山崎元さん「米国株100%、日本株は不要」という人の落とし穴について語る

水瀬ケンイチ

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東洋経済オンラインに、山崎元氏の「米国株100%、日本株は不要」という人の落とし穴という記事が掲載されています。

「米国株100%、日本株は不要」という人の落とし穴 | 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場

日本の株価がさえない。一方、アメリカの株価は、一部では「バブル的」と懸念されつつも上昇を続けている。ポピュラーな日経平均株価とNY(ニューヨーク)ダウ30種平均株価を見ると、ともにおおよそ半年前に「3万…


詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、無理やりざっくりまとめると、米国の強さについていけない日本株だが、主要先進国と日本の「ワクチンラグ」が解消される過程で株価も期待できるし、長期的には為替リスクがなく「株主本位の経営」(がまだできていないこと)に株価上昇のポテンシャルを残しているため、そこそこ投資してもいいというお話でした。

直近で見ても、日本の昨年の税収が60兆円を超えたことからも推測できるように、実は日本の「企業全般」の収益は、すでに昨年から海外の経済伸長を背景に悪くない状況を迎えているという見立て。日銀短観で言うところの「大企業製造業」は好況に振れている(儲かっている人は「私は儲かっている」と大きな声ではなかなか言わない)とのこと。

いかにも山崎さんらしい記事だと思います。昔から「合理的へそ曲がり」をすすめていましたが、いまの米国株全盛といっていいようなご時世のなかでも、相場を一歩引いて見られています。

たしかに、個人投資家の間ではいま米国株100%が人気であり、それをすすめるインフルエンサーも多いですね。日本株は特に人気がないのは事実だと思います。実際に、直近の米国株のリターンは、他の資産クラスより群を抜いて高くなっています。

とはいえ、私は昔個別株投資をやっていた頃の経験で、財務諸表でも社会貢献でもピカピカの一流企業でも株価がなかなか上がらないなか、すごくダメな会社がまあまあダメな会社に少しマシに変わるだけで株価は上がるということを、実体験をもって知っています。株価は投資家の「期待」で動くんだなあと思ったものです。

それに、いまいちばん上がっている資産クラスが、今後もいちばん上がる資産クラスとは限らないことは、過去の歴史が物語っています。毎年の資産クラス別のリターン推移を見ると、ある時は中国株、ある時はグローバルREIT、ある時は日本株、と目まぐるしく入れ替わっています。

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(「日本の投資家の皆さまが成功する投資家になるためのバンガードの4つの基本原則」より)


私はもちろん米国株をたっぷり保有しながらも、欧州株も新興国株も、そして日本株もそこそこ保有しています。世界の株式時価総額と同じような比率で持つ、いわゆる「全世界株式」です。最高のリターンを当てにいかないかわりに、何が上がるかわからないので分散しておき、そこそこのリターンは取りこぼすことなく確実に取るというスタンスです。加えて、長期投資をする中で為替リスクが一国の通貨に偏るのも好ましくないと考えているのもあります。

米国株の直近の最高のパフォーマンスを横目に、わざわざ全世界株式に分散投資するなんて、私も「合理的へそ曲がり」なのかもしれません。


※言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いします。



新しい株式投資論 「合理的へそ曲がり」のすすめ
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Posted by水瀬ケンイチ