10年以上投資の話をスルーしてきた相方が「つみたてNISA」をはじめた理由
水瀬ケンイチ

遅まきながら、相方が「つみたてNISA」での積み立て投資をはじめてくれました。
「つみたてNISA」とは、2018年1月からスタートした、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。新規投資額で毎年40万円が上限で、20年間で最大累計800万円が非課税になります。非課税期間は20年間という太っ腹な非課税制度です。
<ご参考> NISA特設ウェブサイト : 金融庁
相方というのは妻のことね。うちの相方といえば、投資に興味がほとんどなく、夫が執筆した投資本も読んでくれない投資スルーっぷりが有名ですが(?)、このたび、自らの意思で「つみたてNISA」での積み立て投資をはじめたいと言ってくれました。
10年以上投資の話をスルーしてきた相方が、自ら「つみたてNISA」に取り組もうとスタンスを変えた理由はいくつか考えられます。
①自分名義の預貯金がけっこう貯まってきたから
②私の5年間の「一般NISA」での非課税メリットを実際に目にしたから
③今後は乗り換える必要がないレベルの商品が出たという情報を知ったから
これからはじめようか迷っている誰かの参考になるかもしれないので、ひとつずつ説明しますね。
いちばん大きいのは、やはり、①自分名義の預貯金がけっこう貯まってきたからだと思います。
水瀬家は夫婦共働きで、お財布はそれぞれ別に持っています。そこから、二人の共同財布に、毎月お互い生活費分を拠出して、水道光熱費や通信費、二人で食べる時の食費などは、そこから出すスタイルです。
軟弱男の私と違い、相方は自立心が強い女性で、毎月の自分の収入から生活費を拠出した後もしっかりと貯金しているのは知っていましたが、正確な金額はあえて聞いていませんでした。
その相方が、自分名義の預貯金がけっこうな金額まで貯まってきて(一人分の生活防衛資金くらいになってきて)、そろそろ積み立て投資をはじめてもいいだろうと考えたようです。
次に大きかったのは、②私の5年間の「一般NISA」での非課税メリットを実際に目にしたからです。
私は楽天証券の「一般NISA」で2014年から非課税運用してきました。昨年2018年の終わり頃、初めてのロールオーバーの取得額がいくらになるのか云々で私が楽天証券のカスタマーサポートやコールセンターと悪戦苦闘していた頃(該当記事)、「一般NISA」の5年分の利益金額を相方に見せました。

(「どうやら、ロールオーバー時の損益は、2014年の取得額ではなく、2014年~2018年の取得額の平均で計算されてしまうっぽいです」というのはちょっと見当違いでした - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)より)
その時は約100万円の利益が出ていて、「本来はこれの20%、20万円くらいが税金で取られるところ、NISAだから非課税なんだよ」と教えました。
「えー、それいいね」と言っていたので、実際の非課税金額のインパクトが大きかったのだと思います。人は誰でも、机上の理屈よりも、自分の目で見たものを信じるものです。
やれ新ファンドが出たとか、やれファンドの運用コストが引き下げられたとか、私がニュースを追いかけてブログ記事を書いているのを見て、相方は「そういうニュースを追いかけるのは面倒くさい」と思っていたのだと思います。
そこに、「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続けるファンドシリーズ」が登場しました。
将来、より低コストな競合ファンドが新登場したり、既存ファンドが運用コストを引き下げたりしても、このファンドシリーズは追随して、業界最低水準まで運用コストを引き下げることめざし続けると運用会社が約束しています。
これが、相方の考えを開放してくれたようです。なにせ一度ファンドを決めたら、今後はもう商品を乗り換える必要がないのですから。
その商品とは、当ブログの読者の方々にとっては言わずと知れた「eMAXIS Slim」シリーズです。おそらく相方はこのファンドシリーズの名称はさっぱり覚えていないと思いますが、「今後はもう商品を乗り換える必要がない」という事実は、完全に頭にインプットされていると思います。
