日経電子版のスタグフレーションへの備えとは
水瀬ケンイチ

日経電子版にスタグフレーションへの備えについて書かれた記事が掲載されていました。不景気とインフレの同時進行に備えることなどできるのでしょうか。
「物価安定の回復に失敗すれば、後々にはるかに大きな痛みを伴う」。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は21日、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で強調した。今回のFOMCでは3会合連続となる0.75%の大幅利上げを決定。政策金利の誘導目標は3.00~3.25%に達した。FOMC参加者の22年末時点での政策金利見通しの中央値は4.4%となり、11月の次回会合でも大幅利上げが継続する
詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、むりやりまとめると、スタグフレーション期には物価連動債、金、幅広いコモディティが良い成績をおさめる傾向がある(世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツのレベッカ・パターソン氏)とのこと。
物価連動債、金、幅広いコモディティについて、それぞれ2022年に入ってからどのような値動きをしているのか、米国ETFで調べてみました。
(1)物価連動債
iShares TIPS Bond ETF (TIP)のチャート

(SBI証券 外国株式情報より)

(SBI証券 外国株式情報より)
(2)金
SPDR Gold Shares (GLD)のチャート

(SBI証券 外国株式情報より)

(SBI証券 外国株式情報より)
(3)幅広いコモディティ
iShares S&P GSCI Commodity-Indexed Trust (GSG)のチャート

(SBI証券 外国株式情報より)

(SBI証券 外国株式情報より)
……物価連動債と金に、過度な期待は禁物みたいですね。
保有資産のリスク水準が自分の許容度の範囲内であるならば、今までの下げ相場と同様に、嵐が通り過ぎるのを待つのがよいと思います。
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