「世界丸ごと積み立て投資」

水瀬ケンイチ

今朝の日本経済新聞朝刊に良記事が掲載されていたのでご紹介します。



【日本経済新聞2012年10月31日朝刊21面】
世界まるごと積立投資 目先の不安 とらわれず

欧州危機や中国景気減速……。投資環境が不透明な中で「何がいつ上がるか当てなければ」と思うと不安ばかり募る。しかし世界全体の株や債券に丸ごと積立投資を続け、ゆっくり資産を増やす方法もある。
【引用おわり】

記事は、資産形成のひとつの方法として「世界丸ごと積み立て投資」、つまり、インデックスファンド等での国際分散投資とドルコスト平均法を紹介しています。
世界経済と世界経済インデックスが連動して上昇してきたデータを示しています。日本株だけに投資していた場合との比較もおこない、国際分散投資の重要性もうったえています。

ドルコスト平均法の効果もデータで解説されています。この部分は 「一括投資より必ず有利なわけではないが、価格が上下動しながら最終的に上がる場合はメリットを受けやすい」と抑制がきいた説明になっており、ドルコスト平均法は有利なのだというドルコスト礼賛ではないところが事実に近くポイントが高い。

また、アセットアロケーションが投資タイミングよりも重要であることが、イボットソン小松原氏やバンガード加藤氏といった識者のコメントと共に解説されています。

最後に、この投資法の課題も明らかにしています。『長期分散投資の課題は、各国の値動きの連動性の高まりだ。ただ課題はあっても取って代わる手法が見つかっておらず、選ばれ続けている点では「資本主義」のあり方にも似ている』というくだりは深いものがあります。

全般的にインデックス運用のすすめになっているが、実力と時間があるかたには、資産の一部でアクティブ運用も採り入れるコア&サテライト戦略についてもふれられており、多くのかたにとって受け入れやすいでしょう。

多くのかたに、今朝の日本経済新聞21面をご覧いただきたいと思います。


<追記> 2012/11/03
日経電子版に上記記事が転載されたので、ご興味がある方はご覧ください。

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Posted by水瀬ケンイチ