「ETF懇談会」参加レポート
水瀬ケンイチ

(写真はイメージです)
先日、日興アセットマネジメントが主催する「ETF懇談会」に出席してきました。
最近の国内ETFは、インデックスファンドの「投信コスト革命」にプレゼンスが押され気味な印象だったので、どんな話が聞けるのかと興味を持って参加しました。
集まったのは約10名の投信ブロガーとツイッタラーです。事前に案内されていた内容は、
1 意見・情報交換(ETF 商品多様化、流動性改善、使いでの改善)
2 新規上場の ETF についての情報提供および意見交換
というものでした。
当日は、まず日興アセットマネジメントと同席していたJPX日本取引所のお話を聞いて、様々な質問に集まった投資家が答えるという感じで進行しました。
現在の東証上場ETFは、全体では伸びているものの、各種のレバレッジ・インバース型ETFが活発に売買されて出来高の大半を占める一方、国内株式を除き、個人投資家の資産形成のコアになるべきアセットクラス(先進国株式、新興国株式等)のETFの純資産残高の伸びはいま一歩という状況のようです。
日銀のETF購入があるものの、伸び悩んでいる国内ETFを更に活性化するにはどうするかという観点で、日興アセットマネジメントもJPX日本取引所も試行錯誤中であり、個人投資家の意見を聞きたいという主旨のように思いました。
そのなかでも、日興アセットマネジメントは、今後のETF組成の方向性について、機関投資家ではなく個人投資家の意見を見定めたい意向が伝わってきました。
JPX日本取引所は、来年を目途に導入しようとしているマーケットメイク制度(取引所がマーケットメイカーにインセンティブを設定し、常時気配提示を義務付ける制度)の評価を聞きたい意向が伝わってきました。
集まった個人投資家からは、様々な意見が出ました。たとえば、為替ヘッジ型やスマートベータ等もっと多様なETF銘柄を組成していくのがよいという意見もあれば、一方で、初心者に良さをわかってもらうには「これ一本で完結」というシンプルな銘柄がひとつあればよいという意見もあり、多種多様な様子でした。
個人的には、まだあまり出てきていないけれど今後ぼちぼち出てくるはずの「ETFで資産形成できた成功事例」を情報発信していければ、投資初心者の関心を獲得できるのではないかという意見を出しました。
それから、ややマニアックですが、国内ETFのトラッキングエラー水準について、分配金再投資という条件を揃えたうえで、昨今低コスト化が急進しているインデックスファンドと比較したい。でも、情報ソースがなくてできないので、ETFもインデックスファンドのように、トラッキングエラーや実質コストを直接的に掲載する運用報告書(B/SやP/Lが掲載されている有価証券報告書ではなく)がほしいという要望を出しました。
マーケットメイク制度の説明に対しては、値付けがスムーズに行われることを歓迎しつつも、そもそもマーケットメイカーや指定参加者とは何者なのか、何度聞いてもよくわからないので、実際に会って話をしてみたいといった積極的な意見が出ていました。
個人的には、マーケットメイク制度は、ETFの売買のしやすさに加えて、当ブログでも毎月ウォッチしている「市場価格と基準価額の乖離」の解消に向けても期待大!!だと思いました。
ETFの運用会社や取引所が、投信ブロガーとツイッタラーといった個人投資家の意見を聞こうという機会を設けてくれて、かつそれを継続してくれていることにありがたさを感じました。
それと同時に、個人投資家側にもある種の多様性が生まれているように感じました。ETFが一部の投資マニアのものから広く一般の人へと展開していく過渡期が来ているのかもしれないと感じました。
集まったのは約10名の投信ブロガーとツイッタラーです。事前に案内されていた内容は、
1 意見・情報交換(ETF 商品多様化、流動性改善、使いでの改善)
2 新規上場の ETF についての情報提供および意見交換
というものでした。
当日は、まず日興アセットマネジメントと同席していたJPX日本取引所のお話を聞いて、様々な質問に集まった投資家が答えるという感じで進行しました。
現在の東証上場ETFは、全体では伸びているものの、各種のレバレッジ・インバース型ETFが活発に売買されて出来高の大半を占める一方、国内株式を除き、個人投資家の資産形成のコアになるべきアセットクラス(先進国株式、新興国株式等)のETFの純資産残高の伸びはいま一歩という状況のようです。
日銀のETF購入があるものの、伸び悩んでいる国内ETFを更に活性化するにはどうするかという観点で、日興アセットマネジメントもJPX日本取引所も試行錯誤中であり、個人投資家の意見を聞きたいという主旨のように思いました。
そのなかでも、日興アセットマネジメントは、今後のETF組成の方向性について、機関投資家ではなく個人投資家の意見を見定めたい意向が伝わってきました。
JPX日本取引所は、来年を目途に導入しようとしているマーケットメイク制度(取引所がマーケットメイカーにインセンティブを設定し、常時気配提示を義務付ける制度)の評価を聞きたい意向が伝わってきました。
集まった個人投資家からは、様々な意見が出ました。たとえば、為替ヘッジ型やスマートベータ等もっと多様なETF銘柄を組成していくのがよいという意見もあれば、一方で、初心者に良さをわかってもらうには「これ一本で完結」というシンプルな銘柄がひとつあればよいという意見もあり、多種多様な様子でした。
個人的には、まだあまり出てきていないけれど今後ぼちぼち出てくるはずの「ETFで資産形成できた成功事例」を情報発信していければ、投資初心者の関心を獲得できるのではないかという意見を出しました。
それから、ややマニアックですが、国内ETFのトラッキングエラー水準について、分配金再投資という条件を揃えたうえで、昨今低コスト化が急進しているインデックスファンドと比較したい。でも、情報ソースがなくてできないので、ETFもインデックスファンドのように、トラッキングエラーや実質コストを直接的に掲載する運用報告書(B/SやP/Lが掲載されている有価証券報告書ではなく)がほしいという要望を出しました。
マーケットメイク制度の説明に対しては、値付けがスムーズに行われることを歓迎しつつも、そもそもマーケットメイカーや指定参加者とは何者なのか、何度聞いてもよくわからないので、実際に会って話をしてみたいといった積極的な意見が出ていました。
個人的には、マーケットメイク制度は、ETFの売買のしやすさに加えて、当ブログでも毎月ウォッチしている「市場価格と基準価額の乖離」の解消に向けても期待大!!だと思いました。
ETFの運用会社や取引所が、投信ブロガーとツイッタラーといった個人投資家の意見を聞こうという機会を設けてくれて、かつそれを継続してくれていることにありがたさを感じました。
それと同時に、個人投資家側にもある種の多様性が生まれているように感じました。ETFが一部の投資マニアのものから広く一般の人へと展開していく過渡期が来ているのかもしれないと感じました。
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