もうやめてほしい…SGロシア東欧株ファンドが分配金1,500円
水瀬ケンイチ
僕が保有しているSGロシア東欧株ファンドが、好調な運用を受けて、収益分配金を1,500円も出すと本日発表しました。
http://www.sgam.co.jp/pdf/Report061020.pdf
このファンドは、昨年10月にも1,500円もの分配金を出しました。
それに引き続き、今年も2年連続で1,500円もの分配金です。
ここでひとこと言わせてください。
せっかく運用が好調なのに、分配金を大盤振る舞いするのは、もうやめてください!!
もしかしたら、これをお読みの皆様の中で、「え?たくさんの分配金を出してくれるのはいいことじゃないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、大量の分配金が出るとなんとなくうれしい気がするのは錯覚です。
当然のことながら、分配した分だけ、基準価額は下がります。そして、分配金からは強制的に税金が取られて、税引き後の現金が手元に残るだけです。どうせまた投資しなくてはいけないのに…。
これでは運用効率が落ちてしまいます。
もしかしたら、何らかの理由で定期的な分配金がほしいのでちょうどよい、という投資家もいらっしゃるかもしれません。
これは、目的と手段を間違えているのではないでしょうか。
そういう方は、最初から毎月分配の投資信託を選ぶべきです。
もしかしたら、運用が好調なうちに(好調だからこそ大量の分配金が出せるのですが…)運用益の一部を現金化しておきたいので大量の分配金が出てくれればちょうどよい、という投資家もいらっしゃるかもしれません。
そういう方は、自分でファンドを売却することで、利益を確定すればよいのです。そうすれば、自分の好きなタイミングで、好きな分だけ、利益確定できます。また、投資信託の売却の場合、「解約」と「買取」が選べ、「買取」にすれば、株式等の譲渡益と損益通算することもできます。分配金ではこうはいきません。
利益確定には、売却がいちばん合理的です。
http://www.sgam.co.jp/pdf/Report061020.pdf
このファンドは、昨年10月にも1,500円もの分配金を出しました。
それに引き続き、今年も2年連続で1,500円もの分配金です。
ここでひとこと言わせてください。
せっかく運用が好調なのに、分配金を大盤振る舞いするのは、もうやめてください!!
もしかしたら、これをお読みの皆様の中で、「え?たくさんの分配金を出してくれるのはいいことじゃないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、大量の分配金が出るとなんとなくうれしい気がするのは錯覚です。
当然のことながら、分配した分だけ、基準価額は下がります。そして、分配金からは強制的に税金が取られて、税引き後の現金が手元に残るだけです。どうせまた投資しなくてはいけないのに…。
これでは運用効率が落ちてしまいます。
もしかしたら、何らかの理由で定期的な分配金がほしいのでちょうどよい、という投資家もいらっしゃるかもしれません。
これは、目的と手段を間違えているのではないでしょうか。
そういう方は、最初から毎月分配の投資信託を選ぶべきです。
もしかしたら、運用が好調なうちに(好調だからこそ大量の分配金が出せるのですが…)運用益の一部を現金化しておきたいので大量の分配金が出てくれればちょうどよい、という投資家もいらっしゃるかもしれません。
そういう方は、自分でファンドを売却することで、利益を確定すればよいのです。そうすれば、自分の好きなタイミングで、好きな分だけ、利益確定できます。また、投資信託の売却の場合、「解約」と「買取」が選べ、「買取」にすれば、株式等の譲渡益と損益通算することもできます。分配金ではこうはいきません。
利益確定には、売却がいちばん合理的です。
それでは、いったい何故、投資信託運用会社は、大量の分配金を出すのでしょうか?
それは、僕にはよくわかりません。わからないので、予測してみます。
第一に、基準価額が大幅に上がると、購入に必要な金額が増えてしまい、売りにくくなるのを避けるためと聞いたことがあります。
わからないでもありませんが、ファンドマネージャーは高い信託報酬で雇われているのですから、安易に儲けを分配してしまうのではなく(余ったお金を単に配るだけなら誰でもできます)、更なるリターンが期待できる投資先を見出し、積極的に投資することで、基準価額の更なる上昇を図るべきだと思います。
第二に、投資信託運用会社が、行動ファイナンスでいうところの「時間選好率の歪み」(金銭的な報酬を早く貰えることに対して過大な評価を与える傾向)を利用して、ファンドを実態以上に魅力的に見せているということも考えられます。
もしそうだとしたら、投資信託運用会社はずる賢い!と同時に、僕たち投資家は相当ナメられている!と言わざるをえません。
第三に、投資信託運用会社が、分配金を出せば早期に課税できるので、国が分配を推奨(指導?)しているという話も聞いた事があります。
もしそうだとしたら、投資信託運用会社が哀れで僕は悲しいです。
自らの存在意義を、投資家の資産を大きくするためなのか、納税額を大きくするためなのか、完全に取り違えているのですから。
本当のところは分かりません。
でも、投資家から特に分配を求められていない投資信託において、運用会社の都合で、勝手に大量の分配金を出すのは、もう本当にやめてほしいです。
それは、僕にはよくわかりません。わからないので、予測してみます。
第一に、基準価額が大幅に上がると、購入に必要な金額が増えてしまい、売りにくくなるのを避けるためと聞いたことがあります。
わからないでもありませんが、ファンドマネージャーは高い信託報酬で雇われているのですから、安易に儲けを分配してしまうのではなく(余ったお金を単に配るだけなら誰でもできます)、更なるリターンが期待できる投資先を見出し、積極的に投資することで、基準価額の更なる上昇を図るべきだと思います。
第二に、投資信託運用会社が、行動ファイナンスでいうところの「時間選好率の歪み」(金銭的な報酬を早く貰えることに対して過大な評価を与える傾向)を利用して、ファンドを実態以上に魅力的に見せているということも考えられます。
もしそうだとしたら、投資信託運用会社はずる賢い!と同時に、僕たち投資家は相当ナメられている!と言わざるをえません。
第三に、投資信託運用会社が、分配金を出せば早期に課税できるので、国が分配を推奨(指導?)しているという話も聞いた事があります。
もしそうだとしたら、投資信託運用会社が哀れで僕は悲しいです。
自らの存在意義を、投資家の資産を大きくするためなのか、納税額を大きくするためなのか、完全に取り違えているのですから。
本当のところは分かりません。
でも、投資家から特に分配を求められていない投資信託において、運用会社の都合で、勝手に大量の分配金を出すのは、もう本当にやめてほしいです。
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