NISA拡充・恒久化を受けて、私はどうするか

水瀬ケンイチ

investment-5241253_1280_20221217.jpg

昨日、NISA(少額投資非課税制度)の拡充・恒久化が発表され、金融庁でのブロガー座談会に参加しましたが、それを受けて自分はどうするかについて少し考えてみました。

まずは金融庁でのブロガー座談会速報をおさらいします。


新しいNISA制度は、非課税保有期間は無期限化、非課税限度額は1,800万円に拡大、年間投資枠はつみたて投資枠120万円&成長投資枠240万円の合計360万円、口座開設期間は恒久化、対象者は18歳以上、現行制度との関係は新旧分離(現行NISAとは別枠で1,800万円の非課税保有限度額がつく)という豪華仕様となりました。2024年1月から開始となります。

金融庁の資料にあった図表をもとに私が作成したイメージ図を再掲します。

photo20221216_00000.png

あらためて、素晴らしい制度大改革です。2014年のNISA開始前からずっと直接的、間接的に要望を上げ続けてきた仕様を「ほぼ全部入り」で実現してくれました。当時お手本にした英国ISAの非課税限度額をも超える優良制度に一気にパワーアップしました。ブラボー!!

現在、私は一般NISAで2014年から海外ETF「Vanguard Total World Stock ETF」(VT)に毎年投資しながらロールオーバーを続けてストロング・ホールドしています。非課税枠に収まりきらない分は課税口座(特定口座)で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と個人向け国債 変動10年につみたて投資をしています。

現在の資産配分と主な投資商品は以下のとおり。



さて、NISA拡充・恒久化を受けて、私はどうするかです。

  1. 現在毎月つみたて投資している「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」をつみたて投資枠で毎月つみたてる
  2. 成長投資枠で毎年240万円ずつ「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」へのノーセル一括投資を目指す(原資は生活防衛資金の余りやボーナスなどを気合でかき集める)
  3. 現在一般NISA口座で保有しているVTは非課税期間終了まで保有したまま特定口座に払い出されるのを待つ
  4. その他の特定口座で保有している各種金融商品はストロング・ホールドでほったらかし
  5. 年に一度のリバランスは忘れずに実行

ポイントは、つみたて投資枠も成長投資枠も同一商品でいくこと、保有資産を売却して成長投資枠に入れるのではなく、なんとか新規資金をかき集めてノーセル一括投資を目指し、早期に非課税枠を埋めてしまうことです。

長期では株価上昇が期待できるという考え方を前提に、非課税運用できるのにできない機会損失をできるだけ回避する作戦です。

まあ成長投資枠を埋めるのは「目指す」だけなので、1年目はいけても2~3年目あたりから厳しくなるかもしれません。FIREしてしまうかもしれませんし。その場合は、保有資産のうち相対的に運用コストが高くなってしまっている古いインデックスファンドから一部売却して、成長投資枠に回すことになると思います。

非課税期間も制度も恒久化されるので、年間投資枠を毎年MAXまで埋めなくても、何年、何十年かけてでも少しずつ生涯の非課税保有限度額を埋めていけばべつにいいやと割り切ることができます。あわてることは何もありません。

自分の人生において、主役はあくまでも自分であって、新しいNISAを含めお金や制度は脇役です。ライフプランや人生の流れに合わせて、活用できるものがあれば活用させてもらうというスタンスで臨みたいと思っています。

最後に、私のような中高年の話はむしろどうだってよく、これからの時代を力強く生きていかねばならない若い世代に、新しいNISA制度を活用してしっかり資産形成してほしいと心から思います。

投資はリターンだけでなくリスクもセットで背負うことになります。でも、自分のリスク許容度の範囲内で長期・分散・低コストで投資していけば、いたずらに恐れおののくようなものではありません。あたらしいNISA口座は、良いお金の置きどころだと私は思います。

がんばっていきましょう。
関連記事




投資判断は自己責任でお願いします。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても、管理人は責任を負えません。また、当ブログ内容の無断転載を禁じます。

Posted by水瀬ケンイチ