フィデリティ社で最も優れた口座の持ち主は誰か?
水瀬ケンイチ

米国の大手金融機関フィデリティで最も優れた口座の持ち主は誰か?という調査の話です。
それは、口座の存在を忘れていた人だったそうです。
投資は、安く買って高く売れば儲かるはずですが、人間は、高く買って安く売ってしまう傾向があることを、行動ファイナンスが明らかにしています。
私が実践しているバイ&ホールド戦略は、よく「買ったままほったらかしで儲かるわけがない」と批判されます。投資は「売買すること」であるという考え方が、その人たちの根底にあるのだと思います。
たしかに、売買によって利益を積み上げていく投資法もあるとは思います。でも、売買ではなく、何もしないことで利益を積み上げていく投資法もあるのです。
投資先の期待リターンがプラスである以上、リターンは時間をかければかけるほど、大数の法則に従って平均値(この場合は期待リターン)に収れんされていくはずです。
「そんな話は信用できない」というかたには、上記のフィデリティの調査の話をしてあげてみても面白いかもしれません。(まぁひとつの逸話でしかありませんが)
なお、上記記事は日本語訳にちょっと違和感を感じますので、英語の原文にあたってみた方がわかりやすいかもしれません。
そして、原文には、20年間の各アセットクラスのリターンと、売買をしてしまう平均的な投資家のリターンの比較グラフも掲載されています。このグラフがちょっと面白いので、最後にご紹介しておきます。

(出典:BUSINESS INSIDER)
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