伝統的4資産だけでなく、大型株と小型株・為替ヘッジありとなし・国内外REIT・ハイイールド債・コモディティなどのデータ(相関係数・リスク等)も無料で手に入るよ
水瀬ケンイチ

相互リンクブログの「投信で手堅くlay-up!」さんが、「ネットで入手可能な、期待リターンとリスク、相関係数データ(2014年7月)」で、国内外の株・債券という伝統的4資産について、期待リターン・リスク・相関係数をまとめてくださっています。貴重なデータなので素晴らしい!
当ブログでは、伝統的4資産に加えて、大型株と小型株、バリューとグロース、中国株・インド株・ブラジル株・ロシア株など単一国、為替ヘッジありとなし、エマージング債券やハイイールド債券、物価連動債、REIT、コモディティ、ヘッジファンドなど、多様なアセットクラスのリスクと相関係数がわかるサイトを紹介したいと思います。
こっちも貴重なデータですよ。
まず、伝統的4資産のデータについてです。「投信で手堅くlay-up!」さんでは、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、KKR(国家公務員共済組合連合会)、ニッセイ基礎研究所のデータ(期待リターン・リスク・相関係数)がまとめられています。こういうデータは貴重なので、素晴らしいです。
たとえば、GPIFのデータは以下のとおりです。
GPIF(1973年~2012年)データ
相関係数
※投信で手堅くlay-up!「ネットで入手可能な、期待リターンとリスク、相関係数データ(2014年7月)」より
私の資産配分(アセットアロケーション)はシンプルなので、これだけでもなんとかなりますが、人によっては、REITやコモディティなどもっと細かいアセットクラスのデータもほしくなると思います。
そこで、以下のサイトです。
MORNINGSTAR
相性(組み合わせ)のよいファンドを選びましょう。

(MORNINGSTAR 「相性(組み合わせ)のよいファンドを選びましょう。」より)
「相性(組み合わせ)のよいファンドを選びましょう。」は、MORNINGSTAR のあまり知られていないマイナーな機能なのですが、実はスグレモノです。上記画像のように、基準となるアセットクラスの分類を選べば、多様なアセットクラスとの相関係数・リスク・リターン等のデータが得られます。
ただし、ここでの「リターン」は単なる過去5年間の実績であり、そのまま「期待リターン」に当てはめるのは不適切だと思われます。期待リターンは自分で推計する必要はあると思います。
<ご参考>
2012/03/12 「リスクと期待リターンは過去のデータから計算できる」の嘘 (その1)
とはいえ、伝統的4資産以外のアセットクラスの各種データ(相関係数・リスク等)は、個人投資家にとってほとんどブラックボックス状態ですから、とても参考になります。各アセットクラスはモーニングスター分類であってインデックスではないのでしょうし、たった5年のデータですが、なにも目安がないよりはよっぽどマシです。貴重なデータ提供に感謝です。
これらのデータを、当ブログでもおなじみの「ファンドの海」さんの「アセットアロケーション分析」ツールに手動で入力(それができるのがこのツールのすごいところ!)すれば、自分のポートフォリオの期待リターン・リスクが算出できます。将来にわたる資産運用シミュレーションも可能になります。
ネットに公開されているデータとツールで、ひと昔前ならプロしかできなかった計算や分析が、無料でできてしまうのですから、よい時代になりましたね。有用なデータはネットのあちこちに散在しているので、個人投資家で力を合わせてうまく探し出しましょう。
おっと、これ以上は本職のアドバイザーさんに怒られそうなのでやめておきます。それでは。
P.S
上記のデータや分析結果は、あくまで統計的な「目安」に過ぎません。「必ず儲かる」とか「絶対にこれ以上損しない」といった確約が得られるものではありません。盲信することなく、賢く活用したいですね。
たとえば、GPIFのデータは以下のとおりです。
GPIF(1973年~2012年)データ
期待リターン | リスク | |
国内債券 | 3.0% | 6.5% |
国内株式 | 4.8% | 22.48% |
外国債券 | 3.2% | 12.90% |
外国株式 | 5.0% | 22.48% |
短期資金 | 1.9% | 3.59% |
相関係数
国内債券 | 国内株式 | 外国債券 | 外国株式 | 短期資金 | |
国内債券 | 1.00 | ||||
国内株式 | 0.199 | 1.00 | |||
外国債券 | -0.025 | -0.063 | 1.00 | ||
外国株式 | 0.001 | 0.494 | 0.577 | 1.00 | |
短期資金 | 0.504 | 0.096 | 0.009 | -0.022 | 1.00 |
私の資産配分(アセットアロケーション)はシンプルなので、これだけでもなんとかなりますが、人によっては、REITやコモディティなどもっと細かいアセットクラスのデータもほしくなると思います。
そこで、以下のサイトです。
MORNINGSTAR
相性(組み合わせ)のよいファンドを選びましょう。

(MORNINGSTAR 「相性(組み合わせ)のよいファンドを選びましょう。」より)
「相性(組み合わせ)のよいファンドを選びましょう。」は、MORNINGSTAR のあまり知られていないマイナーな機能なのですが、実はスグレモノです。上記画像のように、基準となるアセットクラスの分類を選べば、多様なアセットクラスとの相関係数・リスク・リターン等のデータが得られます。
ただし、ここでの「リターン」は単なる過去5年間の実績であり、そのまま「期待リターン」に当てはめるのは不適切だと思われます。期待リターンは自分で推計する必要はあると思います。
<ご参考>
2012/03/12 「リスクと期待リターンは過去のデータから計算できる」の嘘 (その1)
とはいえ、伝統的4資産以外のアセットクラスの各種データ(相関係数・リスク等)は、個人投資家にとってほとんどブラックボックス状態ですから、とても参考になります。各アセットクラスはモーニングスター分類であってインデックスではないのでしょうし、たった5年のデータですが、なにも目安がないよりはよっぽどマシです。貴重なデータ提供に感謝です。
これらのデータを、当ブログでもおなじみの「ファンドの海」さんの「アセットアロケーション分析」ツールに手動で入力(それができるのがこのツールのすごいところ!)すれば、自分のポートフォリオの期待リターン・リスクが算出できます。将来にわたる資産運用シミュレーションも可能になります。
ネットに公開されているデータとツールで、ひと昔前ならプロしかできなかった計算や分析が、無料でできてしまうのですから、よい時代になりましたね。有用なデータはネットのあちこちに散在しているので、個人投資家で力を合わせてうまく探し出しましょう。
おっと、これ以上は本職のアドバイザーさんに怒られそうなのでやめておきます。それでは。
P.S
上記のデータや分析結果は、あくまで統計的な「目安」に過ぎません。「必ず儲かる」とか「絶対にこれ以上損しない」といった確約が得られるものではありません。盲信することなく、賢く活用したいですね。
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