積み立て投資は「毎月」と「毎日」どちらのリターンが高いか
水瀬ケンイチ

積み立て投資のスパンとして「毎月」と「毎日」、どちらのリターンが高いかを調べた興味深い情報があったので取り上げます。
投資信託の積み立て投資では月に1度購入する「毎月積み立て」が定番だ。一方で、インターネット証券を中心に毎日購入する「毎日積み立て」というサービスもある。同じ投信を積み立てた場合、運用成績に差が付くのだろうか。積み立て投資は定期的に一定の金額ずつ、投資商品を購入する。投信の場合は基準価格が高いときには少ない口数を、安いときには多くの口数を購入することになる。売買のタイミングに悩むことなく、時間の
詳しくは、上記日経記事をご覧いただきたいのですが、つみたてNISA採用のうち2018年の制度開始以前から運用しているファンドを対象として、18年以降22年7月までの期間で積み立てをするバックテストをしたところ、結論としては「大差なし」でした。
それでも、細かく見ていくと、「毎月初 > 毎日 > 毎月末」という微妙な違いが出ていました。私が時々やってしまう月末の積み立てはリターンがあまりよくない模様。
さらに、日別で見てみると、毎月1日~4日あたりのリターンが高い一方、月初ではない24日もなぜか高くなっていておもしろいです。たしか、2年くらい前のブログ記事でも、月内では24日に積み立てるのがいちばんリターンが高かったという調査結果を紹介しました。調査期間もファンドも違うのに、奇妙な一致です。
モーニングスターに「つみたて投資に最適な日は何日?」というおもしろいデータが掲載されています。...
とはいえ、上記日経記事でも書かれているとおり、先進国株式インデックスや米国株式インデックスの50%前後という大きなリターンのなかの1~2%程度の違いなので、大差なしという結論に異論はありません。
注意点として、2018年から4年ちょっとの調査期間から見えた傾向が、今後も続くという保証はいっさいありません。単に、この調査期間中はこうなりました、というだけです。
ただ、Twitterスペースなどで時々質問が来たり話題になったりするので、インデックス投資家の方々が興味を持っているテーマではあると思います。話のネタにはなりそうなので記録しておきます。あくまでも参考情報で。
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