インデックスファンドの取扱金融機関が増えることはいいことだ

水瀬ケンイチ

ここのところ、投資信託としては最安クラスのインデックスファンドが、いろいろな金融機関で、続々と取り扱い開始になっています。

投信スーパーセンターの「年金積立インデックスファンド」(外国株式・外国債券)、フィデリティ証券の「中央三井インデックスファンド」(外国株式・外国債券)、イーバンク銀行の「PRUマーケットパフォーマー」(外国株式・外国債券・日本株式・日本債券)などなど。
これは、とても良い傾向だと思います。

これまで、低コストのインデックスファンドは、残高低迷のため、「途中償還」の憂き目を見ることが多かったと思います。
また、残高はそれなりにあっても、数少ない取扱金融機関の一存で、「取扱廃止」(あるいは事業廃止)の憂き目を見ることもありました。
(関連記事)2006/06/06 外国株式インデックスファンド放浪記(まとめ)

インデックスファンドの取扱金融機関が増えれば、投資家への認知チャンスも増え、購入機会が拡大します。
これは、途中償還の可能性を、低減させると思います。

また、ある日突然、金融機関がそのインデックスファンドを取扱廃止したとしても、他の金融機関で購入できれば、投資家はたいして困りません。
逆に、金融機関にとっては、顧客を他社に取られることになるので、困ることになります。

つまり、取扱金融機関の増加は、インデックスファンドの「途中償還」「取扱廃止」の両方を防止する効果があると思うのです。

更に、うまくいけば、取扱金融機関同士で競争原理が働き、「そっちがそのインデックスファンドを揃えるなら、こっちはもっと格安のこのインデックスファンドだ」とばかりに、更なる低コストインデックスファンドの取り扱い(もしくは開発)が促進されるかもしれません。
日本のインデックスファンドの信託報酬には、まだまだ値下げの余地があると思います。

こういった動きが、日本のインデックス商品の、長期的かつ安定的な運用につながっていってほしいと、強く強く望みます。

P.S
余談ですが、豊富なインデックス商品が、安定提供されるようになった時、このようなブログの役目のひとつが、終わるような気がしています。
商品さえ安定提供されれば、インデックス投資はマイナーなほうがよいので…。(関連記事
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Posted by水瀬ケンイチ