SAISON CARDのセミナー『新春特別企画 「あなたを輝かせる投資スタイル」資産形成セミナー』レポート(その4)
水瀬ケンイチ
前回の記事、SAISON CARDのセミナー『新春特別企画 「あなたを輝かせる投資スタイル」資産形成セミナー』レポート(その1)、(その2)、(その3)の続きです。
司会
皆さんの話を聞いていると、人生観、生き様が長期投資とリンクしているように思う。伊藤さん、「美しい投資」とは?
伊藤(千葉商科大学)
いい生き方をしたい。昔と違って今はモノがある。独身、DINKS、職業もいろいろ。夫婦ふたりともパートの世帯が5%もいる。これでは、貯蓄も投資もできない。40代女性で、おばあちゃんの介護をしなければいけないので、長期投資をしなくてはと言う人もいる。
お金の安心感を持って生きていくことが重要。就職して、1ヶ月1万円投資して、60歳まで年8%で運用すれば、3000万円になる。
品格ある投資。水は昔タダだった。今は500mlのペットボトルにお金がかかる。10年後は1000円するかもしれない。2015年世界の国の50%が水不足になると言われている。その解決手段は、海水を真水に加工することだ。この技術を提供する企業の上位10位のうち、上位5位までが日本企業である。株価が上がるというのもあるが、美味しい水を世界に提供する会社に投資するのも品格ではないか。
他にも、植物性プラスチックも日本企業、新日鉄は鉄粉を海に撒く事業をやっている。こうするとプランクトンがCO2を吸収する。人のため、自分のため。
(水瀬注:いまいち仰る理屈がよく理解できておらず、うまく書けていません…申し訳ない)
司会
社会性ある投資と言う感じでしょうか。加藤さん、アメリカ人は拝金主義的なイメージがあるが、品格ある投資と言う意味ではどうか?
加藤(バンガード・インベストメンツ・ジャパン証券)
アメリカ人に特に品格があるというわけではない。日本人と同じだ。ただ、一般的に投資に慣れているのはアメリカ人。日本で投信の割合は4%。アメリカは倍以上ある。
品格の問題ではなく、学習、投資教育の問題。投資をやるだけの基礎知識を持つ人が多い。もちろんわかっていない人も多いが。
日本での投資教育は、小学生に株の売買をさせたりしているが、これは誰かの陰謀としか思えない。
一般の人が普通の知識でできる投資、これが投資教育だ。今、日本では逆の方向を教えている。
アメリカ人が、特に勇気があったり、頭がよかったりということはない。
(水瀬注:実に合理的なご意見!)
司会
澤上さんはいかがでしょうか。
澤上(さわかみ投信)
人の品性が投資に表れる。時間が経ってみると、バタバタしているやつはいなくなる。
運用者は、10年経ったらひとり残るかどうか。淘汰がきつい。残っているのは長期投資の人が多い。彼らは、信じられないほど勉強家であり、不思議と皆いい人。
投資信託は、信じて託すもの。ということは、安心、信頼できるかが大事だ。美しさ、生真面目さ、正直さだ。
真面目に生きてきた人が、投資だけ派手に、というのは無理がある。
司会
宮澤さん、セゾン投信は、投資家に対してどんな提案をするのか?
宮澤(セゾン投信)
さっき随分話してしまったが、若い人、女性(セゾンカードの会員層)に特に感心を持ってもらいたいし、また用意をしたい。
株はもちろん、投信にも手が伸びないという声を、バンガードの調査、去年開催したセミナーなどで聞いた。「やりたいけど手が出ない」「気軽に投資したい」。こういう人にサービスを提供したい。長期で、生き方に見合う財産形成を。
司会
林野さん、投資と消費の関係からはどうでしょう。
林野(クレディセゾン)
「とうしん自殺」という言葉がある。私は昭和40年から日本の証券業界を見てきた。証券業界は、一般の人を犠牲に、機関投資家のためだけにやってきた。日本の個人投資家は、手数料稼ぎの対象にされ、損をさせられた。私は証券業界が、自らマーケットを壊しちゃったという感覚を持っている。
セゾンカードはカード会社だから、手数料で稼ぐ必要がない。良心的になりうる。
市場がいい時は投信も上がる。素人は市場が上がると買う。下がると売る。こういう態度は、銀行や郵便局を儲けさせて終わり。これを「投信自殺」と呼んでいる。
投信は個人資産の10%を占めている。アメリカでは30%以上を占めている。あと3倍はいく。過去に、投信に懲りたことのない若い人を中心として、マーケットを作っていきたい。
(水瀬注:このかたの話はウケる!)
