インデックスファンドの隠れコストやおかしな運用はもう隠せない
水瀬ケンイチ
モーニングスターに、「ファンドにかかるコストの真実、運用にかかる費用は「信託報酬」だけではない」という記事が掲載されています。
運用コストは「信託報酬」以外にも「売買委託手数料」「有価証券取引税」「その他費用」の3種類のコストがかかります。これらは昔は投資家から「隠れコスト」と呼ばれ警戒されていました。というのも、低コストが売りのインデックスファンドのなかに、信託報酬は低いのに、隠れコストが信託報酬以上に高く、実質コストが信託報酬の倍以上というような高コストファンドが紛れ込んでいることがよくあったからです。
今は運用報告書の雛形が改善されて、上記の隠れコストも割合(%)を含めてきれいに開示されているので、もう「隠れ」コストではありません。また、隠れコストがやたら高いインデックスファンドというのも、あまり見かけなくなってきました。
インデックスファンドは競争が激しく、変な運用があればすぐに投信ブロガーたちが公開情報をもとに整理・分析して明らかにしてしまいます。もう隠すことはできないのです。ただし、上記の隠れコストより、さらに細かい計算部分で、運用会社ごとに費用に含めるか否かが異なる費用も若干あるといいます。
当ブログでは定期的(四半期ごと)に、主要なインデックスファンドの運用状況を信託報酬、実質コスト、インデックスとの差異、1年リターン、3年リターン、5年リターンの統一項目でチェックしています。運用会社ごとに異なるという費用が大きかったり、おかしな運用があれば異常値としてあらわれ、ライバルファンドに劣後するのですぐにわかります。
インデックスファンド選びのご参考に以下からどうぞ。
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