2022年梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー的 3大ニュース
水瀬ケンイチ

2022年がもうすぐ終わります。ロシアのウクライナ侵攻、安倍元首相銃撃などおそろしい出来事と、北京五輪冬季最多メダル、カタールW杯日本代表16強(強豪ドイツ・スペインに勝利)など明るい出来事が交錯する激動の1年だったと感じます。
今年もいろいろなことがありましたが、2022年最後に梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー的、3大ニュースをまとめておきたいと思います。
(1) ついにNISAの非課税限度額拡大、非課税期間恒久化
(2) NY株、14年ぶり下落率 利上げで時価総額1110兆円減
(3) 「全面改訂 第3版 ほったらかし投資術」出版
以下、ふりかえってみます。
(1) ついにNISAの非課税限度額拡大、非課税期間恒久化
NISA(少額投資非課税制度)が2024年より、新しいNISAとして、非課税限度額が年間360万円(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)、生涯で1800万円と大幅に拡大されます。また、非課税期間も無期限となり、悲願だった恒久化が実現します。
来年の通常国会で税制改正法律案が可決されるという段取りは残っていますが、異常事態でも起きなければほぼ決まりだと思われ、さっそく金融庁は一般投資家やブロガーに説明会を行なったり、各メディアは解説記事を掲載しています。
この新しいNISA制度が、まだ投資をしていない未経験者が投資を始めるきっかけになるとよいです。特に、これから厳しい時代を生きていかなければならない若年層の資産形成に活用されたらいいなと思います。
(2) NY株、14年ぶり下落率 利上げで時価総額1110兆円減
米国FRBは新型コロナ禍からの経済再開やエネルギー価格の高騰で急進したインフレを抑え込むため、急ピッチの金融引き締めを現在進行形で行なっています。当然、株価は下落し、NYダウは年間で9%下落、S&P500種株価指数は年間で19%下落、ナスダックは年間33%下落となり、いずれも年間の下落率はリーマンショックの2008年以来の大きさとなりました。
一方で、為替レートが円安方向に急進したことで一時1ドル150円にもなり、日本人にとっては、外国株式の目減りを円安(外貨高)が軽減するという展開になりました。通貨分散が効いた形です。米国人ほどダメージは大きくはなかったと思われます。
あらためて、国際分散投資の重要性に気づかされた、そんな1年だったと感じます。もっとも、来年はさらに株価が下がるという話や今度は円高になるという話もまことしやかに囁かれており、予断は許さない状況だと思います。投資は自分のリスク許容度の範囲内で行うという鉄則もまたあらためて肝に銘じておく必要があると私は思っています。
(3) 「全面改訂 第3版 ほったらかし投資術」出版
今年3月に経済評論家・楽天証券経済研究所の山崎元氏との共著「全面改訂 第3版 ほったらかし投資術」が出版されました。おかげさまでご高評をいただいており、増刷を重ねてシリーズ累計15万部突破しています。
本書はほったらかし投資の「公式本」をめざした投資本です。2010年の初版、2015年の全面改訂版、そして今回の全面改訂第3版と改訂を重ね、ほぼ全面書き下ろしの新たな本に仕上がりました。根底に流れる考え方は一貫していますが、具体的な運用方法が過去2版と大きく異なり、もっとシンプルに、もっとほったらかせる内容になりました。
株式市場がふらふらしている今こそ、これから投資を始めようというかた、投資を始めたけれどやり方に自信がないかた、下げ相場でこのまま投資していてよいのか不安なかたなど、多くのかたに届けたい内容になっています。お役に立てる内容になっていると自負しています。未読の方はぜひご覧くださいませ。
以上、一部個人的な話で恐縮でしたが、2022年 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー的、3大ニュースでした。ふりかえれば本当にいろいろあった1年でしたが、なんとか生き残ることができた、それだけでもう十分。
とりあえず、みなさまおつかれさまでした!🍻
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