GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用が堅調
水瀬ケンイチ
公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用が堅調なようです。
#GPIF は、2021年度第2四半期運用状況(速報)を公表しました。 #年金積立金 https://t.co/SY6oPSabba pic.twitter.com/g3yqwRstdz
— GPIF (@gpiftweets) November 5, 2021
2021年度第2四半期の期間収益率は+0.98%、期間収益額は+1兆8763億円とのこと。2001年の市場運用開始以降で見ると、年率の収益率は+3.70%、累積収益額は+102兆1946億円と堅調そのものです。
GPIFのポートフォリオは、株式と債券が50:50というやや保守的な資産配分です。大半がインデックス運用で、期待リターンは年率+4%とされているので、2001年以降の累積で見るとまあまあのリターンが出ているといえそうです。
上記のGPIFのTwitter投稿の引用リツイートにあるような、「バブル」だとか「リスクを下げろ」だとか、騒ぎ立てるようなべらぼうなリターンではないと個人的には思います。
ただ、年金基金のような運用期限がないような資金の運用は、短期的に評価するものではなく長期的に評価するもの。なので、四半期ごとの損益に一喜一憂するのはナンセンスです。全体的に見れば、GPIFが運用している公的年金の年金積立金は公的年金資金全体の1割程度に過ぎません。上がっても、下がっても、まじめに運用してさえいれば、外野が短期的視野で大騒ぎするようなものではないと思います。
個人の長期投資家もこれくらい上がっても下がっても、ドーンと構えていられるといいなぁと思いました。
上がった時にはダンマリで下がった時だけ嬉々として大騒ぎする連中は、近視眼的でバランスを欠いていると言わざるを得ません。たとえばマスメディアなどは、今回の堅調を受けてどのように報道するのでしょうか。後日、検証してみましょう。
公的年金の2021年度第1四半期の運用実績が堅調ですが……テレビはだんまり、一部新聞も劣化報道
公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法)は2021年8月6日に、2021年度第1四半期の年金積立金の運用状況報告を公開しました。2021年度の運用状況|年金積立金管理運用独立行政法人年金積立金管理運用独立行政法人のWebサイトです。GPIFの2021年度の運用状況を掲載しています。www.gpif.go.jp◆2021年度第1四半期(2021年4月~6月)収益率: +2.68%(期間収益率)収益額: +4兆9819億円運用資産額: 191兆6189億円◆...
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