不動産投資情報サイトに寄せられた「株式と不動産どちらに投資すべき?」という難問への回答が意外!
水瀬ケンイチ
楽待という不動産投資情報サイトに、「資金1000万のサラリーマン、株式と不動産どちらに投資すべき?」という記事が掲載されています。
サイト内に不動産投資専門Q&Aサービス「楽待相談室」というのがあり、そこに寄せられた質問に専門家や先輩大家さんが回答しています。不動産投資情報サイトなので、てっきり「そんなの絶対不動産に決まってる!!」という回答であふれかえるのかと思ったら、そうではありませんでした。
資金1000万のサラリーマン、株式と不動産どちらに投資すべき? 【本日のお悩み】|楽待不動産投資新聞
【不動産投資専門のQ&Aサービス「楽待相談室」から実際に投稿されたお悩みを紹介】
ベストアンサーの回答が、以下のような内容だったのです。
- 不動産にも株式にも、向き不向きがある
- 不動産賃貸事業が実質の不動産投資になるので、好きでないと継続するのは難しい
- 十分な資金があれば、インデックス投資の方が良い
他の回答者たちも以下のように、穏やかでバランスの取れた内容が目立ちました。
- 通常は株式(インデックス)の方がリターンが上(特に米国)、実勢価格より相当安く買えてかつ好条件で融資を受けた場合の自己資金リターンは不動産の方が上という印象
- もちろん投資であり賃貸業でもあるので 利益も追求しますが 自分の場合は楽しさ重視です
- 不動産とFX両方やってますが、私にとっては圧倒的に不動産の方が楽です
- 不動産が得意技だからです。得意技が1個有ればそればっかやる方がいいですよね
- カレー好き、らーめん好き、フレンチ好き色々いますが、カレー/ラーメン/フレンチを直接的に比較する意味ってあまりないですよね
- 「資産形成」のつもりでやるならインデックス投資、「事業」「俺は成り上がる」的なノリでやるなら不動産 etc.
個人的に、ブログやSNSで不動産投資家さんたちと議論しても、なかなか話がかみ合わないことが多いように思っていました。
そもそも、株式投資と不動産投資では「利回り」という言葉ひとつとっても、意味が異なります。株式投資の利回りは、配当や分配金といったインカムゲインと売却損益であるキャピタルゲインを加味した年平均の利回りを使うのに対して、不動産投資の利回りは、年間賃料収入を購入価格で除したもので、資産価値の変動や売却損益は考慮しないことが多いです。
不動産投資家に、何億円も借金していることをスルーして「月収100万円です。いつでも会社辞められます」となんの屈託もなく言われ、言葉に窮することが私にもありました。
しかし、上記記事の回答者たちは、「株式と不動産どちらに投資すべきか?」という難問に、言葉じりにとらわれず大局的な観点から良し悪しを回答してあげているように思えて、見習いたいと思いました。
ニッセイ基礎研究所のWEBサイトに、おもしろいレポートがありました。「金融系」投資本と「不動産系」投資本の違いについてまとめたものです。...
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