【追記あり】NISA拡充・恒久化の内容が確定、金融庁でのブロガー座談会速報

水瀬ケンイチ

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本日、2023年度与党税制改正大綱が公表され、NISA拡充・恒久化の内容が確定しました。さっそく金融庁でブロガー座談会が行われ、メモしまくったので速報をアップします。

まず、金融庁から新しいNISA制度のイメージが説明されました。

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(スマートフォン等の場合は拡大して見てください)

<追加説明>

・非課税限度額は取得価格ベース。含み益は入らない
・信託期間20年未満、高レバ、毎月分配型は×(政令基準は変わってない)
・現行制度は新旧分離(先行者は利益)
・ロールオーバーはできない
・旧制度も非課税期間は保証される
・ジュニアNISAは現行だと継続管理勘定への手続きが必要だったが不要に
・フルスイッチングは見送り(2000万円の商品を2000万円の別の商品に乗り替え等はできない)
・未成年は認められず
・つみたてNISA商品を成長投資枠で買うこともできる
・対象商品は2000本、アクティブで1800本(信託期間20年未満に引っかかる)


<質疑応答内容>

水瀬ケンイチ
・フルスイッチングは見送りとあるが、年間枠再利用のスイッチングは可能という認識で合っているか?
→そのとおり

TAPA
・信託期間20年未満の基準は?
→約款ベース

NightWalker
・NISA口座が一体化という報道があったが?
→NISAの中でつみたて枠と成長投資枠が入る
→新しくNISA口座を作らなくても、どちらかを開けていると、勝手に2枠がある口座ができる

つらお
・1金融機関につき1口座は変わらず?
→年をまたげば金融機関変更は可能
→ニコイチ制度なのでバラ売りはできない

虫とり小僧
・成長投資枠の対象商品かどうかは自動でわかる?一覧表が出るのか?
→出る。投信協会のデータベースで対象マークが出る予定。つみたて枠の商品、成長投資枠の商品がわかる

TAPA
・個別株は買えるか?
→買える
→非課税枠の復活は年に一回の棚卸で、翌年復活
→年間投資枠は簿価ではなく買付ベース、生涯総額は簿価ベース

・米国株も買えるか?
→買える。

・米国債券ETFは?
→債券型ETFは買えない。公社債投資信託に該当するものは買えない

<追記> 2022/12/21
現行の一般NISAでも買える「BND」などの米国債券ETFが、新しいNISA(成長投資枠)で買えなくなるのか?という問い合わせが多かったことから、金融庁に本件に特化した確認を行なったところ、以下の回答でした。

『法令上、「公社債投資信託」は買えないことになっています。一方で、「BND」(バンガード・米国トータル債券市場インデックス・ファンド)については、約款上、投資対象を「公社債に限定していない」ため、「株式投資信託」という整理になっており、NISAでも販売されている』

つまり、新しいNISA(成長投資枠)でも、約款上で「公社債投資信託」となっていなければ、BNDなど米国債券ETFとして取り扱われている商品も買えると判断できますので、追記させていただきます。


TAPA
・年間360万、5年で1800万埋めていい?
→そのとおり
→成長投資枠は人生でつみたてられない時のキャッチアップ枠。つみたて枠の商品のキャッチアップをサポートするという考え方

NightWalker
・「回転売買に対して監督指針を改正し」というのはいつか?
→2024年1月までに

つらお
・つみたては毎月?
→今は年2回以上のつみたてで大丈夫。おそらく新制度も2回以上で大丈夫になると思われる

虫とり小僧
・財務省対応は大変だったか?
→大変だったが、最終的には政治的決着(金額的には)
→NISAは英国ISAから見劣りするという話が大きかった

・厳しい内容が報道されていたが?
→記事を書かないと食っていけない人がいる。現実問題、官邸や総理の話がなければここまで大胆な改革はできなかった

NightWalker
・成長投資枠の方が大きいのはおかしいのではという意見がある。さきほどのキャッアップの話か?
→そのとおり。人生色々あるので、成長投資枠でいろんな人に対応できる

水瀬ケンイチ
・全世界株や外国株ではなく、日本株だけを買わせたいという意向はあったのか?
→税制調査会でも、税で国内株だけを買わせるのは無理、邪道となった

TAPA
・老後2000万円問題があったが、1800万という数字との関係は?
→それはわからない

つらお
・高レバレッジ型の基準は?
→レバレッジだと全部ダメ。今もデリバティブを使っていいのはヘッジ目的のみ。ETFも投信もダメ。

NightWalker
・ブロガーだけでなく、もっと広く伝える説明会はやらないのか?
→12/23に開催予定
・要望。特定口座に既に持っている有価証券をNISAに移すパスがほしい
→投資をやってない人にやってもらうのがいちばんの目的。既にやっている人に手当てするものではないという考え方

水瀬ケンイチ
・2023年分はつみたてられて、2024年からは新規つみたてはできないものの非課税は20年続くということ?
→そのとおり。ただし、一般NISAにすると非課税期間5年でロールオーバーできないので、タイミング的に損する可能性はあり、損益通算もできないので要注意

以上、NISAの拡充・恒久化の金融庁でのブロガー座談会速報でした。後ほど、金融庁の正式なコンテンツとしてアップされる予定とのことです(速報の許可は取得済み)。

スピード優先なので感想はひとことだけ。日本における投資の大改革だと思います!


※メモと記憶だけを頼りに書いた速報なので、細かい表現等が違っているかもしれないことは予めご了承ください。


続きの記事です。よろしければご覧ください。

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Posted by水瀬ケンイチ