2020年もインデックスファンドの信託報酬(運用管理費用)は低下、アクティブファンドは逆に上昇?
水瀬ケンイチ
QUICK Money World に、インデックスファンドの信託報酬(運用管理費用)は低下傾向が続いているという最新データが掲載されています。
投資信託の信託報酬、インデックス型で低下傾向が続く - 資産運用・資産形成|QUICK Money World - 株式投資・マーケット・金融情報の総合サイト
投資信託の信託報酬は、インデックス型(指数連動型)を中心に低下傾向が続いている。インデックス型投信の信託報酬(税込み)は11月末時点の残高加重平均で年0.4155%と、1年前(同0.4558%)と比べ0.0403ポイント […]
インデックスファンドの信託報酬(税込)は11月末時点の残高加重平均で年0.4155%と、1年前(同0.4558%)と比べさらに0.0403%下がりました。個人投資家にとって信託報酬が下がることは、その分リターンが増える可能性が高くなるので大歓迎です。
単純平均の点線グラフは1年前とほとんど変わっていないので、信託報酬がやや高めなインデックスファンドには資金流入しておらず、信託報酬が低いインデックスファンドに資金流入していることがうかがえます。
最安値級のインデックスファンドを数多く持つ「eMAXIS Slimシリーズ」や「購入・換金手数料なしシリーズ」などに、資金流入が集中しているものと思われます。
アクティブファンドについて見てみると、逆の現象が起こっています。単純平均の点線グラフは低下しているのに、残高加重平均の実線グラフが上昇しています。これは、信託報酬が高いアクティブファンドに資金流入していることがうかがえます。
主にベンチマークを上回ることが目的のアクティブファンドなので、たとえ高コストでもベンチマークのインデックスを上回るパフォーマンスを得られるのであればよいのかもしれません。ただ、「将来のリターンは不確実、コストは確実」であるという事実は、覚えておきたいところです。
当ブログでも、3か月ごとにインデックスファンドの徹底比較記事を書いています。主要な資産クラスごとに信託報酬、実質コスト、ベンチマークとの差異、1年リターン、3年リターン、5年リターンで比較しています。ご興味がありましたら、どうぞご覧ください。
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