老舗インデックスブロガーが海外ETF派から国内ETF派へ。さて自分はどうするか?(その3)
水瀬ケンイチ

最近の記事「老舗インデックスブロガーが海外ETF派から国内ETF派へ。さて自分はどうするか?」(その1)(その2)の続きです。
海外ETFで運用していたインデックス投資家で、国内ETFに乗り換えるかたが散見される中、私は当面海外ETFのままいこうと考えたその理由について書いてきました。
すると、読者のかたから「じゃあ、その1の記事で国内ETFに乗り換えたかたの6つの理由を、水瀬はどう考えてるんだよ?」というご意見をいただきましたので、それらに対する私個人の考えを書いておきます。ご参考まで。
・海外上場ETFの分配金二重課税を回避するための確定申告が面倒なこと
→個人的な事情で毎年確定申告をやらなければならず、分配金の二重課税回避のための作業は、年に1回の確定申告の作業時間が10分くらい伸びるだけなので、面倒くささは大して変わらず。
・米国の配当課税が流動的で、予測可能性が低下していること
→申し訳ありませんが、「予測可能性」が何を意味しているのか理解できておりませんのでパス。
・マネックス証券で米国株の取引手数料が値下げされたこと
→これはむしろ海外ETFの魅力を高める要因。
・TOKの取引高が低く、流動性低下・上場廃止が懸念されること
→個人的にはTOKを使っていないので該当せず。
・VWOのベンチマークが変更され、韓国株式がポートフォリオが除外されてしまったこと
→世界の株式時価総額に占める韓国の比率は約1%に過ぎず、大きな影響はないと考える。
・上場MSCIコクサイ株(1680)と上場MSCIエマージング株(1681)の乖離率が低下しており、安定的な運用ができていること
→(その2)の記事に書いたとおり、直近の乖離率低下は、当面の「購入」はサポートするが、将来の「売却」まではまだまだサポートしていないと考えている。
以上です。繰り返しになりますが、これはあくまで私水瀬が置かれた環境を前提にした個人的な考え方なので、万人に共通の内容ではありません。決して、国内ETFを選択される方々の意思決定を批判するつもりではないことをご理解いただけたら幸いです。
国内ETFにしても、海外ETFにしても、3~4年前と比べたら投資環境は格段に向上しています。商品の選択肢もサービスの継続性もなかった以前を思えば、今回の議論もいわば「頂上決戦」みたいなもので、ぜいたくな悩みというものです。こんなぜいたくな悩みができるようになったことに感謝しなければいけないかもしれませんね。
最後に、国内ETF、海外ETF、そしてインデックスファンドを加えた3つのインデックス商品のメリット・デメリットを、俯瞰的にまとめた過去記事をご紹介して、このシリーズ記事を終わりたいと思います。皆さまの何かのお役に立てば幸いです。
2011/07/30 インデックスファンド、国内ETF、海外ETFの比較
(おわり)
<ご参考>
2012/12/06 老舗インデックスブロガーが海外ETF派から国内ETF派へ。さて自分はどうするか?(その1)
2012/12/08 老舗インデックスブロガーが海外ETF派から国内ETF派へ。さて自分はどうするか?(その2)
2012/12/09 老舗インデックスブロガーが海外ETF派から国内ETF派へ。さて自分はどうするか?(その3)
→個人的な事情で毎年確定申告をやらなければならず、分配金の二重課税回避のための作業は、年に1回の確定申告の作業時間が10分くらい伸びるだけなので、面倒くささは大して変わらず。
・米国の配当課税が流動的で、予測可能性が低下していること
→申し訳ありませんが、「予測可能性」が何を意味しているのか理解できておりませんのでパス。
・マネックス証券で米国株の取引手数料が値下げされたこと
→これはむしろ海外ETFの魅力を高める要因。
・TOKの取引高が低く、流動性低下・上場廃止が懸念されること
→個人的にはTOKを使っていないので該当せず。
・VWOのベンチマークが変更され、韓国株式がポートフォリオが除外されてしまったこと
→世界の株式時価総額に占める韓国の比率は約1%に過ぎず、大きな影響はないと考える。
・上場MSCIコクサイ株(1680)と上場MSCIエマージング株(1681)の乖離率が低下しており、安定的な運用ができていること
→(その2)の記事に書いたとおり、直近の乖離率低下は、当面の「購入」はサポートするが、将来の「売却」まではまだまだサポートしていないと考えている。
以上です。繰り返しになりますが、これはあくまで私水瀬が置かれた環境を前提にした個人的な考え方なので、万人に共通の内容ではありません。決して、国内ETFを選択される方々の意思決定を批判するつもりではないことをご理解いただけたら幸いです。
国内ETFにしても、海外ETFにしても、3~4年前と比べたら投資環境は格段に向上しています。商品の選択肢もサービスの継続性もなかった以前を思えば、今回の議論もいわば「頂上決戦」みたいなもので、ぜいたくな悩みというものです。こんなぜいたくな悩みができるようになったことに感謝しなければいけないかもしれませんね。
最後に、国内ETF、海外ETF、そしてインデックスファンドを加えた3つのインデックス商品のメリット・デメリットを、俯瞰的にまとめた過去記事をご紹介して、このシリーズ記事を終わりたいと思います。皆さまの何かのお役に立てば幸いです。
2011/07/30 インデックスファンド、国内ETF、海外ETFの比較
(おわり)
<ご参考>
2012/12/06 老舗インデックスブロガーが海外ETF派から国内ETF派へ。さて自分はどうするか?(その1)
2012/12/08 老舗インデックスブロガーが海外ETF派から国内ETF派へ。さて自分はどうするか?(その2)
2012/12/09 老舗インデックスブロガーが海外ETF派から国内ETF派へ。さて自分はどうするか?(その3)
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