司会
皆さんの話を聞いていると、人生観、生き様が長期投資とリンクしているように思う。伊藤さん、「美しい投資」とは?
伊藤(千葉商科大学)
いい生き方をしたい。昔と違って今はモノがある。独身、DINKS、職業もいろいろ。夫婦ふたりともパートの世帯が5%もいる。これでは、貯蓄も投資もできない。40代女性で、おばあちゃんの介護をしなければいけないので、長期投資をしなくてはと言う人もいる。
お金の安心感を持って生きていくことが重要。就職して、1ヶ月1万円投資して、60歳まで年8%で運用すれば、3000万円になる。
品格ある投資。水は昔タダだった。今は500mlのペットボトルにお金がかかる。10年後は1000円するかもしれない。2015年世界の国の50%が水不足になると言われている。その解決手段は、海水を真水に加工することだ。この技術を提供する企業の上位10位のうち、上位5位までが日本企業である。株価が上がるというのもあるが、美味しい水を世界に提供する会社に投資するのも品格ではないか。
他にも、植物性プラスチックも日本企業、新日鉄は鉄粉を海に撒く事業をやっている。こうするとプランクトンがCO2を吸収する。人のため、自分のため。
(水瀬注:いまいち仰る理屈がよく理解できておらず、うまく書けていません…申し訳ない)
司会
社会性ある投資と言う感じでしょうか。加藤さん、アメリカ人は拝金主義的なイメージがあるが、品格ある投資と言う意味ではどうか?
加藤(バンガード・インベストメンツ・ジャパン証券)
アメリカ人に特に品格があるというわけではない。日本人と同じだ。ただ、一般的に投資に慣れているのはアメリカ人。日本で投信の割合は4%。アメリカは倍以上ある。
品格の問題ではなく、学習、投資教育の問題。投資をやるだけの基礎知識を持つ人が多い。もちろんわかっていない人も多いが。
日本での投資教育は、小学生に株の売買をさせたりしているが、これは誰かの陰謀としか思えない。
一般の人が普通の知識でできる投資、これが投資教育だ。今、日本では逆の方向を教えている。
アメリカ人が、特に勇気があったり、頭がよかったりということはない。
(水瀬注:実に合理的なご意見!)
司会
澤上さんはいかがでしょうか。
澤上(さわかみ投信)
人の品性が投資に表れる。時間が経ってみると、バタバタしているやつはいなくなる。
運用者は、10年経ったらひとり残るかどうか。淘汰がきつい。残っているのは長期投資の人が多い。彼らは、信じられないほど勉強家であり、不思議と皆いい人。
投資信託は、信じて託すもの。ということは、安心、信頼できるかが大事だ。美しさ、生真面目さ、正直さだ。
真面目に生きてきた人が、投資だけ派手に、というのは無理がある。
司会
宮澤さん、セゾン投信は、投資家に対してどんな提案をするのか?
