現在の株式市場の高リターンの水準がヤバい!?
水瀬ケンイチ
先日、「【まとめ記事】低コストインデックスファンド徹底比較(21年3月末)高評価インデックスファンド集【全部入り】」という記事を書きましたが、その記事を見ていてふと気づきました。
インデックスファンドの比較要素のひとつとして1年リターンがあるのですが、その1年リターンが軒並み、日本株+40%超、先進国株+50%超、新興国株+60%超となっていたのです。
この数字には見覚えがありました。2008年リーマンショックの時です。ただし、マイナスとプラスを入れ替えた数字です。リーマンショック当時の1年リターンは、日本株▲40%超、先進国株▲50%超、新興国株▲60%超でした。
当時の記録がちょうど拙著「お金は寝かせて増やしなさい」の第5章「涙と苦労のインデックス投資家15年実践記」の2008年のページにありました。
「日本株+40%超、先進国株+50%超、新興国株+60%超」も「日本株▲40%超、先進国株▲50%超、新興国株▲60%超」も、2標準偏差を超える水準であり、プラス側に限れば発生確率約2.5%のレアケースということになります。
直ちに株式市場が下落することを表しているわけではありませんが、確率的には、少なくとも現在の株式市場の高リターンが、今後も続くとは思わない方がよいと思います。
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