誰が「顧客の立場に立ったアドバイザー」なのか
水瀬ケンイチ

Finasee(フィナシー)に、「官邸が目論む『顧客の立場に立ったアドバイザー』は画餅に帰すか」という記事が掲載されています。
詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、要旨をむりやりまとめると、新しいNISA制度で「満額回答」以上の成果を得たものの、資産形成への導き手の育成が一筋縄ではいかないとのこと。
証券会社や銀行などの投資信託販売会社はどうか。
→小口のつみたてNISAは売り手にとって採算が悪く、熱心な販売会社はそれほどない。顧客以外から手数料等を受け取る業態には利益相反の懸念がある。
独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)はどうか。
→大手のIFAの中で、仕組債の販売で問題とされるケースが散見された。資産運用ビジネスの担い手として「IFAに失望した」といった声まで。
金融機関に属せず商品販売もしないオーソドックスなFPはどうか。
→少数で、しかも保険の見直しや税金対策などが主な仕事で運用商品に詳しい人材はさらに限られる。
なるほど。顧客との利益相反の問題はなかなか根深いようです。
社会のしくみとして、資産形成への導き手を誰が担うべきなのかわかりません。ただ、個人的には、まともな本を1冊読めばNISA制度による資産形成はできると思います。NISA制度による資産形成に向いた「長期・分散・低コスト」な投資法であれば、数十年の「時の洗礼」を生き抜いてきた投資の古典的名著は数えるほどしかありません。読むべし。
現在、いま、この相場で、いったいどうすればいいのか!?と迷うようであればどうすればよいか。
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古典的名著を読んだ上で、必要に応じて自分の投資法と合った情報発信をしている人を参考にすれば、それでいいような気がします。

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