<購入・換金手数料なし>シリーズ4ファンドの信託報酬を業界最低水準に引き下げ!ニッセイは投資家を見捨てない
水瀬ケンイチ

ニッセイアセットマネジメントは、2023年6月14日から<購入・換金手数料なし>シリーズ4ファンドの信託報酬を引き下げると発表しました。
ニッセイアセットマネジメント 公式WEBサイト 最新情報
2023年5月29日 <購入・換金手数料なし>シリーズ4ファンドの信託報酬率引下げおよび外国株式インデックスファンドの9年超連続資金流入について
気になる概要は以下のとおり。
<購入・換金手数料なし> ニッセイ外国株式インデックスファンド
年0.10230%以内 → 0.09889%以内
<購入・換金手数料なし> ニッセイTOPIXインデックスファンド
年0.154%以内 → 0.143%以内
<購入・換金手数料なし> ニッセイ日経平均インデックスファンド
年0.154%以内 → 0.143%以内
<購入・換金手数料なし> ニッセイ新興国株式インデックスファンド
年0.2079%以内 → 0.1859%以内
※信託報酬は税込
4銘柄とも競合インデックスファンドの「eMAXIS Slim」シリーズ、「たわらノーロード」シリーズと信託報酬で並び、業界最低水準になりました。また、シリーズの純資産総額の合計が6,000億円を超えたとのこと。
<購入・換金手数料なし>シリーズの良いところは、低コストの新インデックスファンドを新たに作るのではなく、昔からあるインデックスファンドの信託報酬を地道に引き下げ、既存の顧客を見捨てないところ。
特に、iDeCo(個人型確定拠出年金)や企業型DC(企業型確定拠出年金)は対象商品を入れ替えることが難しく、既存商品の運用コストを引き下げることで受益者が受ける恩恵が大きい。そうでなくても、古参のインデックス投資家は昔からたくさんのインデックスファンドの栄枯盛衰に巻き込まれ、古いファンドも売れずにたくさん抱えていたりします。
たとえば低コストの「eMAXIS Slim」シリーズを新たに作り「eMAXIS」シリーズは高コストのまま放置した三菱UFJ国際投信は、古参の既存顧客を切り捨てた前科があり、この点に関しては、ニッセイアセットマネジメントの<購入・換金手数料なし>シリーズには勝てません。(投信併合でSlimシリーズの運用コストに合わせるという奥の手がまだ残されていますよMUKAMさん…)
<購入・換金手数料なし>シリーズを保有している投資家は、最近やきもきしていたかもしれませんが、運用コスト業界最低水準のインデックスファンドとしてまた安心して保有できそうです。かくいう私も今でも1銘柄を保有しています。
四半期ごとに運用状況をウォッチしていますが、<購入・換金手数料なし>シリーズは手堅い運用をしており、近年は異常値が出ていません。
インデックスファンドは「規模の経済」がものをいう世界で、最安コストのファンドに資金が集まっていくことが予想されます。どこが生き残るのか、引き続き注目したいと思います。
投資家を見捨てないニッセイアセットマネジメントさん、グッジョブ!👍
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