バンガード主催「第2回 ブロガー交流会」で世界経済動向解説と大質問大会
水瀬ケンイチ

先日、バンガード主催「第2回 ブロガー交流会」が開催され、参加してきました。
前回に引き続き、バンガードさんから投信ブロガーの声がけ役を依頼されており、今回もご協力しました。30名のブロガーにお声がけして、当日参加したのが18名。
参加人数は前回とほぼ同じものの、参加者がけっこう入れ替わり、フレッシュな顔ぶれも加わっての開催となりました。
プログラムは、バンガード香港でアジア事業のインベストメント・ストラテジー・グループを率いるネーサン・ザーム氏(シニア・インベストメント・ストラテジスト)によるプレゼン後、バンガード・インベストメンツ・ジャパン投資戦略部長塚本俊太郎氏がどんな質問にも答えるという大質問会になりました。
ネーサン・ザーム氏のプレゼンは、バンガード社の概要紹介の後は、今後の経済見通し(特に日本市場)の解説が行われました。

プレゼンは英語なのですが、こちらの質問も含めて超・優秀な通訳さんが通訳してくれるので問題ありません。しかも、自分が興味を持って調べている投資の話だからか、いつもよりも自然に英語が頭に入ってくるから不思議。仕事だとこうはいかないのに。

バンガードは、2018年の世界経済は、強くはないがまだ良い状況だろうと予測しているようです。米国は2.5~3.0%、欧州は~2.0%、新興国は~4.9%、日本は~1.0%程度。
しかし、投資のリターンは過去よりも低くなると予測。特に、日本においては株式も債券も、今後5年間のリターンは過去5年の半分以下になるだろうといいます。ふだん、経済動向はあまり気にしていないインデックス投資家たちにとって、けっこう衝撃をもって受け止められていたように思います。
個人的には、バンガードが今後のリターンは低くなると言うのは、公式サイトやニュースレターでバンガードCEOがここ数年、毎年毎年言っていて、「いつものこと」という感じがします。しかし実際は、ここ数年の世界経済と投資リターンは順調そのものでした。
上げ続ける相場も下げ続ける相場もありませんので、根拠のない楽観はいけませんが、経済予測はできても投資の相場予測はかくも難しいということを、バンガードが自ら体現しているのだと私は理解しています。

株式や債券の投資リターンが低くなることを受けて、投資家はどうすればよいか。ネーサン・ザーム氏は、ハイイールド債や新興国株式やアクティブ運用等を増やすなどはあまり効果的ではなく、株式とそのボラティリティのクッションになる債券をしっかりと組み合わせ、あとは「コントロールできることに集中すること」だと言います。
私も大賛成です。コストやリスクはある程度コントロールできても、リターンはコントロールできまないものと割り切るのです。
ポートフォリオのリスクを自分のリスク許容度の範囲内に収め、低コストな商品をバイ&ホールドしてじっとしている。地味ですが、至極真っ当であり、これしかないと私も思います。
さて、第2部は、プレゼンなしで1時間まるまる投資戦略部長塚本俊太郎氏への大質問大会となりました。
参加者たちから質問が、けっこうきわどい話題も含めて、たくさん出ていたのですが、私は場を和ませたりとか、難しい言葉が出た時の補足とか、全員が発言できるように促したりとか、そういうことを(勝手に)やっていたので、今回は質疑応答内容のメモが取れませんでした。申し訳ありません。
でも大丈夫です。たくさんのブロガーさんたちが、さっそく白熱の質疑応答タイムを含めてまとめたレポート記事をアップしてくれています。大質問大会については、彼らのブログ記事に譲りたいと思います。
続々とレポート記事がアップされています。
上記のブログ記事にあるように、バンガードの直販について、信託報酬ゼロのファンドについて、VTと楽天VTの使い分けについて、「楽天・インデックス・バランス・ファンド」シリーズの為替ヘッジの意味について、資産の取り崩し方について、インデックス使用料について等、かなりつっこんだ質疑内容になりました。マニアにはたまらない話も多かったのですが、一方で、ちょっと難しいと思った参加ブロガーさんもいたようです。
その後、懇親会が行われ、そこでは各自がバンガードさんと投資話に花を咲かせていました。質問大会での不明点を聞いたり、バンガードのことを聞いたり、運用業界のことを聞いたり、香港のことを聞いたりしているかたもいらっしゃったようです。
個人投資家はバンガードの社員の方々と直接お話する機会はなかなかないし、バンガード側も個人投資家と直接交流する機会はなかなかないとお聞きしたので、お互いのことを知ることができる機会は有意義だと思いました。
最期に、バンガード・インベストメンツ・ジャパンのTwitterアカウントに、公式マークがようやく付いたそうです。アカウント名の右側にある水色の✔マークで、これはTwitter社による認証済みアカウントを示しています。
公式マークを取得するのは意外と大変なようで、社員さんも喜んでいました😊
<ご参考>
バンガード・インベストメンツ・ジャパン(@vanguardjapan)さん | Twitter 
<追記> 2018/09/16
NIKKEI STYLE にこのイベントが取り上げられていたので追記します。
投信に低コストの波 米バンガードが個人投資家交流会|マネー研究所|NIKKEI STYLE
ネーサン・ザーム氏のプレゼンは、バンガード社の概要紹介の後は、今後の経済見通し(特に日本市場)の解説が行われました。

