断舎離してたらインデックス投資にまつわる懐かしいものが
水瀬ケンイチ

ゴールデンウィークに一念発起して、家じゅうの不要物をまとめて断捨離しました。壊れた家電など粗大ごみ以外にも、服、靴、雑貨、資料など、大量に出るわ出るわの大騒ぎでした。
そのなかで、インデックス投資にまつわる懐かしいものが出てきたので、ブログに残しておきます。
冒頭のアイキャッチ画像は、10年数年前にお世話になっていた、大和投資信託の投信直販サービス「ダイワ ネットレード」のファンドメニュー表です。
他の通知書などはもう変色してボロボロでしたが、ファンドメニュー表だけは、別の資料にピッチリと挟まれていたためか保存状態が良く、けっこうきれいに残っていました。
当時は、国内外の株式・債券の伝統的4資産のインデックスファンドですら、ひとつの証券会社で揃えるのは難しかった時代です。
「ダイワ ネットレード」には、伝統的4資産に加えて、セクター別など、インデックスファンドのラインナップが充実していました。しかも、ノーロード(販売手数料0%)で信託報酬が1%以下なんて、夢のような商品ラインナップでした。(ふざけてませんよ?当時は本当にそう思ったのです)
そのラインナップを見てみましょう。

(文字が見にくい場合は、クリックで拡大可能です)
ダイワ投信俱楽部 TOPIX 信託報酬 年0.92%
ダイワ投信俱楽部 日本債券 信託報酬 年0.45%
ダイワ投信俱楽部 外国株式 信託報酬 年0.95%
ダイワ投信俱楽部 外国債券 信託報酬 年0.65%
(信託報酬はいずれも税抜)
外国(先進国)株式インデックスファンドの信託報酬が、年 0.95%(税込0.9975%)です。今のインデックス投資家さんが見たら、「なにそれ高い!」と驚くでしょう。
これが、当時、コスト最安クラスのインデックスファンドでした。厳密には、ノーロードでないものなら信託報酬がもう少しだけ低いものは他にもありましたが、総じてこの程度の水準でした。
しかも、注文は電話で、口数指定のみ(金額指定不可)だったと記憶しています。それでも、大喜びで積み立てしていたものです。
余談ですが、外国債券のインデックスの「ソロモン・スミス・バーニー世界国債指数」って響きが懐かしいです。2003年に「シティグループ世界国債インデックス」に名称変更されましたが、それまではソロモン・スミス・バーニーでしたねぇ。
さて、この話には続きがあります。
喜んで積み立て投資をしていた私ですが、ある日突然、一通の封書が届きます。
そこには、大和投資信託の投信直販事業を廃止すると書かれていました。保有投信は大和証券に一部は引き継ぎ可能であったものの、上記のダイワ投信俱楽部シリーズは対象外。事業廃止のどさくさに紛れて、ずいぶん酷いことをするものです。
今では考えられないかもしれませんが、当時、低コストなインデックスファンドは、このような突然の「取り扱い廃止」や「繰上償還」が横行していました。他の証券会社、インデックスファンドに乗り換えても、その先でもまた、取り扱い廃止や繰上償還をくらいます。
その様子は10年前のブログ記事をご参照ください。
2006/06/06 外国株式インデックスファンド放浪記(まとめ) - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
なにしろ10年前のブログ記事なので、現在とは運用商品も、低コストのレベル感も、(くわえて記事の一人称も…)違いますが、昔話としてぜひ読んでみてください。本当に酷かったですから。
現在は、TOPIX連動インデックスファンドであれば「ニッセイTOPIXインデックスファンド」が信託報酬 年0.29%、外国株式なら「たわらノーロード 先進国株式」が年 0.23%、国内債券なら「ニッセイ国内債券インデックスファンド」が年 0.15%など、はるかに低コストなインデックスファンドが多数登場しています。
あわせて、当時は存在すらしていなかった資産クラスのインデックスファンドとして、新興国株式なら「三井住友・DC新興国株式インデックスファンド」が年 0.56%、REITなら「たわらノーロード 国内リート」が年 0.30%など、低コストなインデックスファンドが登場しています。
数多くの運用会社が、競うように低コストで高品質なインデックスファンドを出してくれています。しかも、ひとつの特定販売会社のみの取り扱いではなく、複数の販売会社で取り扱ってくれています。
いち販売会社や、いち運用会社の都合で、個人投資家が振り回される時代は過去のものとなり、ようやく日本の個人投資家も、低コストなインデックスファンドを活用した資産形成に、腰をすえて取り組める環境になりました。
この環境を活用するのもしないのも、あとは投資家次第です。
<ご参考>
【まとめ】低コストインデックスファンド徹底比較 2016年3月末 - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
他の通知書などはもう変色してボロボロでしたが、ファンドメニュー表だけは、別の資料にピッチリと挟まれていたためか保存状態が良く、けっこうきれいに残っていました。
当時は、国内外の株式・債券の伝統的4資産のインデックスファンドですら、ひとつの証券会社で揃えるのは難しかった時代です。
「ダイワ ネットレード」には、伝統的4資産に加えて、セクター別など、インデックスファンドのラインナップが充実していました。しかも、ノーロード(販売手数料0%)で信託報酬が1%以下なんて、夢のような商品ラインナップでした。(ふざけてませんよ?当時は本当にそう思ったのです)
そのラインナップを見てみましょう。

