売りたくなったら見るグラフ「パターンBEST」
水瀬ケンイチ

積み立て投資の得意な相場の形と苦手な形について、わかりやすいコラムがありましたのでご紹介します。
詳しくは上記コラムをご覧いただきたいのですが、積み立て投資(ドルコスト平均法)は、どんな形の相場だと資産が増えるのかという図解がわかりやすいので、引用させていただきます。

(積み立て投資がトクイな相場とニガテな相場 | トウシルより引用)
パターン①右肩上がり →◎
パターン②右肩下がり →×
パターン③下がって元に戻る →○
パターン④上がって元に戻る →×
うん、わかりやすいですね。
パターン①の右肩上がりで資産が増えるのはあたりまえですが、積み立て投資が面白いところは、パターン③のように、下がって元に戻るだけでも資産が増えるということです。
株価が下がっている間に積み立てた分が「安く仕込む」形になって、株価が元に戻っただけで、資産が運用開始前よりも増えるんですね。
さて、上記図解では取り上げられていませんが、実は、◎印がついているパターン①右肩上がりよりも、もっともっと資産が増える最高の相場の形があります。それがこの形、「パターンBEST」です。

(上記コラムを参考に梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー作成)
グラフを勝手に作らせていただきました。
ずーーーーっと下落し続けて元本割れ状態が続き、最後の最後で一気に急上昇すると、ずっとプラス圏で右肩上がりした場合よりも、更にもっと資産は増えます。これがベストパターンです。花マルです!

最後の急上昇の直前まで、超・安値で仕込みまくっているので、相場の急上昇「以上」に、さらに資産が増えるのです。
過去の相場で言えば、2007年サブプライム・ショックあたりから積み立てをはじめた方で、積み立てるそばからどんどん資産が溶けていくの我慢して、2008年リーマン・ショックの地獄を経て、2009年3月を底にV字回復して、2~3年経った2012年あたりが、ちょうどこんな形だったのではないでしょうか。
まあ、狙ってこの相場の形の時だけ、積み立て投資ができるわけではないのですけど。
ただ、もし今後、暴落相場に巻き込まれて、マイナス圏に沈んだ状況がずっと続き、「もういい加減、積み立て投資をやめたい……」という気持ちになった時が来たら、このグラフを思い出してみてください。
「ずーーっと下落し続けて最後の最後に昇竜拳が、右肩上がり続き以上のパターンBEST」
「今は将来の上昇に向けて、安値で仕込んでいるんだ」
そう思えて、積み立て投資を続けることができたら、こんなグラフを作成した意味も少しはあるのかもしれません。
※これらはバイ&ホールド戦略を採用しているかたのみに有効な話です。他の投資法ではかえって有害になる場合がありますので、ご活用は自己責任でお願いします。
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