ウォーレン・バフェット氏の「普通の人はインデックス投資」のすすめ

水瀬ケンイチ

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(photo: reuters)

世界長者番付に名を連ねるカリスマ投資家ウォーレン・バフェット氏が「普通の人はインデックス投資」とすすめていることについて、日経田村氏のコラムに取り上げられていました。

バフェット氏「普通の人はインデックス投資」の理由(写真=ロイター)

ハナ(29) 入社7年目、メーカー勤務。資産形成に興味がある。話がつまらなくなると、眠る癖がある。岡根(32) パーソナルファイナンス(個人向けの資産形成論)を教える大学講師。ハナのサークルの先輩。ハナ 最近、米国のカリスマ投資家、ウォーレン・バフェット氏の話題をよく聞きます。岡根 円建て社債の発行やその目的などが報じられたね。株価の高値不安が指摘されたり乱高下が発生したりする中で、バフェット


詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、無理やりまとめると、「バフェットからの手紙」(自身が経営するバークシャー・ハザウェイ社の株主への手紙)での「当て続ける自信のない普通の人」はインデックス投資をすれば十分な成果が得られるというアドバイス。ただし日本の場合は日本株に加えて、米国を含めた世界への幅広い分散が大事という内容です。

記事では、バフェット氏自身は保有株を結構頻繁に売買しているが普通の人はそれで成功するのは難しいと言っていることや、インデックスファンドとヘッジファンドの100万ドルを賭けた10年勝負(もちろんインデックスファンドの勝利)などについて、実際の「バフェットからの手紙」やバフェット氏のコメントを引用して紹介しています。

バフェット氏はいつからか、バークシャー・ハサウェイ社を通じたバリバリのアクティブ運用者としての顔だけでなく、普通の人にはインデックス投資をすすめる教育者としての顔を両方持ち合わせるようになりました。個人投資家にとっての現実的なアドバイスとして、とても参考になります。

「いつからか」といっても2007年の私のブログ記事(該当記事)でバフェット氏が「大半の投資家、インデックスファンドの利用が賢明」と表明していることを取り上げていましたので、バリバリのアクティブ運用者でありつつ、もう年季の入ったインデックス投資擁護者といっても過言ではないかも。

もっとも、インデックス投資をすすめる相手は「普通の人」「大半の投資家」となっているので、自分自身やバークシャー・ハサウェイ社はアクティブ運用でインデックスを超えるリターンをあげられるという自信の表れでもあると思われます。

日経田村氏が付け加えるところによると、「資金の中心部分は世界全体の株式に投資するインデックス投信を選び、一部で個別株やアクティブ型投信を選ぶことで、資産全体の成績の底上げを狙ったり投資知識を増やす機会にしたりすることも選択肢の一つ」とのこと。いわゆるコア&サテライト戦略のすすめです。

インデックスを上回れる自信があるかたは、資産の一部でアクティブ運用も試してみるとおもしろいかもしれません。私も昔は個別株投資から投資の世界に入りました。インデックス投資をはじめた後もしばらくは、インデックスファンドだけでなく、いくつかのアクティブファンドにも投資していました(案の定、実績がふるわず売却済み)。

なお、バフェット氏は今年に限らず、過去に何度も同様の意見を表明しており、その時々でブログでも取り上げております。ご興味があればご覧ください。

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Posted by水瀬ケンイチ