「eMAXIS Slim」シリーズ、信託報酬を業界最低水準に引き下げ!「たわらノーロード」に追いつき追い越す
水瀬ケンイチ

三菱UFJ国際投信は、2023年5月11日からインデックスファンド「eMAXIS Slim」シリーズの信託報酬を業界最低水準に引き下げると発表しました。
三菱UFJ国際投信 プレスリリース
2023/3/30 業界最低水準の運用コストをめざす『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』 信託報酬率の引き下げを実施
気になる概要は以下のとおり。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 年0.154%以内 → 0.143%以内
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 年0.154%以内 → 0.143%以内
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) 年0.154%以内 → 0.143%以内
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 年0.1144%以内 → 0.1133%以内
実質的な信託報酬 年0.11325%
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 年0.1144%以内 → 0.1133%以内
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) 年0.1144%以内 → 0.1133%以内
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 年0.1023%以内 → 0.09889%以内
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 年0.1870%以内 → 0.1859%以内
※信託報酬は税込
プレスリリースには、「他社類似ファンドの情報を基に決定されたもの」とあり、つい先週に、信託報酬引き下げの発表があった「たわらノーロード」シリーズへの追随値下げだと思われます。
たわらノーロードシリーズの引き下げ後の信託報酬に完全に追随していくことに加えて、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」においては、純資産総額に応じた段階料率を適用した「実質的な信託報酬」が年0.11325%で、「たわらノーロード全世界株式」の年0.1133%よりも更に安くなっています。追いつき、追い越しました。
これにより、たわらの天下は1週間だけとなりました。年0.001%をめぐる熾烈なコスト競争です。
しかし、競争があるからこそ進歩があり、投資家に恩恵があります。インデックスファンドは「規模の経済」がものをいう世界で、最低コストのファンドに資金が集まっていくことが予想されます。
eMAXIS Slimシリーズについて、三菱UFJ国際投信は「業界最低水準の運用コストを、将来にわたってめざし続ける」と表明しており、実際にこれまで競合ファンドの信託報酬値下げや低コストファンドの新規設定に対して追随値下げを繰り返してきました。
オルカンは私自身の毎月のつみたて商品でもあるので、信託報酬引き下げはありがたいです。どこまでいけるのか、引き続き注目したいと思います。
なにはともあれ、三菱UFJ国際投信さん、グッジョブ!👍
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