毎日積み立てと毎月積み立てにパフォーマンスの違いほぼなし
水瀬ケンイチ

日本経済新聞に「NISAの積み立て、お得なのは 毎日?毎月?年1回?」という記事が掲載されています。
詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、無理やり趣旨をまとめると、毎日積み立てと毎月積み立てにパフォーマンスの違いはほぼないという内容でした。
具体的には、日本株(日経平均株価)、米国株(S&P500種株価指数)、新興国株(MSCI EMERGING MARKETS)の3つの指数で、22年まで10年間、積み立ての頻度は毎日、毎月(月初と月末)、毎年(年初と年末)という5つのパターンで、配当込み・円ベースで累計積立額が同じになるようにしたもの。
結果は以下のとおり。
■日本株
毎日積み立て 1.48倍
毎月積み立て(月初) 1.49倍
毎月積み立て(月末) 1.47倍
■米国株
毎日積み立て 2.08倍
毎月積み立て(月初) 2.09倍
毎月積み立て(月末) 2.07倍
■新興国株
毎日積み立て 1.31倍
毎月積み立て(月初) 1.31倍
毎月積み立て(月末) 1.30倍
日本株、米国株、新興国株ともに、毎日積み立てと毎月積み立て(月初・月末)のパフォーマンスにほぼ差はないという結果でした。
他に、毎年積み立て(年初・年末)のデータもありましたが、こちらは年初積み立てが高く、年末積み立てが低い結果となっていて、理由は、年初に投資した方が年末に投資するよりも単に投資期間が長いからという分析でした。
まあ、こういうデータは調査期間の切り取り方で結果は変わるものです。ただ、期待リターンがプラスのものに投資しているのであれば、投資期間が長い方が累積リターンが高くなるというのは普遍的な傾向だと思います。
積み立て投資を始める前に、どのタイミングで投資したらよいのか?という疑問は誰しも抱くと思います。タイミングで悩んで投資を始めるのが遅くなるくらいなら、早めに積み立て投資を始めてしまったらよいというデータのお話でした。
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