新しいNISAの成長投資枠対象投信1,616本中、2本だけを理由もなく突然詳しく説明されても…?

水瀬ケンイチ

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日本経済新聞に、野村アセットと大和アセットの成長投資枠対象投資信託の運用担当者に運用戦略を聞くという記事が掲載されています。


野村アセットは「野村未来トレンド発見ファンド」について、大和アセットは「ドラッカー研究所米国株ファンド」についての話でした。特徴やら運用プロセスやら今後の見通しやらを語っていました。

日本経済新聞にはこの記事の意義を問いたい。

本日2023年9月18日現在、新しいNISAの成長投資枠対象の投資信託は1,616本あります(投信協会公式サイトより)。その中から、野村アセットからたった1本、大和アセットからたった1本のアクティブファンドを取り上げて深掘りしているが、まず、その2本のチョイスはいったい何なのかの説明が一切ない。

最新商品を選んだのか、純資産残高が大きな商品を選んだのか、運用実績が高い商品を選んだのか、選定基準がさっぱりわからない。どうも、そのいずれでもなさそう。もしかして、運用会社に「好きなの選んで解説して」と頼んだのだろうか。

ただひとつ客観的な事実としていえるのは、2本とも信託報酬(運用会社の手数料)が極めて高い商品だということです。「野村未来トレンド発見ファンド」の信託報酬は年1.705%、「ドラッカー研究所米国株ファンド」の信託報酬は年1.6225%で、極めて高い手数料水準です。

先日のブログ記事で、期待がもてるアクティブファンドとして取り上げた「SOMPO123 先進国株式」の信託報酬は年0.077%と年0.1%を切る安さで、運用実績は超低コストインデックスファンドの「eMAXIS Slim先進国株式」を直近で上回っていました(該当記事)。

新しいNISAの成長投資枠対象の1,616本中の2本だけを理由もなく突然詳しく説明されても、証券会社や銀行などの販売会社に売って欲しい商品のPR情報としか思えません。

投資家としてこの記事から得られるものは何もないどころか、投資家ではなく金融機関がより儲かる地雷商品ではないかという疑義の念すら抱いてしまいます。2024年の新しいNISAの開始に向けて、今後、このような新聞記事の体裁をしたPR情報が増えてくると思うと頭が痛いです。

私たち個人投資家は、新しいNISAという制度に合わせてあらためて商品選択をするのではなく、自分の投資方針に合った商品に今までどおり投資するのがよい。その上で、新しいNISAの非課税枠を使えるなら活用する、というスタンスがよいと私は考えます。


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Posted by水瀬ケンイチ