超・低コストインデックスファンドの「eMAXIS Slim」シリーズの純資産総額が3兆円を突破
水瀬ケンイチ

三菱UFJ国際投信は、インデックスファンドの「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズの純資産総額が3兆円を突破したと発表しました。
三菱UFJ国際投信 プレスリリース
2022/08/09 ノーロード・インデックスファンド『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』シリーズ合計純資産総額3兆円を突破
2017年2月に、「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」というコンセプトで登場したeMAXIS Slimシリーズは、4ファンドからスタートして、現在13ファンドまでに拡大し、順調に純資産総額を増やしてきました。
合計純資産総額は、1兆円到達には設定から約4年(21年4月)かかったところ、2兆円突破には約8カ月(21年12月)、今回の3兆円突破には約8カ月(22年8月)で到達。ここ1~2年の躍進が見て取れます。

(上記プレスリリースより引用)
商品ラインナップと純資産残高・信託報酬率は以下のとおりです(2022年8月8日現在)。

こうしてみると、米国株式(S&P500)と全世界株式(オール・カントリー)の2本で、3兆円のうち2兆円を占めているのがわかります。
いずれも信託報酬が年0.1%前後と格安ですし、前述のとおり、業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし、ライバルファンドの信託報酬に追随するので、長期保有する上での安心感もあります。
私も以前は、国内株式(TOPIX)、先進国株式、新興国株式の3本を組み合わせて積み立てていましたが、2021年7月から新規購入分を全世界株式(オール・カントリー)に一本化しました。
ラインナップ13本のうち、全世界株式(3地域均等型)を除く12本は、純資産総額が繰上償還警戒の個人的目安である100億円を超えており、ひとまず安心です。全世界株式(3地域均等型)も、純資産総額は58億円と小さいですが、マザーファンドはeMAXIS Slimシリーズの他のファンドと概ね共通であり、適正な運用ができなくなるということは考えにくいと思います。
非常に低コストかつ高品質なインデックスファンドシリーズに成長したと思います。私自身も資産形成に活用させていただき、恩恵を受けています。ありがとうございます。
できることなら、これらのインデックスファンドを、課税口座やNISA口座だけでなく、企業型確定拠出年金(企業型DC)や個人型確定拠出年金(iDeCo)でもっと採用してほしい。
確定拠出年金の対象商品の入れ替えが大変なのはわかっていますが、一度、採用してしまえば、業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざしてくれるのだから、その後の労力は大幅に削減できると考えられます。
全国の金融機関(運営管理機関)さん、ご検討の程よろしくお願いします。
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