「JPX日経400」初の銘柄入れ替えが8/29。銘柄入れ替え後の影響をきちんと総括してほしい
水瀬ケンイチ

公的年金を運用するGPIFも採用した日本株式インデックス「JPX日経400」の初の銘柄入れ替えが、2014/8/29に行なわれます。入れ替え銘柄は既に8/7に公開されており、実際に8/29を迎えてどうなるのかに注目しております。
インデックスの銘柄入れ替えについて、日経には「前科」があります。日経平均株価(日経225)の2000年4月の定期銘柄入れ替えで、インデックスが10%以上値下がりしてしまったのです。
入れ替え銘柄数は225銘柄中30銘柄だったのですが、値がさ株が多かったこともあり時価総額で50%以上が入れ替わってしまいました。同期間のTOPIXの値下がりが1%程度だったことを考えると、このことにより、実質的に日経225の指数としての連続性も断絶されてしまったと言われています。
そんななか、JPX日経400の生みの親という、東証の情報サービス部商品企画運用グループ田中氏の記事がロイターに掲載されています。
ロイター
2014/08/27 JPX日経に4:4:2の妙、開発者が求めた理念と実用性
上記ロイターの記事では、生みの親と言われる方が、実務性や足元の相場も考慮し、自信をもって設定した経緯が描かれています。公的年金(GPIF)にも採用され、多くの運用会社で連動ファンドが組成され、パフォーマンスも今のところTOPIXを上回っており、今のところ順風満帆という感じがします。
それもあって、8/29のJPX日経400の銘柄入れ替えには注目しています。ふたたび、私たち個人投資家が無用な損失をこうむることになるのか、それとも、2006年のTOPIX浮動株化の時のように、騒がれていたほどの問題は起きないのか。
銘柄入れ替え後の影響はきちんと総括してほしいです。私たち個人投資家には分かり得ないところにあるので、インデックスを提供している東証・日経をはじめ、運用業界やシンクタンクの皆さまの分析をお待ちしております。
個人的には、大きなお金が動く時の日本の金融業界の動きは、あまり信用していません。今回も何ごともなければよいのですが。
以下に、昨年末からの当ブログでの日経JPX400を含むスマート・ベータに対する考察記事を再掲しておきます。ご興味があればご覧ください。
2013/12/2 新たな日本株式インデックス「JPX日経400」連動のインデックスファンドが続々。投資する?
2014/01/09 新日本株インデックス「JPX日経400」連動インデックスファンドのコストは高いが、ETFは超低コスト
2014/02/05 野村総研が考える「スマート・ベータ」とは
2014/08/16 スマートベータに対する山崎元氏の評価は「しばらくは高みの見物でいい」
2014/08/17 いま、世の中に出回っているスマートベータの過去パフォーマンスは素晴らしいのに、「しばらく様子見」という結論にした理由
入れ替え銘柄数は225銘柄中30銘柄だったのですが、値がさ株が多かったこともあり時価総額で50%以上が入れ替わってしまいました。同期間のTOPIXの値下がりが1%程度だったことを考えると、このことにより、実質的に日経225の指数としての連続性も断絶されてしまったと言われています。
そんななか、JPX日経400の生みの親という、東証の情報サービス部商品企画運用グループ田中氏の記事がロイターに掲載されています。
ロイター
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上記ロイターの記事では、生みの親と言われる方が、実務性や足元の相場も考慮し、自信をもって設定した経緯が描かれています。公的年金(GPIF)にも採用され、多くの運用会社で連動ファンドが組成され、パフォーマンスも今のところTOPIXを上回っており、今のところ順風満帆という感じがします。
それもあって、8/29のJPX日経400の銘柄入れ替えには注目しています。ふたたび、私たち個人投資家が無用な損失をこうむることになるのか、それとも、2006年のTOPIX浮動株化の時のように、騒がれていたほどの問題は起きないのか。
銘柄入れ替え後の影響はきちんと総括してほしいです。私たち個人投資家には分かり得ないところにあるので、インデックスを提供している東証・日経をはじめ、運用業界やシンクタンクの皆さまの分析をお待ちしております。
個人的には、大きなお金が動く時の日本の金融業界の動きは、あまり信用していません。今回も何ごともなければよいのですが。
以下に、昨年末からの当ブログでの日経JPX400を含むスマート・ベータに対する考察記事を再掲しておきます。ご興味があればご覧ください。
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