宮澤(セゾン投信)
さっき随分話してしまったが、若い人、女性(セゾンカードの会員層)に特に感心を持ってもらいたいし、また用意をしたい。
株はもちろん、投信にも手が伸びないという声を、バンガードの調査、去年開催したセミナーなどで聞いた。「やりたいけど手が出ない」「気軽に投資したい」。こういう人にサービスを提供したい。長期で、生き方に見合う財産形成を。
司会
林野さん、投資と消費の関係からはどうでしょう。
林野(クレディセゾン)
「とうしん自殺」という言葉がある。私は昭和40年から日本の証券業界を見てきた。証券業界は、一般の人を犠牲に、機関投資家のためだけにやってきた。日本の個人投資家は、手数料稼ぎの対象にされ、損をさせられた。私は証券業界が、自らマーケットを壊しちゃったという感覚を持っている。
セゾンカードはカード会社だから、手数料で稼ぐ必要がない。良心的になりうる。
市場がいい時は投信も上がる。素人は市場が上がると買う。下がると売る。こういう態度は、銀行や郵便局を儲けさせて終わり。これを「投信自殺」と呼んでいる。
投信は個人資産の10%を占めている。アメリカでは30%以上を占めている。あと3倍はいく。過去に、投信に懲りたことのない若い人を中心として、マーケットを作っていきたい。
(水瀬注:このかたの話はウケる!)
司会
今後は投信に話を絞っていきたい。運用再度であるお三方に聞きたい。投信が長期投資の最適ツールであるのはなぜか?
澤上(さわかみ投信)
①信頼、安心でほったらかしにできる。②雪ダルマ式に増えていく。後ろに行けば行くほど大きくなる。今までまともな投信がなかったから見たことがないだけ。③解約時以外税金を払わなくていい。再投資の力。
もうひとつ、知られていないが、人は100万円なら思い切り投資するが、3000万円になると、1000万だけ株にして残りを債券などにしてしまう。これでは株が倍になっても、全体的に見ると、チャンスを捨てていることになる。投信なら、安心して託しておけばいい。
加藤(バンガード・インベストメンツ・ジャパン証券)
メリットは分散できること。世界を全部買ってしまうのは、個人では無理。
一方、デメリットもある。手数料だ。分散効果と手数料を比べて、どちらがいいかということになるが、手数料も安ければそれに越したことはない。
もうひとつ、時間が大切。投信は時間を節約できる。
宮澤(セゾン投信)
分散に尽きる。1万円の投信を手にして、世界マーケットが俯瞰できる。そうすると、マーケットへの関心が広がっていく。そこから、夢も広がる。大きな世界をコンパクトにまとめてあるのが投信。
日本の投信はコストが高い。販売手数料はゼロへ。
信託報酬も下げたいが、相応のパフォーマンスあれば、相応のコストでいいのではないかという議論もある。余計なことをかもしれないが。
司会
投資家サイドとしてお二方に聞きたい。投信を選ぶポイントは?
伊藤(千葉商科大学)
①信託期間無期限、②資産残高が安定的に増加、③複利(分配金ない)、④コスト、⑤投資方針、⑥評価会社の評価、などがあるが、良い投信は少ないのが現状だ。
司会
カード会員へのサービスという観点ではどうか。
林野(クレディセゾン)
日本のクレジットカードは全て同じになってしまった。イノベーションはセゾンカードからほとんどやった。まだやれていないこと、それが投資教育だ。
決して不真面目ではないのに、日本の社会、個人は、投資に無関心である。これは覚える機会がなかっただけ。セゾンカードを持っている人に、特別サービスで提供したい。
さわかみとバンガード、このふたつがいい。このふたつなら、会員に迷惑をかけることはない。
今日はこんなにたくさんのお客さんに集まっていただき、感激だ。まるで盛岡商業がサッカーで勝った気分だ。
司会
現状、投信が60兆円を超えた。銀行窓販、ゆうちょが売り始めているのが大きいと言われている。既存のマーケットが、長期投資のニーズに応えていると思うか?
林野(クレディセゾン)
応えてない!!