これが「つみたてNISA」での積み立て投資をはじめる後押しになったのでしょう。
「つみたてNISA」口座を開設した金融機関は、楽天証券です。
昔、私がインデックス投資をはじめた頃、相方にも興味を持ってもらおうとして単発でインデックスファンドを1~2本買ってもらったことがあり(興味は持ってもらえず放置…)、その時に作った証券口座があったことに加えて、お目当ての商品がラインナップされていること、私のメイン証券会社と同じで、画面の見方とかをすぐに聞けるのがメリットとのこと。
積み立て商品は、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」です。
非課税金額が限られている非課税口座では、期待リターンが高い株式クラスを優先的にあてがって、期待リターンが低い債券クラスは課税口座で積み立てた方が……とすすめてみたものの、「そんなにたくさんのお金があるわけじゃないし、商品は1本で完結したいの!」という強い要望により却下。
バランスファンドですが、運用コストは十分に安い(税抜年率 0.159%)ので、これでいこうということになりました。本人が納得する資産配分、商品で投資しないと、下げ相場で他人のせいにして止めたくなってしまうものですしね。
先日、2019年1月分が33,333円(40万円÷12ヶ月=33,333円)積み立て投資されていたことを確認して、「あとは20年ほったらかしね」とご満悦の様子でした。(2018年のつみたてNISA制度開始から1年出遅れたので、正確には19年な、という言葉は笑顔で飲み込みました😊)
インデックス投資ブロガーのような「投信マニア」がどこのご家庭にもいるわけではないと思います。あるいち家庭の話ですが、「つみたてNISA」をこれからはじめようか迷っている誰かのご参考になるかもしれないので、記事に書こうと思いました。
何かのご参考になれば幸いです。
※言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いします。
<ご参考>
「一般NISA」「つみたてNISA」「iDeCo」の活用法も解説してある、相方がなかなか読んでくれない夫の著書がこちらになります(読めばわかりやすいはずなんです…😂)
<ご参考> NISA特設ウェブサイト : 金融庁
相方というのは妻のことね。うちの相方といえば、投資に興味がほとんどなく、夫が執筆した投資本も読んでくれない投資スルーっぷりが有名ですが(?)、このたび、自らの意思で「つみたてNISA」での積み立て投資をはじめたいと言ってくれました。
10年以上投資の話をスルーしてきた相方が、自ら「つみたてNISA」に取り組もうとスタンスを変えた理由はいくつか考えられます。
①自分名義の預貯金がけっこう貯まってきたから
②私の5年間の「一般NISA」での非課税メリットを実際に目にしたから
③今後は乗り換える必要がないレベルの商品が出たという情報を知ったから
これからはじめようか迷っている誰かの参考になるかもしれないので、ひとつずつ説明しますね。
①自分名義の預貯金がけっこう貯まってきたから
いちばん大きいのは、やはり、①自分名義の預貯金がけっこう貯まってきたからだと思います。
水瀬家は夫婦共働きで、お財布はそれぞれ別に持っています。そこから、二人の共同財布に、毎月お互い生活費分を拠出して、水道光熱費や通信費、二人で食べる時の食費などは、そこから出すスタイルです。
軟弱男の私と違い、相方は自立心が強い女性で、毎月の自分の収入から生活費を拠出した後もしっかりと貯金しているのは知っていましたが、正確な金額はあえて聞いていませんでした。
その相方が、自分名義の預貯金がけっこうな金額まで貯まってきて(一人分の生活防衛資金くらいになってきて)、そろそろ積み立て投資をはじめてもいいだろうと考えたようです。
②私の5年間の「一般NISA」での非課税メリットを実際に目にしたから
次に大きかったのは、②私の5年間の「一般NISA」での非課税メリットを実際に目にしたからです。
私は楽天証券の「一般NISA」で2014年から非課税運用してきました。昨年2018年の終わり頃、初めてのロールオーバーの取得額がいくらになるのか云々で私が楽天証券のカスタマーサポートやコールセンターと悪戦苦闘していた頃(該当記事)、「一般NISA」の5年分の利益金額を相方に見せました。

