せこせこブログなんて書いてて何かいい事あんのかよ?という話

水瀬ケンイチ

ここのところ公私ともに忙しく過ごしています。

というのも、本業の仕事に加えて、このブログの執筆、イー・アドバイザーの連載コラム執筆、インデックス投資ナイトの実行委員と、ややタスクを抱えすぎているなぁと思っていたところに、普通お会いできないようなかたとお会いできることになったり、メディアの取材が入ったりしてもうカオス。

暇な時はずっと暇なのに、重なる時はとことん重なるものです。
でも、よく考えると、本業以外のタスクは、投資イベント実行委員も連載コラム執筆もメディア取材もすべて、ブログを書きはじめたことで広がってきた世界のものです。
ブログを書きはじめたことで、ふつうの会社員である私に何が起こり、その時どうしたかを少し振り返ってみたいと思います。

ブログ執筆当初は、暗黒時代

ブログを書き始めて最初の1~2年くらいは、特に何も起こりませんでした。虚空に向かって話し続けていた感覚です。ひとりごとは得意でしたが、けっこうつらいものです。

ここでやったことは、とにかく更新をやめないことだけ。

しかし、コツコツ書いていたらだんだんPV(ページビュー)が伸びてきました。自分のブログではどんなことを書くと読者が興味を持ってPVが上がり、どんなことを書くとPVが下がるかが、だんだんと分かってきました。

ここでやったことは、できるだけ実践したことを書くこと。ぽっと出の人間の主張など見向きもされないはずですが、「実践記」であればひとつの実例ではあるので、誰かしらの多少の役には立つこともあったのかもしれません。また、よく分からないながらも、見やすいブログの構成や文章を模索しはじめました。何度か読者アンケートを実施して改善していきました。(今でもまだまだなので日々模索中)
<関連記事> 第2回読者さまアンケート結果報告 (その1)(その2)(その3


ブログで人脈が広がる、というか自力で広げる

そうこうしているうちに、ネットで交流しているブロガーたちと会いたくなってきました。オフラインでも交流するようになりました。それが転じて、個人投資家による投資イベント運営に加わったりするようになりました。人脈が広がると、とんでもない著名人とお会いする機会にも恵まれ始めました。
<関連記事> 梅屋敷インデックス飲み会

ここでやったことは、受け身ではなく自分から声がけをすることです。それから、かしこまって名刺交換をすることが増えてきて思ったことは、奇抜なハンドルネームじゃなくてよかった…ということです(笑)


マネー誌の記者さんからメールが…

その頃になると、どこで見つけていただいたのか分かりませんが、マネー誌などのメディアの取材を受けるようになってきました。初めての取材依頼はブログのサイドバーに用意したメールフォームから来ました(それは今でも変わりません)。自分から売り込んだことは一度もありません。

ここでやったことは、こちらは趣味でもあちらは仕事なので、できるだけ「仕事としての対応」をしました。と言っても、時間は守る、話は明確に、数字を間違えない、などの当たり前のことですが。あとは、いちおうブロガーなので、取材後にはその日の取材内容に合ったブログ過去記事を参考に記者さんにお送りしていました。
<関連記事> 投資ブログの取材をお受けする時に注意していること


Twitterのダイレクトメッセージで「本を書きませんか?」

SNSが面白そうだったので、ブログと連動する形で、mixiやTwitterをはじめました。
mixiはウェットすぎて自分的に挫折してしまいましたが、Twitterはドはまりしました。ブログの更新情報をお知らせするとともに、同じ興味・関心を持つ人たちと意見交換や議論をしていました。ちなみに、初めての本「ほったらかし投資術」を書くことになったきっかけは、山崎元氏からの「いっしょに本を書きませんか?」というTwitterのDM(ダイレクト・メッセージ)でした。
<ご参考> 水瀬のTwitterアカウント: @minasek

ここでやったことは、Twitterにはまりすぎてブログ更新をおろそかにしないこと。それから、せっかくなのでTwitterで更新情報をお知らせした後のやりとりをもとに、またブログ記事にしたりという循環を作りました。そして、本の執筆は言わずもがなですが、素人なりにその時の自分の持てる力を全て注ぎ込みました。
<関連記事> 本日発売!「ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」(山崎元・水瀬ケンイチ著)


これが「自分メディア」のようなもの?

ダイヤモンド・オンラインの連載コラムの依頼はブログのメールフォームから、現在執筆中のイー・アドバイザーの連載コラムの依頼はTwitterのダイレクトメッセージから来ました。イー・アドバイザーの話をお受けした直後(本当に翌日)、以前取材を受けたことがある記者さんから電子書籍の依頼メールが来て、さすがに体が足らず泣く泣くお断りしたこともありました。

いずれもブログやTwitterからお話が来ています。特に営業はしていませんが、これがよく言われている「自分メディア」のようなものなのかもしれません。

ここでやったことは、もう「ビジネス」なので、関係者に迷惑をかけぬようしっかりやるということです。

<ご参考>
ダイヤモンド・オンライン連載コラム(連載終了)
イー・アドバイザー連載コラム(連載中)


すべてはブログを書きはじめたから起こったこと

上記の出来事はいずれもブログを書く前の(8年前の)自分では想像もつかないことです。なんといっても私は普通の会社員ですから。本業とは関係のない分野で慣れないことをいろいろやっているので、時にはうまくいかなくて「もうなんなんだよー!!」と叫びたくなる時もあります。しかし、そもそもソレをやっていること自体、昔の自分から見たら、

( д) ゚ ゚

という感じなのでしょう。

人生、何が起こるかわかりません(何も起きないかもしれません)。
でも、自分の好きなことをコツコツやっていれば、何かのきっかけで一気に転がりだすこともある。なんていうのは手垢にまみれたお話ですが、ひとりのブロガーのちっぽけな実例を、ブログを通じてリアルタイムでお見せできているかもしれません。

今度は人生を転げ落ちる実例をブログを通じてお見せすることにならぬよう、精進いたします。
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Posted by水瀬ケンイチ