グロソブのような投信が堂々と売られていることが疑問である。あれは最悪だ。信じられない。
(水瀬注:キッパリ言ってくださいました)
伊藤(千葉商科大学)
長期投資が投資なのだという原則で商品が作られていない。タコ足配当なんかやっていると、複利効果が効かない。
難しい仕組みを作れば作るほど、コストがかかる。最近、満期を金融機関が決める預金や社債でもあるが、これはライフプラン実現のための発想と逆。分からない商品は手を出さない、プラス、コストを下げる。
消費も投資も生活文化に。
ここらへんで、メモの取りすぎで、水瀬の腕がもう限界に達しつつありましたが、パネルディスカッションはまだまだ続きます…(^^ゞ
(次回に続く)
今後は投信に話を絞っていきたい。運用再度であるお三方に聞きたい。投信が長期投資の最適ツールであるのはなぜか?
澤上(さわかみ投信)
①信頼、安心でほったらかしにできる。②雪ダルマ式に増えていく。後ろに行けば行くほど大きくなる。今までまともな投信がなかったから見たことがないだけ。③解約時以外税金を払わなくていい。再投資の力。
もうひとつ、知られていないが、人は100万円なら思い切り投資するが、3000万円になると、1000万だけ株にして残りを債券などにしてしまう。これでは株が倍になっても、全体的に見ると、チャンスを捨てていることになる。投信なら、安心して託しておけばいい。
加藤(バンガード・インベストメンツ・ジャパン証券)
メリットは分散できること。世界を全部買ってしまうのは、個人では無理。
一方、デメリットもある。手数料だ。分散効果と手数料を比べて、どちらがいいかということになるが、手数料も安ければそれに越したことはない。
もうひとつ、時間が大切。投信は時間を節約できる。
宮澤(セゾン投信)
分散に尽きる。1万円の投信を手にして、世界マーケットが俯瞰できる。そうすると、マーケットへの関心が広がっていく。そこから、夢も広がる。大きな世界をコンパクトにまとめてあるのが投信。
日本の投信はコストが高い。販売手数料はゼロへ。
信託報酬も下げたいが、相応のパフォーマンスあれば、相応のコストでいいのではないかという議論もある。余計なことをかもしれないが。
司会
投資家サイドとしてお二方に聞きたい。投信を選ぶポイントは?
伊藤(千葉商科大学)
①信託期間無期限、②資産残高が安定的に増加、③複利(分配金ない)、④コスト、⑤投資方針、⑥評価会社の評価、などがあるが、良い投信は少ないのが現状だ。
司会
カード会員へのサービスという観点ではどうか。
林野(クレディセゾン)
日本のクレジットカードは全て同じになってしまった。イノベーションはセゾンカードからほとんどやった。まだやれていないこと、それが投資教育だ。
決して不真面目ではないのに、日本の社会、個人は、投資に無関心である。これは覚える機会がなかっただけ。セゾンカードを持っている人に、特別サービスで提供したい。
さわかみとバンガード、このふたつがいい。このふたつなら、会員に迷惑をかけることはない。
今日はこんなにたくさんのお客さんに集まっていただき、感激だ。まるで盛岡商業がサッカーで勝った気分だ。
司会
現状、投信が60兆円を超えた。銀行窓販、ゆうちょが売り始めているのが大きいと言われている。既存のマーケットが、長期投資のニーズに応えていると思うか?
林野(クレディセゾン)
応えてない!!
グロソブのような投信が堂々と売られていることが疑問である。あれは最悪だ。信じられない。
(水瀬注:キッパリ言ってくださいました)
伊藤(千葉商科大学)
長期投資が投資なのだという原則で商品が作られていない。タコ足配当なんかやっていると、複利効果が効かない。
難しい仕組みを作れば作るほど、コストがかかる。最近、満期を金融機関が決める預金や社債でもあるが、これはライフプラン実現のための発想と逆。分からない商品は手を出さない、プラス、コストを下げる。
消費も投資も生活文化に。
ここらへんで、メモの取りすぎで、水瀬の腕がもう限界に達しつつありましたが、パネルディスカッションはまだまだ続きます…(^^ゞ
(次回に続く)
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