(「どうやら、ロールオーバー時の損益は、2014年の取得額ではなく、2014年~2018年の取得額の平均で計算されてしまうっぽいです」というのはちょっと見当違いでした - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)より)
その時は約100万円の利益が出ていて、「本来はこれの20%、20万円くらいが税金で取られるところ、NISAだから非課税なんだよ」と教えました。
「えー、それいいね」と言っていたので、実際の非課税金額のインパクトが大きかったのだと思います。人は誰でも、机上の理屈よりも、自分の目で見たものを信じるものです。
③今後は乗り換える必要がないレベルの商品が出たという情報を知ったから
やれ新ファンドが出たとか、やれファンドの運用コストが引き下げられたとか、私がニュースを追いかけてブログ記事を書いているのを見て、相方は「そういうニュースを追いかけるのは面倒くさい」と思っていたのだと思います。
そこに、「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続けるファンドシリーズ」が登場しました。
将来、より低コストな競合ファンドが新登場したり、既存ファンドが運用コストを引き下げたりしても、このファンドシリーズは追随して、業界最低水準まで運用コストを引き下げることめざし続けると運用会社が約束しています。
これが、相方の考えを開放してくれたようです。なにせ一度ファンドを決めたら、今後はもう商品を乗り換える必要がないのですから。
その商品とは、当ブログの読者の方々にとっては言わずと知れた「eMAXIS Slim」シリーズです。おそらく相方はこのファンドシリーズの名称はさっぱり覚えていないと思いますが、「今後はもう商品を乗り換える必要がない」という事実は、完全に頭にインプットされていると思います。
これが「つみたてNISA」での積み立て投資をはじめる後押しになったのでしょう。
今年、相方がはじめた「つみたてNISA」の内容はこれ
「つみたてNISA」口座を開設した金融機関は、楽天証券です。
昔、私がインデックス投資をはじめた頃、相方にも興味を持ってもらおうとして単発でインデックスファンドを1~2本買ってもらったことがあり(興味は持ってもらえず放置…)、その時に作った証券口座があったことに加えて、お目当ての商品がラインナップされていること、私のメイン証券会社と同じで、画面の見方とかをすぐに聞けるのがメリットとのこと。
積み立て商品は、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」です。
非課税金額が限られている非課税口座では、期待リターンが高い株式クラスを優先的にあてがって、期待リターンが低い債券クラスは課税口座で積み立てた方が……とすすめてみたものの、「そんなにたくさんのお金があるわけじゃないし、商品は1本で完結したいの!」という強い要望により却下。
バランスファンドですが、運用コストは十分に安い(税抜年率 0.159%)ので、これでいこうということになりました。本人が納得する資産配分、商品で投資しないと、下げ相場で他人のせいにして止めたくなってしまうものですしね。
先日、2019年1月分が33,333円(40万円÷12ヶ月=33,333円)積み立て投資されていたことを確認して、「あとは20年ほったらかしね」とご満悦の様子でした。(2018年のつみたてNISA制度開始から1年出遅れたので、正確には19年な、という言葉は笑顔で飲み込みました😊)
インデックス投資ブロガーのような「投信マニア」がどこのご家庭にもいるわけではないと思います。あるいち家庭の話ですが、「つみたてNISA」をこれからはじめようか迷っている誰かのご参考になるかもしれないので、記事に書こうと思いました。
何かのご参考になれば幸いです。
※言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いします。
<ご参考>
「一般NISA」「つみたてNISA」「iDeCo」の活用法も解説してある、相方がなかなか読んでくれない夫の著書がこちらになります(読めばわかりやすいはずなんです…😂)
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