「税金がタダになる、おトクな 『つみたてNISA』『一般NISA』活用入門」(竹川美奈子著)は、各種NISA入門の決定版!

水瀬ケンイチ

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税金がタダになる、おトクな 『つみたてNISA』『一般NISA』活用入門」(竹川美奈子著)を読みました。

本書は、かつて一般NISA開始時にいちばんわかりやすい入門書だと思った「株、投信を買うなら必見! 税金がタダになる、おトクな『NISA』活用入門」が、つみたてNISA対応等で改訂された各種NISA入門の決定版です。

「一般NISA」「ジュニアNISA」「つみたてNISA」と3種類ある各種NISAの制度や活用法について、やっぱり、良心的でわかりやすく解説されています。図版が多く、一部フルカラーも使っていてとても読みやすいです。

制度元である金融庁さんも「つみたてNISA」の説明会を毎月全国で開催するなどがんばっておられますが、さすがファイナンシャル・ジャーナリスト竹川美奈子氏、解説やQ&Aが、私たち一般人にとってかゆいところに手が届くようなフィット感があります。

本書では、「つみたてNISA」の一般論だけでなく、つみたてNISAと一般NISAの使い分けや、同じ商品を何年かにわたって買うと取得価格が合算されるという課題や、繰上償還リスクが少ない投資信託がベターといった、「活きたノウハウ」が散りばめられています。

このあたりは、素朴な疑問であると同時に、制度が始まってみなければなかなかわからない部分でもあるので、本書ノウハウの有用性は高いと思います。

そして、単に非課税=お得というだけでなく、株式を持つことや投資をすることの意味について考えることを勧めているあたりが、非常に高感度が高いです。

そうなんです、そうなんですよ~!!

初心者の方々は、投資を始めるきっかけは「お得」とか「簡単」でもよいのですが、資産運用を「継続」するためには、上記のような株式を持つことや投資をすることの意味といった骨太な考え方に、いずれは触れてほしいと私も思います。

最後に、「積み立て投資の実践者たち」というコラムで、自分のお金で実際に投資をしてきた投資家が、自分の経験をもとに書籍を出版するケースも出てきたとして、当ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」と拙著「お金は寝かせて増やしなさい」(フォレスト出版)を紹介してくれていました。ありがとうございます。

本書は、「つみたてNISA」「一般NISA」で投資を始めてみたい方におすすめですが、どちらかというと「つみたてNISA」に重きを置かれて書かれているので、最長2056年まで非課税で運用できるという非課税期間をフル活用できる、若い投資未経験者・初心者の方に特におすすめです。


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Posted by水瀬ケンイチ