたのに、その成果も出ないうちから、継続することすらできなくなってしまったのです。

長期投資を妨げる要因には、株式市場の暴落、投機への誘惑、生活資金の逼迫等があることは各種投資本にも書いてありましたが、それに加えて、「永続性のない金融機関との取引」というのもあるんだなと、その時僕は思い知らされました。

いつまでも昔のことに拘っていたのでは、前に進めなくなってしまいますが、ファンドネットで野村に裏切られた個人投資家にとって、ジョインベスト証券は、若干マイナス位置からのスタートになるのは、やむを得ないことなのではないでしょうか。

今度はしっかり!ジョインベストさん。
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Yasu

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2006.05.10 Wed 03:52
abbe_faria

水瀬さんおはようございます。

私もその1人でした。汗:
と言ってもコールセンターのお姉さんの対応に違和感を感じて口座開設だけで取引は大和の実店舗でやっていたんですが。
つぶれてたんですね。そう言えばDMずっと来てないですね。
知らなかった。恥ずかしい。

ところでイラン問題気になりませんか?ブッシュが無茶しなければいいんですけど。

2006.05.10 Wed 07:04
toshi

おはようございます。

上記コメント拝見して 何年か前に 、ファンドネット証券に一方的に最後通告(厚めの手続き封筒)を突きつけられたあの瞬間が蘇ってきてしまいました。

ああ、まだ私の感情は 癒されていないんだな--、と再確認できた次第です。

マー 最近は 株式取引もかなり手薄になってきているのですが 個人的には ジョインベストHPにアクセスする気もない、といったところが本音でしょうか。

そういうこともあって上記の「今度はしっかり!ジョインベストさん。」と言う 励ましの言葉は 未熟な今の私にはとても出せない言葉です。(水瀬さん、 スゴイです!)

でも ここは大人になって、どなたかが「ここはいいですよ」と言ってくれたら、素直に考え直す余裕も持ち合わせたいなー 、と。

ジョインベストは私にとって 別の意味での 試金石です。

2006.05.10 Wed 10:12
staygold

ジョインベスト証券

ジョインベストの手数料見てみたんですが、まとめてプランの1日100万円越えの手数料がすごい安いですね。200万までで1320円、300万円までで1740円。イートレだと300万円までで2100円。
個人的には、1日100万円以上取引する機会なんてまず無いんであまり関係ないっちゃ関係無いですが。
ジョインベストには、海外ETFなど他社に無いサービスがないと乗り換えまではいかないかな。試しに口座作る可能性はありますけど。

2006.05.10 Wed 10:31
Gabbiano

私もファンドネットの口座持っていました。自分の過去のブログにも投資信託の思い出のところで触れた記憶があります。
サービスが突然無くなることは、海外の銀行口座の閉鎖などでも経験しましたので、野村について特に感慨はありません。
海外銀行の場合、預けていた外貨の処置に一瞬途方にくれましたので、それに比べればマシかなと。いろんな事態に対応していくことで経験値が高まるので、まあいい経験だったと今では思っています。
金融機関は、利用できる部分だけ利用するようドライに考えています。仮に極悪の評判があっても利用価値があれば使います。自分の経験上、良心的かどうかなんて期待はしません。基本的に性悪説でみていかないとボッタクられます。(金融機関の関係者の皆様、ごめんなさい)

野村に移管された口座は何か使えるかもしれないと閉じずに放置してありますが、結局使えませんでしたね。
これとは別に、野村の支店には外貨MMF用に使う口座を持っています。外貨で引き出すときに銀行(国内のみ)への送金手数料が無料という太っ腹なところだけが取り柄です。
でもこの口座も休眠口座になりつつあります。

ジョイインベストが成功するかどうかは、水瀬さんご期待の債券やETFの取り扱いにかかっているかもしれませんね。やる気さえあれば、野村ならそんなに問題なく対応可能なはずです。

でも、ETFについては、現在の日本の法律(詳細は失念)では、一般の投資信託と同様に日本語の目論見書などの各種書類を完備しないと売買の取次ぎをできないのではないでしょうか。
これは結構高いハードルになります。
ある程度の売買量が見込めないと、採算がとれませんので、かなりメジャーなものに限られそうです。
日興の支店では、SPYなど超メジャーなものがちょっとだけですが、ETFを扱っているようですね。

