米国政策金利の引き上げによる株価下落…これは続かない?
水瀬ケンイチ

モーニングスターに「前回利上げ時の米株インデックスファンドの下落率は最大20%、政策金利の引き上げで株価下落は続かない」という記事が掲載されています。
前回利上げ時の米株インデックスファンドの下落率は最大20%、政策金利の引き上げで株価下落は続かない
米国株式市場の下落に歯止めがかからない。前週末のNYダウ平均は450.02ドル安と6日続落。S&P500も1.89%安と4日続落した。また、ハイテク株主体のナスダック総合は2.72%安と4日続落し、下落率は1週間で7.55%安と、2020年10月以来の大幅安になった。昨年11月の史上最高値からは15%超の下落となっている。「いったいどこまで下がるのだ」と不安にもなってくる。
詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、前回の米国の利上げは2015年12月、そこからの米国株式市場の下落は約2か月半でマイナス20%だったとのこと。
現在の米国は利上げ予測だけでまだ行われていないにもかかわらず、直近の高値(2022年1月4日)からの下落率は1月21日現在でマイナス7.78%と警戒しています。しかし、前回は利上げに反応して下落した株価はその後反発に転じ、利上げが続いても株価の上昇は止まらなかったと指摘しています。
ほうほう、そうですか。
今回もそうかもしれませんし、そうでないかもしれません。前回と今回の相場が同じように動くという保証はいっさいないので、参考程度にとどめておきたいと思います。
それよりも、株価が上がっても下がっても致命傷を受けないように、運用資産全体のリスク(ボラティリティ)水準を、自分のリスク許容度の範囲内におさめることが資産運用においては重要だと思います。運用資産に債券(特に国内債券)を組み込むか、あるいは運用金額そのものを減らせば、運用資産全体のリスク水準が下がります。
本来は「上げ相場の時こそ」リスク許容度の確認をするべきだと、今まで何度も何度も書いてきたのですが、リスク管理は下げ相場だからといってやらないという話にもなりませんので、しっかりやっておきたいところです。
ひと相場おわった時に、次の相場に向けて成長できていたらそれでよいかと思います。
上記はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の3年チャートです。日米ともに株価がゆるゆると上がり続けています。米国株、ダウ反発し179ドル高 主力ハイテク株に買い直し ナスダック続伸【NQNニューヨーク=横内理恵】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比179ドル08セント(0.5%)高の3万6100ドル31セントで終えた。米長期金利が落ち着いた動きとなり、主力ハイテク株への見直し買いが続...
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