モーニングスターに長期投資家へのサポートとなるデータあり
水瀬ケンイチ

ここのところ「今月の新規設定ファンドが少ない」だの「○○ファンドが先月資金流入TOPになった」だのと短期目線のニュースばかり量産していたモーニングスターさんですが、昨今の株安でさすがにヤバいと思ったのか、長期目線のデータを公開しています。
保有期間別のリターンのグラフで、長期になればなるほどブレ幅が小さくなり平均リターンに収れんするというデータです。また、保有期間が長くなるほどリターンがマイナスとなる月数が減るというデータも付いていました。
ドルベースではよく見かけるデータですが、上記は円ベースのデータであり、日本の長期投資家としては勇気づけられるデータです。
このようなデータは、米国では広く公開されていると聞きますが、日本では残念ながら有料もしくは自分で為替レート調整等の加工が必要です。個人投資家としては、投資情報を扱う企業やメディアの情報発信に頼らざるを得ないのが実情です。
米国発の投資理論が日本でも通用するのかの検証は、誰しも気になるところだと思います。また、過去のデータの延長線上に未来があるとは限りませんが、「愚者は経験に学び、 賢者は歴史に学ぶ」(ビスマルク)という言葉もあるとおり、歴史的な長期の傾向を知っておくことは有用だと思います。
モーニングスターのデータ公開に感謝するとともに、「短期的な値動きに動揺することなく、長期的なスタンスで腰を落ち着けて臨みたい」という結びの言葉に、最大限の賛意を表明します。
下げ相場であわてている長期投資家へのサポート材料になりますように。
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