「東証マネ部!」に積み立て投資で失敗しないための秘訣

水瀬ケンイチ

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「東証マネ部!」に積み立て投資で失敗しないための秘訣についての記事が掲載されています。


詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、無理やりまとめると、投資の目的と商品を選んだ理由を明確にして、途中でやめないということ。

積み立て投資の目的ですが、意味合いとしては「年率5%で増やして20年間で○○○万円にしよう」とかいう金額的な目的ではなく、もう少しざっくりと、自分の老後資金なのか、子どもの教育資金なのかといったレベルの目的のようです。また、途中でやめないためには、投資対象として世界経済全体と同等の成長が期待できる「全世界株式」をすすめるとともに、「情報を仕入れること」もすすめています。

いずれも、積み立て投資におけるスタンダードな内容で概ね賛成です。(「ヒケツ」というほどの内容ではないような……)

そもそも、「東証マネ部!」は東京証券取引所のオウンドメディアなので、投資信託を積み立て投資されてもあまり自社のメリットにならない(東証上場の個別株やレバレッジ/インバースETFを激しく売買してもらった方が東証は儲かる)立場にあるにもかかわらず、個人投資家にとって有用な積み立て投資に関する情報をアップしているのは良心的だと感じます。

インデックス投資家としては、東証上場の国内ETFと、米国市場上場の海外ETFと、国内籍投資信託のインデックスファンドが三つ巴の戦いを繰り広げていて、競争が激しくなるほど、投資家にとって有利な商品が出てくる可能性がある立場にあります。

数年前までは、海外ETFが圧倒的低コストでメリット大でしたが、つみたてNISA導入に伴う「投信コスト競争」が勃発してインデックスファンドの低コスト化が一気に進んだ結果、インデックスファンドは海外ETFと遜色ないコスト水準まで来ています。また、「市場価格と基準価額の乖離」が課題だった国内ETFも乖離幅を縮小しながら、低コスト化も進み、再び三つ巴の状況になっていると思います。

インデックスファンド・国内ETF・海外ETFの選択の判断基準は、分配金の受け取り要否とか、iDeCo・NISAといった非課税制度への対応とか、それらにかかる手間など、運用コスト以外に移行してきているように感じます。(このあたりのメリット・デメリットの最新比較はまた別の記事で書きたいと思っています)

上記記事で書かれていた「積み立て投資で失敗しないための秘訣」は、一見、インデックスファンドの積み立て投資のことを述べているようで、実は、国内ETFで積み立て投資をしたとしてもほぼ当てはまる内容にうまくまとめられており、なかなか抜け目がないなと思いました。

引き続き、東証上場の国内ETF勢にもがんばってほしいと思います。

なお、当ブログでは、主要資産クラスの国内ETFの「市場価格と基準価額の乖離」について、毎月ウォッチしてブログ記事にしています。最近は乖離が定位安定していい感じです。ご興味があればご覧ください。

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Posted by水瀬ケンイチ