国内ETFの「市場価格と基準価額の乖離」(2016年6月)、5か月連続で安定状態継続中
水瀬ケンイチ

個人投資家の期待を集めながらも、「市場価格と基準価額の乖離」の大きさが課題と言われてきた国内ETF。
海外資産クラスの主要銘柄の乖離率を、2016年6月の状況をチェックしてみます。

日興 上場MSCIコク株(1680) +0.15%
日興 上場MSCIエマ株(1681) +0.55%
MAXIS 海外株ETF (1550) +0.49%
野村 NYダウ30種ETF(1546) -0.28%
良い!良いじゃないですか。
6月は英国のEU離脱国民投票などの波乱があったにもかかわらず、ウォッチ銘柄の乖離率が、いずれも個人的許容範囲の±1.0%内におさまっています。これで5か月連続です。
マーケットメイカーさんや指定参加者さんが、よい仕事をしているのかもしれません。このままの状態が継続してくれることを願います。
国内ETFの乖離率がドタバタしていたこの数年の間に、インデックスファンド(投資信託)でいわゆる「コスト革命」が起こり、信託報酬が、国内ETFと遜色ない水準まで安くなってきました。
「低コスト」がメリットのひとつである国内ETFにも、ぜひがんばってほしいと思います。
<ご参考その1>
上記の「MAXIS 海外株ETF」(1550)や「MAXIS トピックス上場投信」(1348)を売買するなら、「フリーETF」対象商品はいくら売買しても売買手数料無料のカブドットコム証券がおすすめです。以下から口座開設できます(無料)
・カブドットコム証券
<ご参考その2>
「なぜ乖離するのか?」「ベンチマークが違うものを比較できるのか?」等々、このシリーズ記事に対してよくあるご質問に対する見解は、以下の過去記事参照のこと。
2012/06/02 日興アセット・東証とのETF勉強会に参加。国内ETFの「市場価格と基準価額の乖離」主因が判明!
2014/01/21 ETFの乖離問題についてのよくある誤解
2014/05/22 東京証券取引所「ETF・ETN市場に関する意見交換会」で指定参加者やマーケットメイカーさんのホンネに迫る
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