「つみたてNISA」が口座数、平均買付金額ともに増加中!
水瀬ケンイチ
2018年からはじまった少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度「つみたてNISA」が、口座数、平均買付金額ともに増えているというデータがありました。
30代、40代の活用が進むつみたてNISA | ニッセイ基礎研究所
2018年1月から始まった つみたてNISA(少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度)。つみたてNISA口座からの買付金額が、2年目の2019年は1年間で2,044億円と1年目の2018年の931億...
上記のニッセイ基礎研究所のレポートによると、つみたてNISAの口座数は、2018年末の104万口座から2019年末には189万口座にまで増加しています。
口座当たりの平均買付金額も、2018年の9万円から2019年は10.8万円へと1.8万円増加しています。また、未利用口座を除くと、平均買付額は2018年の15.4万円から2019年は18.7万円へと3万円以上増加しています。
お得な非課税制度の存在が、だんだん知られてきたのだと思います。
つみたてNISAは投資信託を積み立て方式で投資するという条件になっているので、積み立て投資という投資法自体も、あわせて知られてきたのだと思います。
昔から証券会社によって、高コストで低リターンな粗悪品のような投資信託が、個人投資家に売りつけられていた黒歴史があるからか、世間一般には「投資信託は儲からない」「投資信託は胡散臭い」という悪いイメージがあると感じています。
その悪いイメージが、つみたてNISA対象商品の低コストかつ高品質な投資信託によって、だんだんと払拭されてきています。
現在、日本の個人資産はまだまだ預貯金偏重ですが、投資信託を通じて、株や債券など元本保証はないリスク資産に長期でじっくり投資するという文化が、日本にも根付いてほしいです。
投資に限らず、人生においてもノーリスクではノーリターンのままです。リターンを得るためには、安全ばかりにこだわるのではなく、応分のリスクを取る必要があります。
適度なリスクを取ってリターンを狙うことができる人たちが増えてくると、世の中が変わると思うのは私だけでしょうか。
こんな記事も書いています。
トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」がベストセラーになって以来、テレビでも取り上げられ、今や右も左も「ピケティ」という感じです。なんでも、資本収益率(r)と経済成長率(g)の関係において、「r>g」 であることを明らかにしたとか。具体的には、「資産によって得られる富の方が、労働によって得られる富よりも速く蓄積されやすいため、資産金額で見たときに上位10%、1%といった位置にいる人のほうがより裕福になりやすく...
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