積み立て投資のクレジットカード決済上限額の引上げを「資産運用に関するタスクフォース」が議論

水瀬ケンイチ



本日、金融審議会「資産運用に関するタスクフォース」が開催されていました。

YouTubeでライブ配信もされていて、私は後半くらいから見ていました。様々なテーマで議論がなされていましたが、主にあるべき姿や考え方の話が多く、具体的な話はあまりなかったように思います。その中で少し話題になっていたのが、積み立て投資のクレジットカード決済上限額の引き上げについてです。

事務局説明資料の最終ページに掲載されていたものです。現在、業界慣行により月5万円に抑えられている積み立て投資のクレジットカード決済上限額を、2024年にスタートする新しいNISAの「つみたて投資枠」である毎月10万円まで、あるいは、「成長投資枠」も含め毎月30万円まで拡大してはどうかという提案でした。

一部の大学教授や連合の委員からは渋い意見も出ていましたが、私は積み立て投資のクレジットカード決済上限額の拡大は大賛成です。

渋い意見の方々には「顧客の資力を上回る有価証券の購入を可能ならしめる」という懸念があるようです。

しかしながら、視野を広げて考えてみると、クレジットカードで顧客の資力を上回る金額の買い物ができてしまうのは、ブランド物のバッグや高級レストランや、もっといえば生活費全般においてもまったく同じことです。クレジットカードの利用方法全般について議論するのであればまだわかりますが、積み立て投資のクレジットカード決済のような個々の買い物の是非について議論するのは「木を見て森を見ず」で筋が悪いと思います。

特に、投資におけるリスク許容度や適切な投資金額については、人それぞれ異なることが知られています。それは金融リテラシーの問題であって、積み立て上限金額でコントロールするべきものではないと思います。現金では上限なく積み立てられるのに、クレジットカード積み立てでは上限が必要という話に、合理的なロジックは見当たりません。

実際に、tsumiki証券では2024年から積立投資のクレジットカード決済上限を月額5万円から10万円に拡大すると8月に発表しています(プレスリリースはこちら)。

「資産運用に関するタスクフォース」を含め関係各所の皆さまにおかれましては、現実をよくご覧になって、個人の資産形成に資する方向で議論を進めていただきたいと思います。
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Posted by水瀬ケンイチ