日本経済新聞にNISA拡充・恒久化についての記事と図解あり
水瀬ケンイチ

日本経済新聞に、2023年度与党税制改正大綱で公表されたNISA拡充・恒久化についての記事が掲載されています。
詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、解説されている新しいNISA制度の情報は、昨日までの金融庁とのブロガー座談会で確認した内容と同じでした。
制度が使える期間:つみたて42年まで、一般23年まで →恒久化
年間非課税投資枠:つみたて40万円、一般120万円 →つみたて120万円、一般240万円(成長投資枠)
生涯非課税投資枠:つみたて800万円、一般600万円 →1800万円(うち成長投資枠は1200万円)
つみたてと一般の併用:不可→可
そして、生涯非課税投資枠の1800万円を、最初の5年で生涯非課税枠1800万円すべてを消費することもできるし(年間360万円×5年)、30年かけて生涯非課税枠1800万円をフル活用することもできる(毎月5万円つみたて×12ヶ月×30年)ことが紹介されていました。
昨日のブログ記事(該当記事はこちら)で、私個人は最初の5年で生涯非課税枠を埋めにいく作戦だと書きました。一方で、非課税期間も制度も恒久化されるので、年間投資枠を毎年MAXまで埋めなくても、何年、何十年かけてでも少しずつ生涯の非課税保有限度額を埋めていけばべつにいいやと割り切ることができ、あわてることは何もないとも書きました。
それが日経記事ではわかりやすく図解されていたので、あわせて引用させていただきます。
日経記事でいうところの30年プラン、15年プラン、10年プラン、5年プランのいずれでも生涯非課税投資枠の1800万円を埋めることができます。私は5年プランでいこうと息巻いていますが実際どうなるかはまだわかりません。そして、どのプランがいちばんリターンが良くなるのかは今後の株価動向次第で、現時点ではどれがベストなのかわからないというのが現実です。
まとまった資金とリスク許容度があれば、なるべく早く非課税枠を埋めて、なるべく長期間非課税運用した方が、いわゆる「機会損失」が少ないであろうことは言えるかなと思います。
でも、年間360万円を投資できるかどうか、私自身もよくわかりません。FIREして仕事をやめてしまえば、そんな大金投資できません。既に課税口座(特定口座)で運用中のインデックスファンド・ETFを売却して非課税枠にあてることもあるかもしれません。
今から決め決めでいくというよりは、用意された大きな非課税枠と無期限の非課税期間のなかで、自分のライフイベントに合わせたペースで自由に非課税投資ができるようになったと考えるのがいいのかなと思います。
今日は新しいNISAについてTwitterスペースでお昼から3時間以上しゃべりました。リスナーさんからのご質問やご意見がとまりませんでした。ヘトヘトになりましたが、それだけ皆さん大きな関心があるのだと感じました。新しいNISA制度が始まるのは再来年2024年1月です。考える時間はまだたっぷりあります。
前回のブログ記事でも書きましたが、投資はリターンだけでなくリスクもセットで背負うことになります。でも、自分のリスク許容度の範囲内で長期・分散・低コストで投資していけば、いたずらに恐れおののくようなものではありません。
このNISAの大改革が、投資未経験の若い世代の人たちが「投資を始めてみようかな」と考えるきっかけになればと思います。
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