2006.05.10 Wed 15:32
水瀬 ケンイチ

コメントありがとうございます

>abbe_fariaさんへ

イラン問題を含め、米国の動向はとても気になります。
僕もブッシュが無茶しないことを祈ります。

>toshiさんへ

あの対応はひどかったですよね。
嫌なことを思い出させてしまい、申し訳ありませんでした。
僕は胸くそ悪い反面、期待もしています。日本の金融事情は欧米に比べて遅れているので、新しい試みは何事も歓迎したいのです。
ジョインベスト証券の今後の動向を注視したいと思います。

>staygoldさんへ

さすが、手数料体系比較は完璧ですね!
外国ETFと大手証券並みの外国債券の取り扱いが始まれば、ジョインベストに、全財産とともに即引越ししたいと思っています。

>Gabbianoさんへ

いやいや、それがそうでもないんですよ。

【NIKKEI NET(2005.10.30)より】
金融庁、外国企業の英文開示を容認・まずETF
 金融庁は外国企業の財務諸表や金融商品の説明書などについて、英語での情報開示を認める内閣府令の改正案をまとめた。まず12月に株価指数連動型上場投信(ETF)を解禁、2009年3月までに投資信託全般、社債など他の商品に広げ、有価証券報告書も英文開示を認める見通し。
 府令では、英文開示をする外国企業には日本語要約文の添付を義務づけると明記。金融商品の場合、販売する証券会社に対し書面での説明義務も課し、英語を読めない投資家に配慮した。 (07:01)
【引用終わり】

昨年12月に規制緩和されているようなんです。
※関連エントリ
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-58.html
高かったハードルがなくなった今だからこそ、ジョインベストに期待しちゃうんですよねー (^^ゞ

2006.05.11 Thu 00:25
Gabbiano

ETF

水瀬さん

海外ETFは解禁になっていたのですね。失礼しました。日本の事情に疎いもので。(笑)

日本語要約文ってファンドの販促用の1枚のチラシみたいなやつでいいのですよね。これだけでいいのなら、やる気になればイートレや楽天は来週にでも始められるはずなのですが。。
現状ではネット証券の主な収益源は短期トレーダーの売買手数料のような気がしますから、なかなかこちらに手が回らないのでしょうか。

長い目で見れば、ETFの取り扱いを充実させると固定客がつくと思うのですが、あまり頻繁に売買するものではないのでブローカーとしては美味しくないのでしょうかね。上場証券の商品そのものからは儲けが上がらないので。
他が追従するまでは少額の取次ぎ手数料などを徴収すれば十分ペイしそうなのですが、面倒なのかな。

あと、「書面での説明義務」でいいのなら、日興のように支店窓口だけでの対応ではなく、郵送やオンラインでの対応も可能だと思うのですが、実は金融庁からの許しがまだ出ていないなんてオチではないですよね。

2006.05.11 Thu 12:33
水瀬 ケンイチ

コメントどうもです!

>Gabbianoさんへ

金融庁からのお許しもあるかもしれませんが、既存の高コスト投資信託が売れにくくなってしまう事を、販売サイドが懸念しているのではないでしょうか。
どこかのネット証券さん、壁を打ち破ってください!

2006.05.12 Fri 00:54
Gabbiano

しつこくコメントすいません。

私の自分勝手な予測では、米国市場のETFの取り扱いを始めると、米国の個別株の売買も増加すると思っています。
だから、証券会社にとってもそんなに悪くない話だと思うんです。

あと、いつの時代もアクティブファンドの需要はそれなりにある(カモも含む)と思うので、この部分はETFとあまり競合しないと思います。
競合するのはインデックスファンドですが、これも少額の積み立てはファンド、スポット買いはETF(最小売買単位はちょっと多めに設定する)と棲み分けできるような気がします。

2006.05.12 Fri 21:28
水瀬 ケンイチ

コメントありがとうございます

>Gabbianoさんへ

そうですね。証券会社にとってマイナス面だけではないですよね。
ぜひ、頑張ってほしいものです。

2006.05.14 Sun 00:23
野村證券がようやく重い腰を上げて参入する、ネット証券がいよいよ明日から口座開設の受付開始だね。内容に関しては、ブログで記事にされている方がたくさんいらっしゃるので、そ
2006.05.13 (Sat) 21:21 | 投資を楽しむ♪