(文字が見にくい場合は、クリックで拡大可能です)
ダイワ投信俱楽部 TOPIX 信託報酬 年0.92%
ダイワ投信俱楽部 日本債券 信託報酬 年0.45%
ダイワ投信俱楽部 外国株式 信託報酬 年0.95%
ダイワ投信俱楽部 外国債券 信託報酬 年0.65%
(信託報酬はいずれも税抜)
外国(先進国)株式インデックスファンドの信託報酬が、年 0.95%(税込0.9975%)です。今のインデックス投資家さんが見たら、「なにそれ高い!」と驚くでしょう。
これが、当時、コスト最安クラスのインデックスファンドでした。厳密には、ノーロードでないものなら信託報酬がもう少しだけ低いものは他にもありましたが、総じてこの程度の水準でした。
しかも、注文は電話で、口数指定のみ(金額指定不可)だったと記憶しています。それでも、大喜びで積み立てしていたものです。
余談ですが、外国債券のインデックスの「ソロモン・スミス・バーニー世界国債指数」って響きが懐かしいです。2003年に「シティグループ世界国債インデックス」に名称変更されましたが、それまではソロモン・スミス・バーニーでしたねぇ。
さて、この話には続きがあります。
喜んで積み立て投資をしていた私ですが、ある日突然、一通の封書が届きます。
そこには、大和投資信託の投信直販事業を廃止すると書かれていました。保有投信は大和証券に一部は引き継ぎ可能であったものの、上記のダイワ投信俱楽部シリーズは対象外。事業廃止のどさくさに紛れて、ずいぶん酷いことをするものです。
今では考えられないかもしれませんが、当時、低コストなインデックスファンドは、このような突然の「取り扱い廃止」や「繰上償還」が横行していました。他の証券会社、インデックスファンドに乗り換えても、その先でもまた、取り扱い廃止や繰上償還をくらいます。
その様子は10年前のブログ記事をご参照ください。
2006/06/06 外国株式インデックスファンド放浪記(まとめ) - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
なにしろ10年前のブログ記事なので、現在とは運用商品も、低コストのレベル感も、(くわえて記事の一人称も…)違いますが、昔話としてぜひ読んでみてください。本当に酷かったですから。
現在は、TOPIX連動インデックスファンドであれば「ニッセイTOPIXインデックスファンド」が信託報酬 年0.29%、外国株式なら「たわらノーロード 先進国株式」が年 0.23%、国内債券なら「ニッセイ国内債券インデックスファンド」が年 0.15%など、はるかに低コストなインデックスファンドが多数登場しています。
あわせて、当時は存在すらしていなかった資産クラスのインデックスファンドとして、新興国株式なら「三井住友・DC新興国株式インデックスファンド」が年 0.56%、REITなら「たわらノーロード 国内リート」が年 0.30%など、低コストなインデックスファンドが登場しています。
数多くの運用会社が、競うように低コストで高品質なインデックスファンドを出してくれています。しかも、ひとつの特定販売会社のみの取り扱いではなく、複数の販売会社で取り扱ってくれています。
いち販売会社や、いち運用会社の都合で、個人投資家が振り回される時代は過去のものとなり、ようやく日本の個人投資家も、低コストなインデックスファンドを活用した資産形成に、腰をすえて取り組める環境になりました。
この環境を活用するのもしないのも、あとは投資家次第です。
<ご参考>
【まとめ】低コストインデックスファンド徹底比較 2016年3月末 - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
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