疲れたリーマンが考える株式本来の性質(その4) 株式には銘柄選択とタイミングで損する危険がある
水瀬ケンイチ
前回までのシリーズ記事、
「疲れたリーマンが考える株式本来の性質(その1) 何もしていないのに儲かるのはなぜ?」
「疲れたリーマンが考える株式本来の性質(その2) 株式は永遠に自ら成長しようとする」
「疲れたリーマンが考える株式本来の性質(その3) 株式は昔から儲かるものだった」
の続きです。
ここまで、株式のメリットばかり書いてきたので、今回は、株式のデメリットについても書きたいと思います。
株式のデメリットのひとつ目は、銘柄選択で損する危険性があることだと思います。
一般的に、企業は永遠に自ら成長しようとするものですが(前回までの記事参照)、成長したくても出来ず、低迷してしまう企業もあると思います。
なかには、道半ばで倒産してしまう企業も、出てきます。
よく言われるように、投資した企業が倒産してしまえば、その株券は紙くずになってしまいます。
しかし、紙くずになってしまう株式がある一方で、短期間のうちに、株価が何十倍、何百倍に跳ね上がっていく株式もあります。
良い株式と悪い株式の間には、ゼロか何百倍かという非常に大きなバラつきがあるようです。
では、良い銘柄を選択するには、どうしたらよいのでしょうか?
本屋に行けば、たくさんの投資本が、有望銘柄の見分け方について教えています。
業界の市場成長率を見よ、株価収益率(PER)を見よ、株主資本利益率(ROE)を見よ、売上高利益率を見よ、自己資本比率を見よ、利益成長率を見よ、出来高を見よ、チャートの形を見よ……。
なかには有効な見分け方もあるのでしょうが、常に有効な「唯一絶対の見分け方」はないのだと思います。
なぜなら、仮に、常に有効な唯一絶対の見分け方というものがあったとしたら、市場参加者全員が、その見分け方で銘柄選定するでしょう。すると、全員が同じ銘柄を買うので、あっという間に株価がつり上がり、値段が付かなくなってしまうはずだからです。
実際の市場がそうはなっていないところを見ると、有望銘柄の見分け方は、幾通りもある(あるいはひとつもない)、もしくは、時期によって変わるものであると考えるのが自然です。
いわゆる「株式投資がうまい人」は、複数の有望銘柄の見分け方を、場合によってうまく使い分けられる人なのかもしれません。
うらやましい限りです。
「疲れたリーマンが考える株式本来の性質(その1) 何もしていないのに儲かるのはなぜ?」
「疲れたリーマンが考える株式本来の性質(その2) 株式は永遠に自ら成長しようとする」
「疲れたリーマンが考える株式本来の性質(その3) 株式は昔から儲かるものだった」
の続きです。
ここまで、株式のメリットばかり書いてきたので、今回は、株式のデメリットについても書きたいと思います。
株式のデメリットのひとつ目は、銘柄選択で損する危険性があることだと思います。
一般的に、企業は永遠に自ら成長しようとするものですが(前回までの記事参照)、成長したくても出来ず、低迷してしまう企業もあると思います。
なかには、道半ばで倒産してしまう企業も、出てきます。
よく言われるように、投資した企業が倒産してしまえば、その株券は紙くずになってしまいます。
しかし、紙くずになってしまう株式がある一方で、短期間のうちに、株価が何十倍、何百倍に跳ね上がっていく株式もあります。
良い株式と悪い株式の間には、ゼロか何百倍かという非常に大きなバラつきがあるようです。
では、良い銘柄を選択するには、どうしたらよいのでしょうか?
本屋に行けば、たくさんの投資本が、有望銘柄の見分け方について教えています。
業界の市場成長率を見よ、株価収益率(PER)を見よ、株主資本利益率(ROE)を見よ、売上高利益率を見よ、自己資本比率を見よ、利益成長率を見よ、出来高を見よ、チャートの形を見よ……。
なかには有効な見分け方もあるのでしょうが、常に有効な「唯一絶対の見分け方」はないのだと思います。
なぜなら、仮に、常に有効な唯一絶対の見分け方というものがあったとしたら、市場参加者全員が、その見分け方で銘柄選定するでしょう。すると、全員が同じ銘柄を買うので、あっという間に株価がつり上がり、値段が付かなくなってしまうはずだからです。
実際の市場がそうはなっていないところを見ると、有望銘柄の見分け方は、幾通りもある(あるいはひとつもない)、もしくは、時期によって変わるものであると考えるのが自然です。
いわゆる「株式投資がうまい人」は、複数の有望銘柄の見分け方を、場合によってうまく使い分けられる人なのかもしれません。
うらやましい限りです。
株式のデメリットのふたつ目は、買うタイミングで損する危険性があることだと思います。
せっかく良い株式を選択しても、買うタイミングが悪いと、なかなか利益が出せません。
時々、株価は理屈では考えられないようなすっ高値に、一時的に跳ね上がってしまうことがあります。
最近は落ち着いてきたようですが、一時期は、新興市場のIPO銘柄で、PERが100倍を超えるものが続出していました。
そんな時に株式を買ってしまうと、後々まで、精神衛生上、非常に良くない期間が続いてしまうことになりかねません。
すっ高値までいかなくても、ある銘柄が、今この瞬間に、買い時なのか否かを判断するのは、とても難しいことだと思います。
このように、株式には、
(1) 銘柄選択で損する危険性がある
(2) 買うタイミングで損する危険性がある
という悩ましいデメリットがあると思います。
特に、(1)の銘柄選択については、銘柄によって、ゼロになるか何百倍になるかという、非常に大きなバラつきがあるだけに、悩ましさ120%です。
どうやら、株式も良いことばかりではなさそうです。
では、僕たちはいったいどうすればよいのでしょうか。
運を天に任せて、株式投資するしかないのでしょうか。
次回は、株式本来の性質を活かして、できるだけメリットを殺さずに、なんとかデメリットを減らす方法について、書いてみたいと思います。
(次回に続く)
せっかく良い株式を選択しても、買うタイミングが悪いと、なかなか利益が出せません。
時々、株価は理屈では考えられないようなすっ高値に、一時的に跳ね上がってしまうことがあります。
最近は落ち着いてきたようですが、一時期は、新興市場のIPO銘柄で、PERが100倍を超えるものが続出していました。
そんな時に株式を買ってしまうと、後々まで、精神衛生上、非常に良くない期間が続いてしまうことになりかねません。
すっ高値までいかなくても、ある銘柄が、今この瞬間に、買い時なのか否かを判断するのは、とても難しいことだと思います。
このように、株式には、
(1) 銘柄選択で損する危険性がある
(2) 買うタイミングで損する危険性がある
という悩ましいデメリットがあると思います。
特に、(1)の銘柄選択については、銘柄によって、ゼロになるか何百倍になるかという、非常に大きなバラつきがあるだけに、悩ましさ120%です。
どうやら、株式も良いことばかりではなさそうです。
では、僕たちはいったいどうすればよいのでしょうか。
運を天に任せて、株式投資するしかないのでしょうか。
次回は、株式本来の性質を活かして、できるだけメリットを殺さずに、なんとかデメリットを減らす方法について、書いてみたいと思います。
(次回に続く)
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