プレゼンは英語なのですが、こちらの質問も含めて超・優秀な通訳さんが通訳してくれるので問題ありません。しかも、自分が興味を持って調べている投資の話だからか、いつもよりも自然に英語が頭に入ってくるから不思議。仕事だとこうはいかないのに。

バンガードは、2018年の世界経済は、強くはないがまだ良い状況だろうと予測しているようです。米国は2.5~3.0%、欧州は~2.0%、新興国は~4.9%、日本は~1.0%程度。
しかし、投資のリターンは過去よりも低くなると予測。特に、日本においては株式も債券も、今後5年間のリターンは過去5年の半分以下になるだろうといいます。ふだん、経済動向はあまり気にしていないインデックス投資家たちにとって、けっこう衝撃をもって受け止められていたように思います。
個人的には、バンガードが今後のリターンは低くなると言うのは、公式サイトやニュースレターでバンガードCEOがここ数年、毎年毎年言っていて、「いつものこと」という感じがします。しかし実際は、ここ数年の世界経済と投資リターンは順調そのものでした。
上げ続ける相場も下げ続ける相場もありませんので、根拠のない楽観はいけませんが、経済予測はできても投資の相場予測はかくも難しいということを、バンガードが自ら体現しているのだと私は理解しています。

株式や債券の投資リターンが低くなることを受けて、投資家はどうすればよいか。ネーサン・ザーム氏は、ハイイールド債や新興国株式やアクティブ運用等を増やすなどはあまり効果的ではなく、株式とそのボラティリティのクッションになる債券をしっかりと組み合わせ、あとは「コントロールできることに集中すること」だと言います。
私も大賛成です。コストやリスクはある程度コントロールできても、リターンはコントロールできまないものと割り切るのです。
ポートフォリオのリスクを自分のリスク許容度の範囲内に収め、低コストな商品をバイ&ホールドしてじっとしている。地味ですが、至極真っ当であり、これしかないと私も思います。
さて、第2部は、プレゼンなしで1時間まるまる投資戦略部長塚本俊太郎氏への大質問大会となりました。
参加者たちから質問が、けっこうきわどい話題も含めて、たくさん出ていたのですが、私は場を和ませたりとか、難しい言葉が出た時の補足とか、全員が発言できるように促したりとか、そういうことを(勝手に)やっていたので、今回は質疑応答内容のメモが取れませんでした。申し訳ありません。
でも大丈夫です。たくさんのブロガーさんたちが、さっそく白熱の質疑応答タイムを含めてまとめたレポート記事をアップしてくれています。大質問大会については、彼らのブログ記事に譲りたいと思います。
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続々とレポート記事がアップされています。
上記のブログ記事にあるように、バンガードの直販について、信託報酬ゼロのファンドについて、VTと楽天VTの使い分けについて、「楽天・インデックス・バランス・ファンド」シリーズの為替ヘッジの意味について、資産の取り崩し方について、インデックス使用料について等、かなりつっこんだ質疑内容になりました。マニアにはたまらない話も多かったのですが、一方で、ちょっと難しいと思った参加ブロガーさんもいたようです。
その後、懇親会が行われ、そこでは各自がバンガードさんと投資話に花を咲かせていました。質問大会での不明点を聞いたり、バンガードのことを聞いたり、運用業界のことを聞いたり、香港のことを聞いたりしているかたもいらっしゃったようです。
個人投資家はバンガードの社員の方々と直接お話する機会はなかなかないし、バンガード側も個人投資家と直接交流する機会はなかなかないとお聞きしたので、お互いのことを知ることができる機会は有意義だと思いました。
最期に、バンガード・インベストメンツ・ジャパンのTwitterアカウントに、公式マークがようやく付いたそうです。アカウント名の右側にある水色の✔マークで、これはTwitter社による認証済みアカウントを示しています。
公式マークを取得するのは意外と大変なようで、社員さんも喜んでいました😊
<ご参考>
<追記> 2018/09/16
NIKKEI STYLE にこのイベントが取り上げられていたので追記します。
投信に低コストの波 米バンガードが個人投資家交流会|マネー研究所|NIKKEI STYLE
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